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2025.04.13
考えよう!ちょうど良いバランスの食生活
3食しっかり栄養バランスの良い食事を! と思っていても、忙しかったり時間がなかったり、さらには野菜の高騰などで難しいと考えるかたもいるのではないでしょうか。
今回は「考えよう! ちょうど良いバランスの食生活」というテーマで学びました。
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今回は「考えよう! ちょうど良いバランスの食生活」というテーマで学びました。
(杉浦)
佳菜子ちゃんはオリンピック選手だったし、プロのフィギュアスケーターとして食は気を付けてるよね?
(村上)
そうですね。でも正直、現役時代は食を考える余裕がなくて、栄養士さんに付いてもらって、送ってもらったものを食べたりしていて。もう、競技で頭がいっぱいいっぱいで(笑) (栄養士さんから)与えられたものを食べるって感じだったんですけど、今は自分で作ったりするから、調味料までこだわったり食材ももちろんこだわって作ってます。太陽さんは家庭菜園もしてますよね。
(杉浦)
そう! ちょうど夏野菜を栽培し始めていて、今年はきゅうりとなすとトマト。もぎたてのきゅうりが美味しいのよー! あとは、自分で魚釣りに行ったり、山行ってきのこ採取したりとか。きのこマイスターの資格もあるし自給自足できますから(笑) まぁ、こどもたちの食育にもなるからね。この「食育」っていう言葉、今では当たり前のように使ってるけど、定着して使われるようになったのっていつ頃だと思う?
(村上)
ええっ。気付いた時にはもう使ってましたよね。だから、だいぶ前ですよね?
(杉浦)
「食育」という言葉が定着するきっかけになったのは、2005年に食育基本法が施行されてからなんだよね。ちなみに「食育」とは、「様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる」ものとされております。
(村上)
そうなんだ。「食育」についてフルで聞いたのは初めてかもしれないですね。20年も前から国全体で「食育」に力を入れてるってことですよね。
(杉浦)
そうだよね。20年前小学生だったこどもが、もう20代30代になってるから、食の大切さはみんなもう十分理解しているはず。ところが、20代30代は他の世代と比べると、栄養バランスに配慮した食生活をしている人の割合が低い傾向にあるそうです。
ここからは今日の講師に伺っていきましょう! 農林水産省消費者行政・食育課の堂脇 義音(どうわき あきと)さんです。
(村上)
堂脇さん、20代30代は栄養バランスに配慮した食生活をしている人の割合が低いって、要因はやっぱり忙しいからなんですかね?
(堂脇)
そうですね。それも要因の一つと考えられますね。そもそも、栄養バランスに配慮した食生活を送るには、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上食べるのがお勧めです。
(杉浦)
主食は米、パン、麺類などの穀物を主材料とする料理で、主に炭水化物のエネルギー源。主菜は魚や肉、卵、大豆製品などを使った料理で、主にたんぱく質のエネルギー源。副菜は野菜などを使った料理、主にビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれております。
(堂脇)
そこで、1日2回以上、主食・主菜・副菜を三つ揃えて食べられていないかたに、「三つ揃えて食べる回数を増やすために必要なこと」を聞いたところ、「手間がかからないこと」を挙げた人がおよそ6割と最も高く、次いで「時間があること」「食費に余裕があること」の順に多いといった結果でした。
(村上)
なるほどね…。全世代でそうなんですから、仕事や家事・育児、勉強や趣味など、やりたいこと、やらなければいけないことが多い20代30代なら、なおさら食にかける時間や費用を削ることになって、栄養バランスの良い食事を取るのって難しくなりますよね。
(堂脇)
そうですね。ただ、必ず1日2回以上、主食・主菜・副菜を三つ揃えて食べなければならないと思い込み過ぎてしまうと、食事の基本である食の楽しさが感じられなくなってしまう場合もあります。確かに、1日に「何を」「どれだけ」食べると良いかという目安はあるんですけれども、食材の選び方や調理法を少し工夫したり、1日と限定せず、数日の間で調整するなどによって、栄養バランスの良い食事を無理なく実践できます。
(村上)
食生活で大切なことって、やっぱり食事を楽しむことですもんね。
(杉浦)
そうだね。縛られすぎるのは確かに良くない。でも、基本を知らないのも良くないと思わない? そこでここからは「ちょうど良いバランスの食生活」を実践するために知っておきたい、食に関する基本的なことを学んでいきましょう! ちなみに「ちょうど良いバランスの食生活」っていうのは、栄養バランスのことだけじゃなくて、「家計」「ライフスタイル」「生活リズム」とのバランスにも配慮した食生活のことなんですね。
(村上)
なるほど…。「栄養」「家計」「ライフスタイル」「生活リズム」これら全部にとって、ちょうど良いバランスの食生活。でも、こんなミラクルなことできますかね?
(杉浦)
これがまた工夫次第なんよね。では一つ、佳菜子ちゃんに問題です! 「朝食を食べなくても、1日に必要なエネルギー量や栄養素量が取れていれば問題はない」。答えは○、△、×、どれでしょうか?
(村上)
んー、×ではないと思う。朝ご飯を食べるのは大事ってよく聞くんですけど。じゃあ△で(笑)
(杉浦)
答えは「△」です!(笑) これには理由があるんですよね。堂脇さん。
(堂脇)
はい。確かに1日に必要なエネルギー量や栄養素量が取れていれば問題ないのですが、朝食を抜いて、1日に2食で必要な栄養素量を取るのはかなり難しいんです。実際ある調査を利用して集計しますと、「朝食を食べない人は、カルシウムや食物繊維など、いくつかの栄養素が1日に必要な量に大きく足りていない」ということが分かっています。
(杉浦)
ということで、ここでは食に関する基本的なことを学んでいきたいので、この問題の答えはあえて「△」とさせてもらいました。
(堂脇)
実際、1日2食で必要な栄養素量を取ろうとしますと、1食でたくさん食べることになります。だからこそ朝食を食べて、無理なく必要な栄養素量を摂取するよう心掛けてみてください。
(村上)
朝食大事って分かってはいるんですけど、朝ってバタバタしてたり5分でも長く寝たいとか思っちゃうと、朝食を作る時間がないかたも多いんじゃないかなと思います。
(杉浦)
そう! だから工夫して作ってもらいたいということなんです。
(村上)
堂脇さん、朝食を作る時間がないかたはどうしたらいいでしょうか?
(堂脇)
はい。「調理いらずの簡単メニュー」がお勧めです。例えば「バナナとヨーグルト」や「シリアルと牛乳」といった食事にすれば、時間もお金もかけず、エネルギーや日本人に不足しがちなカルシウムを摂取できます。朝から、ご飯、お味噌汁、焼き魚、お浸しといった栄養バランスの良い食事を食べるに越したことはありませんけれども、それに縛られず、こうした手間も費用も抑えられるメニューもありです。
(杉浦)
僕、毎朝プロテイン飲んでるんですけど、それもいいですか?
(堂脇)
そうですね。「食べない」よりはいいかなと思います。
(村上)
プラス、サンドイッチも食べてますもんね。
(杉浦)
そうそう! よくこの番組、朝収録してるので、プロテイン飲んでその後コンビニに行って、おにぎりとかパンを買って食べてますね。
(堂脇)
まさにそういう場合、おにぎりとカップ麺など炭水化物だけに偏らないように、おにぎりと野菜サラダとか、サンドイッチとヨーグルトなど、栄養素のバランスに心掛けるといいですね。また、仕事が忙しくて夕食が夜遅くなってしまう場合、夕食を夕方と夜の2回に分けて食べるのもお勧めです。例えば、夕方、仕事の合間につまめるおにぎりやサンドイッチなどの軽食を食べて、帰宅後におかずだけ食べる、ということもいいと思います。
(杉浦)
そうか。夕方に軽く食べておくと、夜中の食べ過ぎ予防になりますよね。
(村上)
確かに、お腹が空きすぎるとめちゃくちゃ食べ過ぎちゃったりしますよね。夜中にしちゃうと、次の日の朝消化しきってないから、食欲湧かずに朝食スルーしちゃったりとかありますもんね。
(杉浦)
そうね。だから忙しくて夕食が遅くなる時は、夕食を2回に分けて取るのは、ライフスタイルや生活リズムを考慮したナイス・アイディアなんじゃないですか?
(村上)
いいと思います。でも私、最近自炊するんですけど、そこで気になってるのが、やっぱり野菜の高騰。高いんですよー。「野菜不足は気になるけど高くて買えない」みたいなかたもいらっしゃるんじゃないでしょうか?
(堂脇)
そうですね。実は一昨年の調査によりますと、日本人が1日に摂取する野菜の量が平均で250グラムあまりと、国が示す目標値を100グラムほど下回っていまして、統計を取り始めてから最も少なくなったんです。それも特に、男女共に20代の摂取量が最も少なかったんです。
(村上)
栄養バランスに配慮した食生活のためには野菜が欠かせないのに悩ましいですね…。
(堂脇)
はい。家計のことを考えると、生の野菜が高い時は市販の冷凍野菜もお勧めです。こうしたものは収穫後すぐに急速冷凍していますので、豊富な栄養素も含んでいます。また、特売品の野菜を見つけたらまとめ買いをして、冷凍の仕方を検索するなどして冷凍保存してみてはいかがでしょうか。
(杉浦)
おいしく冷凍保存するには素早く凍らせるのがポイントで、野菜類は基本的に固めに茹でるとか電子レンジで加熱してから凍らせるといいみたいだね。
(村上)
そうか。でも、冷凍した食材とか特売でまとめ買いした食品って、時々余らせちゃったりするんです。
(杉浦)
食品ロス問題ね…。日本では、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品が、1人当たり、1日おにぎり約1個分あるって言われているから、そういうことを考えると、まとめ買いも計画的にやらないとだよね。佳菜子ちゃんは、食べ物を頂いたりすることも結構あるでしょ。
(村上)
そうですね。私、レンコンが食べ物の中で一番好きなんです、って言ってたら農家さんから巨大なレンコンを頂いたりして。大好きだから調理もするし、そろそろ終わりかなっていういろんな野菜を細かく刻んでドライカレーにして友達にあげたりとか、いろいろ(食品ロスにならないように)工夫はしてるんですけどね。
(堂脇)
お家で余っている食品ですが、例えば、缶詰、レトルト食品、乾麺、お菓子など、品質が比較的劣化しにくい食品がお家に余っていて、期限内に使い切れないという場合であれば「フードドライブ」にご協力いただくと、食品ロスの削減にも有効です。
(村上)
「フードドライブ」って初めて聞いたんですけど、どんなものですか?
(堂脇)
家庭で余っている食品を、公共施設や企業等の回収ボックスやイベントに持ち寄って、地域の福祉施設やこども食堂、生活困窮者支援団体などに寄付する活動のことを言います。
(村上)
そうなんだ。ちなみにどんな所でやっているんでしょうか?
(堂脇)
お住まいの自治体や、最近だと、一部のスーパーやコンビニでも店舗内に回収ボックスを置くなどして、積極的に活動されています。回収可能な食品は団体によって条件が異なりますので、詳しくはホームページなどで確認していただくのが良いと思います。
(杉浦)
食品ロスを削減することはCO2の削減につながり、環境への負荷を軽減することにつながりますから、こうした活動は積極的に参加していきたいですね。
(堂脇)
地球環境への影響に限らず、我が国では、農業人口の減少や、食料自給率の低下、世界的に見ると食料不足など、食をめぐる問題は様々ありますが、一人ひとりが自分にとっての「ちょうど良いバランスの食生活」を実践すれば、毎日を健康に過ごすことにつながっていくのではないでしょうか。是非、「食」への理解を深め、毎日の食事を楽しみましょう。
(村上)
私が今日の話で特に注目したのは「余ったらフードドライブへ」。缶詰とかレトルト食品とか、余りそうだったら持っていっていただきたいと思いました。
(杉浦)
僕は「バランスの良い食生活を!!」。これが一番です。
「 関連リンク 」
・農林水産省「考える やってみる みんなで広げる ちょうどよいバランスの食生活」
佳菜子ちゃんはオリンピック選手だったし、プロのフィギュアスケーターとして食は気を付けてるよね?
(村上)
そうですね。でも正直、現役時代は食を考える余裕がなくて、栄養士さんに付いてもらって、送ってもらったものを食べたりしていて。もう、競技で頭がいっぱいいっぱいで(笑) (栄養士さんから)与えられたものを食べるって感じだったんですけど、今は自分で作ったりするから、調味料までこだわったり食材ももちろんこだわって作ってます。太陽さんは家庭菜園もしてますよね。
(杉浦)
そう! ちょうど夏野菜を栽培し始めていて、今年はきゅうりとなすとトマト。もぎたてのきゅうりが美味しいのよー! あとは、自分で魚釣りに行ったり、山行ってきのこ採取したりとか。きのこマイスターの資格もあるし自給自足できますから(笑) まぁ、こどもたちの食育にもなるからね。この「食育」っていう言葉、今では当たり前のように使ってるけど、定着して使われるようになったのっていつ頃だと思う?
(村上)
ええっ。気付いた時にはもう使ってましたよね。だから、だいぶ前ですよね?
(杉浦)
「食育」という言葉が定着するきっかけになったのは、2005年に食育基本法が施行されてからなんだよね。ちなみに「食育」とは、「様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる」ものとされております。
(村上)
そうなんだ。「食育」についてフルで聞いたのは初めてかもしれないですね。20年も前から国全体で「食育」に力を入れてるってことですよね。
(杉浦)
そうだよね。20年前小学生だったこどもが、もう20代30代になってるから、食の大切さはみんなもう十分理解しているはず。ところが、20代30代は他の世代と比べると、栄養バランスに配慮した食生活をしている人の割合が低い傾向にあるそうです。
ここからは今日の講師に伺っていきましょう! 農林水産省消費者行政・食育課の堂脇 義音(どうわき あきと)さんです。
(村上)
堂脇さん、20代30代は栄養バランスに配慮した食生活をしている人の割合が低いって、要因はやっぱり忙しいからなんですかね?
(堂脇)
そうですね。それも要因の一つと考えられますね。そもそも、栄養バランスに配慮した食生活を送るには、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上食べるのがお勧めです。
(杉浦)
主食は米、パン、麺類などの穀物を主材料とする料理で、主に炭水化物のエネルギー源。主菜は魚や肉、卵、大豆製品などを使った料理で、主にたんぱく質のエネルギー源。副菜は野菜などを使った料理、主にビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれております。
(堂脇)
そこで、1日2回以上、主食・主菜・副菜を三つ揃えて食べられていないかたに、「三つ揃えて食べる回数を増やすために必要なこと」を聞いたところ、「手間がかからないこと」を挙げた人がおよそ6割と最も高く、次いで「時間があること」「食費に余裕があること」の順に多いといった結果でした。
(村上)
なるほどね…。全世代でそうなんですから、仕事や家事・育児、勉強や趣味など、やりたいこと、やらなければいけないことが多い20代30代なら、なおさら食にかける時間や費用を削ることになって、栄養バランスの良い食事を取るのって難しくなりますよね。
(堂脇)
そうですね。ただ、必ず1日2回以上、主食・主菜・副菜を三つ揃えて食べなければならないと思い込み過ぎてしまうと、食事の基本である食の楽しさが感じられなくなってしまう場合もあります。確かに、1日に「何を」「どれだけ」食べると良いかという目安はあるんですけれども、食材の選び方や調理法を少し工夫したり、1日と限定せず、数日の間で調整するなどによって、栄養バランスの良い食事を無理なく実践できます。
(村上)
食生活で大切なことって、やっぱり食事を楽しむことですもんね。
(杉浦)
そうだね。縛られすぎるのは確かに良くない。でも、基本を知らないのも良くないと思わない? そこでここからは「ちょうど良いバランスの食生活」を実践するために知っておきたい、食に関する基本的なことを学んでいきましょう! ちなみに「ちょうど良いバランスの食生活」っていうのは、栄養バランスのことだけじゃなくて、「家計」「ライフスタイル」「生活リズム」とのバランスにも配慮した食生活のことなんですね。
(村上)
なるほど…。「栄養」「家計」「ライフスタイル」「生活リズム」これら全部にとって、ちょうど良いバランスの食生活。でも、こんなミラクルなことできますかね?
(杉浦)
これがまた工夫次第なんよね。では一つ、佳菜子ちゃんに問題です! 「朝食を食べなくても、1日に必要なエネルギー量や栄養素量が取れていれば問題はない」。答えは○、△、×、どれでしょうか?
(村上)
んー、×ではないと思う。朝ご飯を食べるのは大事ってよく聞くんですけど。じゃあ△で(笑)
(杉浦)
答えは「△」です!(笑) これには理由があるんですよね。堂脇さん。
(堂脇)
はい。確かに1日に必要なエネルギー量や栄養素量が取れていれば問題ないのですが、朝食を抜いて、1日に2食で必要な栄養素量を取るのはかなり難しいんです。実際ある調査を利用して集計しますと、「朝食を食べない人は、カルシウムや食物繊維など、いくつかの栄養素が1日に必要な量に大きく足りていない」ということが分かっています。
(杉浦)
ということで、ここでは食に関する基本的なことを学んでいきたいので、この問題の答えはあえて「△」とさせてもらいました。
(堂脇)
実際、1日2食で必要な栄養素量を取ろうとしますと、1食でたくさん食べることになります。だからこそ朝食を食べて、無理なく必要な栄養素量を摂取するよう心掛けてみてください。
(村上)
朝食大事って分かってはいるんですけど、朝ってバタバタしてたり5分でも長く寝たいとか思っちゃうと、朝食を作る時間がないかたも多いんじゃないかなと思います。
(杉浦)
そう! だから工夫して作ってもらいたいということなんです。
(村上)
堂脇さん、朝食を作る時間がないかたはどうしたらいいでしょうか?
(堂脇)
はい。「調理いらずの簡単メニュー」がお勧めです。例えば「バナナとヨーグルト」や「シリアルと牛乳」といった食事にすれば、時間もお金もかけず、エネルギーや日本人に不足しがちなカルシウムを摂取できます。朝から、ご飯、お味噌汁、焼き魚、お浸しといった栄養バランスの良い食事を食べるに越したことはありませんけれども、それに縛られず、こうした手間も費用も抑えられるメニューもありです。
(杉浦)
僕、毎朝プロテイン飲んでるんですけど、それもいいですか?
(堂脇)
そうですね。「食べない」よりはいいかなと思います。
(村上)
プラス、サンドイッチも食べてますもんね。
(杉浦)
そうそう! よくこの番組、朝収録してるので、プロテイン飲んでその後コンビニに行って、おにぎりとかパンを買って食べてますね。
(堂脇)
まさにそういう場合、おにぎりとカップ麺など炭水化物だけに偏らないように、おにぎりと野菜サラダとか、サンドイッチとヨーグルトなど、栄養素のバランスに心掛けるといいですね。また、仕事が忙しくて夕食が夜遅くなってしまう場合、夕食を夕方と夜の2回に分けて食べるのもお勧めです。例えば、夕方、仕事の合間につまめるおにぎりやサンドイッチなどの軽食を食べて、帰宅後におかずだけ食べる、ということもいいと思います。
(杉浦)
そうか。夕方に軽く食べておくと、夜中の食べ過ぎ予防になりますよね。
(村上)
確かに、お腹が空きすぎるとめちゃくちゃ食べ過ぎちゃったりしますよね。夜中にしちゃうと、次の日の朝消化しきってないから、食欲湧かずに朝食スルーしちゃったりとかありますもんね。
(杉浦)
そうね。だから忙しくて夕食が遅くなる時は、夕食を2回に分けて取るのは、ライフスタイルや生活リズムを考慮したナイス・アイディアなんじゃないですか?
(村上)
いいと思います。でも私、最近自炊するんですけど、そこで気になってるのが、やっぱり野菜の高騰。高いんですよー。「野菜不足は気になるけど高くて買えない」みたいなかたもいらっしゃるんじゃないでしょうか?
(堂脇)
そうですね。実は一昨年の調査によりますと、日本人が1日に摂取する野菜の量が平均で250グラムあまりと、国が示す目標値を100グラムほど下回っていまして、統計を取り始めてから最も少なくなったんです。それも特に、男女共に20代の摂取量が最も少なかったんです。
(村上)
栄養バランスに配慮した食生活のためには野菜が欠かせないのに悩ましいですね…。
(堂脇)
はい。家計のことを考えると、生の野菜が高い時は市販の冷凍野菜もお勧めです。こうしたものは収穫後すぐに急速冷凍していますので、豊富な栄養素も含んでいます。また、特売品の野菜を見つけたらまとめ買いをして、冷凍の仕方を検索するなどして冷凍保存してみてはいかがでしょうか。
(杉浦)
おいしく冷凍保存するには素早く凍らせるのがポイントで、野菜類は基本的に固めに茹でるとか電子レンジで加熱してから凍らせるといいみたいだね。
(村上)
そうか。でも、冷凍した食材とか特売でまとめ買いした食品って、時々余らせちゃったりするんです。
(杉浦)
食品ロス問題ね…。日本では、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品が、1人当たり、1日おにぎり約1個分あるって言われているから、そういうことを考えると、まとめ買いも計画的にやらないとだよね。佳菜子ちゃんは、食べ物を頂いたりすることも結構あるでしょ。
(村上)
そうですね。私、レンコンが食べ物の中で一番好きなんです、って言ってたら農家さんから巨大なレンコンを頂いたりして。大好きだから調理もするし、そろそろ終わりかなっていういろんな野菜を細かく刻んでドライカレーにして友達にあげたりとか、いろいろ(食品ロスにならないように)工夫はしてるんですけどね。
(堂脇)
お家で余っている食品ですが、例えば、缶詰、レトルト食品、乾麺、お菓子など、品質が比較的劣化しにくい食品がお家に余っていて、期限内に使い切れないという場合であれば「フードドライブ」にご協力いただくと、食品ロスの削減にも有効です。
(村上)
「フードドライブ」って初めて聞いたんですけど、どんなものですか?
(堂脇)
家庭で余っている食品を、公共施設や企業等の回収ボックスやイベントに持ち寄って、地域の福祉施設やこども食堂、生活困窮者支援団体などに寄付する活動のことを言います。
(村上)
そうなんだ。ちなみにどんな所でやっているんでしょうか?
(堂脇)
お住まいの自治体や、最近だと、一部のスーパーやコンビニでも店舗内に回収ボックスを置くなどして、積極的に活動されています。回収可能な食品は団体によって条件が異なりますので、詳しくはホームページなどで確認していただくのが良いと思います。
(杉浦)
食品ロスを削減することはCO2の削減につながり、環境への負荷を軽減することにつながりますから、こうした活動は積極的に参加していきたいですね。
(堂脇)
地球環境への影響に限らず、我が国では、農業人口の減少や、食料自給率の低下、世界的に見ると食料不足など、食をめぐる問題は様々ありますが、一人ひとりが自分にとっての「ちょうど良いバランスの食生活」を実践すれば、毎日を健康に過ごすことにつながっていくのではないでしょうか。是非、「食」への理解を深め、毎日の食事を楽しみましょう。
(村上)
私が今日の話で特に注目したのは「余ったらフードドライブへ」。缶詰とかレトルト食品とか、余りそうだったら持っていっていただきたいと思いました。
(杉浦)
僕は「バランスの良い食生活を!!」。これが一番です。
「 関連リンク 」
・農林水産省「考える やってみる みんなで広げる ちょうどよいバランスの食生活」