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2025.04.06
パパ・ママの“共働き・共育て”を応援!新しい給付制度
安心して結婚、妊娠・出産、子育てを選択できるように、4月から新しい給付制度が創設されました。
今回は、「パパ・ママの“共働き・共育て”を応援! 新しい給付制度」というテーマで学びました。
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今回は、「パパ・ママの“共働き・共育て”を応援! 新しい給付制度」というテーマで学びました。
(杉浦)
佳菜子ちゃん、「育休」って、やっぱ聞いたことあるよね?
(村上)
もちろんでございます! 赤ちゃんが生まれたら、一定期間、会社をお休みするっていうことですよね。
(杉浦)
そうそう。正式名称が「育児休業」ということで、原則、1歳未満のこどもを養育するために仕事をお休みすることです。これは「育児・介護休業法」という法律で定められていて、勤め先に申し出れば取得することができるし、会社側はその申し出を拒めません。
(村上)
ママだけじゃなくって、パパも育休取れるんですよね。
(杉浦)
そういう時代ですね。
(村上)
私の友達も、結構パパが休んで、一緒に育てていくっていう家庭が多いなーと思うんですけど、それでも、やっぱり、男性の育休取得率って低いんですよね?
(杉浦)
まだまだねー、低いって聞くけども。2023年度は、女性の育休取得率がおよそ8割だったのに対して、男性は3割ほど。実は、男性のこの割合は、過去最高なんだけど、それでも、まだ男女差があると思わない? それに取得した育休期間も女性は9割以上が6か月以上取得してるんだけど、男性はおよそ6割が1か月未満になってるんだよね。
(村上)
増えてきているとはいえ、やっぱり男女差あるんですね。
(杉浦)
そうだよね…。こどもが1歳になるまでの子育てって、もう、すっごく大切だし、男性が育休を取得すると、メリットがいろいろあるのよ。だから、せっかくの制度を利用しないのはもったいないと思うんだよね。
(村上)
それって、具体的にはどんなメリットがあるんですか?
(杉浦)
ここからは、今日の講師と一緒に学んでいきましょう! 厚生労働省雇用保険課の清水 達哉さんです。
(村上)
清水さん、パパが育休を取得するメリットには、具体的にどんなことがありますか?
(清水)
はい。私自身、10年以上前になりますけれども、育休を取りました。取って本当に良かったと思っていまして、メリットは大きく分けると三つあると思っています。一つが「産後のママが無理をしなくて済む」。二つ目が「ママとパパの間で育児のスキルに差が出にくくなる」三つ目は「家族の結びつきが深まる」です。
(村上)
なるほどー。一つめの「産後のママが無理をしなくても済む」というのは、その通りだなって思いますよね。大変ですからね、体を戻していったりするのもね…。
(杉浦)
そうそうそう! 体形とか体調もあるしね。
(清水)
そうですよね。産後8週頃までは、ママの体の回復期で、とても大切な時期です。しかし、ミルクを数時間おきに与えるなど、赤ちゃんのお世話が大変な時期でもあります。体的にも、精神的にも負荷がかかり、まとまった睡眠は取れません。ですから、この時期にパパが育休を取って積極的に赤ちゃんのお世話や家事をすれば、ママの体の回復をサポートできますし、ママの育児に対する不安やストレスを軽減することもできます。
(杉浦)
これね…、一番初めの時にパパが覚えておかないと、後でもう、(育児の)スキルにすごい差が出ちゃうから。だから「研修期間をやらずにアルバイト行く」みたいな。「いきなり本番です」ってなったら、どうしたらいいねんってなるけど、一緒に沐浴したり、おむつ替えとかしていくと、一緒にスキルが上がっていくから、「ちょっと忙しいからパパやっといてー」とか(できる)。「一緒にやる」っていうのが、すごく大事だと思いますね。
(村上)
今、太陽さんからもありましたけど、二つ目のメリット「ママとパパの間で育児スキルに差が出にくくなる」というのは? 改めて、清水さん、お願いします。
(清水)
はい。初めての育児の場合、パパもママも分からないことだらけです。二人一緒にミルクの飲ませ方、ゲップのさせ方、お風呂の入れ方、おむつの交換などを学んでいけば、一緒に上手になり、どちらか一方が面倒を見なければいけない時も安心して預けられます。
(村上)
確かに、育児スキルに不安があるパパだと、ママも預けるの不安ですもんね。結局ママが、全部自分で背負っちゃうことになるしね。
(清水)
そうですよね。でも、パパとママが一緒に上手になって、育児の喜びを共有すると、その後の育児や家事の分担などもスムーズに決められますし、パパ・ママの関係が良くなることも期待できます。
(村上)
「家族の結びつきが深まる」ということですね。
(杉浦)
これ、やっぱり(子育てを)やってると、こども、めちゃくちゃかわいいから、その時期を逃しちゃうとまた違ってくるしさ。返ってこないよー、新生児のあの時間は! 実はですね、厚生労働省が昨年、高校生や大学生などを対象に行ったアンケートによりますと、「育休を取得したい」って思っている人は、女性で9割、男性で8割もいるんだって。なのに、男性の育休取得率はまだまだ低くて、当の子育て世代への調査結果では、育休を取得しない理由の1位はこちら、「収入を減らしたくなかったから」! これね…。清水さん、最近の物価高もありますし、この理由は切実ですよね。
(清水)
おっしゃるとおりだと思います。そこで政府では、収入に対する不安を軽減して、共働き・共育てを応援するために、法律を改正して、この4月から新たな給付制度をスタートさせたんです!
(村上)
清水さん、ここからは新しい給付制度について教えてください。
(清水)
はい。政府では、希望どおり、結婚、妊娠・出産、子育てを選択できるように、夫婦共に働き、育児を行う「共働き・共育て」を推進しています。そこで、男性の育児休業取得を更に推進するために「出生後休業支援給付」を創設し、さらに育児中の柔軟な働き方として、男女共に時短勤務を選択しやすくするために「育児時短就業給付」を創設しました。
(村上)
二つも新しい給付制度ができたんですね。では、まず「出生後休業支援給付」から教えてください。
(清水)
はい。「出生後休業支援給付」の目的は「男性育休の促進」でして、簡単に説明しますと、母親だけでなく父親も育児休業を取得すると、これまでの給付金に上乗せして「出生後休業支援給付金」が支払われます。ちなみに、これまで育児休業を取得した場合に支払われる給付金は、休業開始から、通算180日までの間で、手取りの8割相当でした。
(杉浦)
つまり、手取りが2割減っちゃう、ってことですよね。
(清水)
はい。それが今年の4月からは、一定の条件を満たせば、最大28日間は、従来の「育児休業給付」に上乗せをして「出生後休業支援給付金」も支給されることになりました。これにより、合計で給付率が80パーセントとなり、手取りベースでは10割相当の支給になるというわけです。
(村上)
すごくいいですよね! 手取り額が減る心配をせずに、安心して育休を取得することができるということですもんね。でも、ちょっと分からないのが、給付率80パーセントなのに、手取りで10割相当が支給されるというのは、どういうことなんでしょうか?
(清水)
育児休業給付や出生後休業支援給付は非課税ですし、育児休業中は、社会保険料が免除されるということから、給付率80パーセントは手取り収入のほぼ100パーセントとなります。つまり、出生後休業支援給付を受けるかたは実質、休業前の賃金とほぼ同額を受けとれるというわけです。
(村上)
先ほど、一定の条件を満たせばということでしたが、詳しく教えていただけますか?
(清水)
はい。こどもが生まれた直後の一定期間以内に、パパとママの両方が14日以上の育児休業を取得するということです。一定期間以内というのは、男性は、こどもの出生後8週間以内、女性は、産後休業後8週間以内です。
(杉浦)
男性は、ママが一番大変な出産後8週間以内に、2週間以上育児休業を取ればいいってことですよね。サポートが一番必要なときに育休を取れるわけだから、この条件って、夫婦にとって願ったりかなったりなんじゃないですか。
(村上)
でも、これって共働きの場合のみの話ですよね。共働きでないと、この制度が使えないということですか?
(清水)
いえ、そこはご安心ください。配偶者が働いていない場合や、ひとり親家庭の場合などには、配偶者の育児休業の取得を求めずに、本人が14日以上の育児休業を取得すれば「出生後休業支援給付」を支給します。
(村上)
そのあたりは、公平になるように考えられているんですね。では清水さん、もう一つの新しい給付制度について教えてください。
(清水)
はい。もう一つは「育児時短就業給付」です。男女共に時短勤務を選択しやすくすることで、男女で育児や家事を分担しつつ、希望に応じてキャリア形成との両立が可能になるように設けました。
(杉浦)
育児は育休を取得し終えた後もずっと続きますからね。特に、こどもが幼いうちは時短勤務されるかたも多いと思いますし、その場合の給付があるのは、めちゃくちゃ助かりますよね。
(村上)
でも、どの程度、給付されるんですか?
(清水)
2歳未満のこどもを養育するために時短勤務をする場合、その賃金額の10パーセントを支給します。つまり、時短勤務中の賃金が10パーセントアップするというわけです。子育てとキャリア形成、この両方を可能にするために、より柔軟な働き方として、「時短勤務」を選択しやすいように創設されました。
(杉浦)
これまではこういう制度は無くて、働く時間が短い分、お給料も少なかったわけですから、これで時短勤務を利用しやすくなりますね。それに、清水さん、育児のために時短勤務すると、仕事面にもいい影響が出ることがあるんですよね。
(清水)
はい。キャリアの面から考えると、時短勤務に、マイナスのイメージを持っているかたもいるようですけれども、限られた時間で集中して働くことで、「効率的に仕事をする力が身に付いた」などの感想を持たれるかたもいます。
(村上)
太陽さんは、子育てに積極的に関わっていると思うんですけど、そうすることで、仕事や家庭にいい影響ってあったりしました?
(杉浦)
そうね。確かに、夜はなるべく早く家に帰りたいっていうのがあるから、効率的に仕事をして成果を上げるにはどうすればいいのか、っていうのは考えるよね。タイパ、コスパも考えるし。
(村上)
そうですよね。プライベートも仕事も安心して充実していくっていう感じですよね。それって、女性も同じですよね。
(杉浦)
そうそう。お子さんを持つか持たないか、共働きをするかしないか、夫婦の在り方っていろいろあるけど、収入やキャリア形成を心配せずに希望のライフプランをかなえられるように、今日学んだ「出生後休業支援給付」と「育児時短就業給付」を多くのかたに知ってもらいたいよね。
(清水)
皆さんが希望どおりに、結婚、妊娠・出産、子育てを選択できるように、「出生後休業支援給付」と「育児時短就業給付」を創設しました。こどもの成長はとても早いものです。少しでも多く、その一瞬と出会えるようにパパ・ママ共に、給付を活用して、家族との大切な時間を過ごしてください。
(村上)
今日の話を聞いて特に注目したのは、「4月から始まる! 新しい給付金制度」です。
(杉浦)
大事だね。ありがたいです。僕は、もう何度でも言いましょう! 「出生後休業支援給付」と「育児時短就業給付」でございます。
「 関連リンク 」
・厚生労働省「育児休業等給付について」
・厚生労働省「2025年4月から「出生後休業支援給付金」を創設します」
佳菜子ちゃん、「育休」って、やっぱ聞いたことあるよね?
(村上)
もちろんでございます! 赤ちゃんが生まれたら、一定期間、会社をお休みするっていうことですよね。
(杉浦)
そうそう。正式名称が「育児休業」ということで、原則、1歳未満のこどもを養育するために仕事をお休みすることです。これは「育児・介護休業法」という法律で定められていて、勤め先に申し出れば取得することができるし、会社側はその申し出を拒めません。
(村上)
ママだけじゃなくって、パパも育休取れるんですよね。
(杉浦)
そういう時代ですね。
(村上)
私の友達も、結構パパが休んで、一緒に育てていくっていう家庭が多いなーと思うんですけど、それでも、やっぱり、男性の育休取得率って低いんですよね?
(杉浦)
まだまだねー、低いって聞くけども。2023年度は、女性の育休取得率がおよそ8割だったのに対して、男性は3割ほど。実は、男性のこの割合は、過去最高なんだけど、それでも、まだ男女差があると思わない? それに取得した育休期間も女性は9割以上が6か月以上取得してるんだけど、男性はおよそ6割が1か月未満になってるんだよね。
(村上)
増えてきているとはいえ、やっぱり男女差あるんですね。
(杉浦)
そうだよね…。こどもが1歳になるまでの子育てって、もう、すっごく大切だし、男性が育休を取得すると、メリットがいろいろあるのよ。だから、せっかくの制度を利用しないのはもったいないと思うんだよね。
(村上)
それって、具体的にはどんなメリットがあるんですか?
(杉浦)
ここからは、今日の講師と一緒に学んでいきましょう! 厚生労働省雇用保険課の清水 達哉さんです。
(村上)
清水さん、パパが育休を取得するメリットには、具体的にどんなことがありますか?
(清水)
はい。私自身、10年以上前になりますけれども、育休を取りました。取って本当に良かったと思っていまして、メリットは大きく分けると三つあると思っています。一つが「産後のママが無理をしなくて済む」。二つ目が「ママとパパの間で育児のスキルに差が出にくくなる」三つ目は「家族の結びつきが深まる」です。
(村上)
なるほどー。一つめの「産後のママが無理をしなくても済む」というのは、その通りだなって思いますよね。大変ですからね、体を戻していったりするのもね…。
(杉浦)
そうそうそう! 体形とか体調もあるしね。
(清水)
そうですよね。産後8週頃までは、ママの体の回復期で、とても大切な時期です。しかし、ミルクを数時間おきに与えるなど、赤ちゃんのお世話が大変な時期でもあります。体的にも、精神的にも負荷がかかり、まとまった睡眠は取れません。ですから、この時期にパパが育休を取って積極的に赤ちゃんのお世話や家事をすれば、ママの体の回復をサポートできますし、ママの育児に対する不安やストレスを軽減することもできます。
(杉浦)
これね…、一番初めの時にパパが覚えておかないと、後でもう、(育児の)スキルにすごい差が出ちゃうから。だから「研修期間をやらずにアルバイト行く」みたいな。「いきなり本番です」ってなったら、どうしたらいいねんってなるけど、一緒に沐浴したり、おむつ替えとかしていくと、一緒にスキルが上がっていくから、「ちょっと忙しいからパパやっといてー」とか(できる)。「一緒にやる」っていうのが、すごく大事だと思いますね。
(村上)
今、太陽さんからもありましたけど、二つ目のメリット「ママとパパの間で育児スキルに差が出にくくなる」というのは? 改めて、清水さん、お願いします。
(清水)
はい。初めての育児の場合、パパもママも分からないことだらけです。二人一緒にミルクの飲ませ方、ゲップのさせ方、お風呂の入れ方、おむつの交換などを学んでいけば、一緒に上手になり、どちらか一方が面倒を見なければいけない時も安心して預けられます。
(村上)
確かに、育児スキルに不安があるパパだと、ママも預けるの不安ですもんね。結局ママが、全部自分で背負っちゃうことになるしね。
(清水)
そうですよね。でも、パパとママが一緒に上手になって、育児の喜びを共有すると、その後の育児や家事の分担などもスムーズに決められますし、パパ・ママの関係が良くなることも期待できます。
(村上)
「家族の結びつきが深まる」ということですね。
(杉浦)
これ、やっぱり(子育てを)やってると、こども、めちゃくちゃかわいいから、その時期を逃しちゃうとまた違ってくるしさ。返ってこないよー、新生児のあの時間は! 実はですね、厚生労働省が昨年、高校生や大学生などを対象に行ったアンケートによりますと、「育休を取得したい」って思っている人は、女性で9割、男性で8割もいるんだって。なのに、男性の育休取得率はまだまだ低くて、当の子育て世代への調査結果では、育休を取得しない理由の1位はこちら、「収入を減らしたくなかったから」! これね…。清水さん、最近の物価高もありますし、この理由は切実ですよね。
(清水)
おっしゃるとおりだと思います。そこで政府では、収入に対する不安を軽減して、共働き・共育てを応援するために、法律を改正して、この4月から新たな給付制度をスタートさせたんです!
(村上)
清水さん、ここからは新しい給付制度について教えてください。
(清水)
はい。政府では、希望どおり、結婚、妊娠・出産、子育てを選択できるように、夫婦共に働き、育児を行う「共働き・共育て」を推進しています。そこで、男性の育児休業取得を更に推進するために「出生後休業支援給付」を創設し、さらに育児中の柔軟な働き方として、男女共に時短勤務を選択しやすくするために「育児時短就業給付」を創設しました。
(村上)
二つも新しい給付制度ができたんですね。では、まず「出生後休業支援給付」から教えてください。
(清水)
はい。「出生後休業支援給付」の目的は「男性育休の促進」でして、簡単に説明しますと、母親だけでなく父親も育児休業を取得すると、これまでの給付金に上乗せして「出生後休業支援給付金」が支払われます。ちなみに、これまで育児休業を取得した場合に支払われる給付金は、休業開始から、通算180日までの間で、手取りの8割相当でした。
(杉浦)
つまり、手取りが2割減っちゃう、ってことですよね。
(清水)
はい。それが今年の4月からは、一定の条件を満たせば、最大28日間は、従来の「育児休業給付」に上乗せをして「出生後休業支援給付金」も支給されることになりました。これにより、合計で給付率が80パーセントとなり、手取りベースでは10割相当の支給になるというわけです。
(村上)
すごくいいですよね! 手取り額が減る心配をせずに、安心して育休を取得することができるということですもんね。でも、ちょっと分からないのが、給付率80パーセントなのに、手取りで10割相当が支給されるというのは、どういうことなんでしょうか?
(清水)
育児休業給付や出生後休業支援給付は非課税ですし、育児休業中は、社会保険料が免除されるということから、給付率80パーセントは手取り収入のほぼ100パーセントとなります。つまり、出生後休業支援給付を受けるかたは実質、休業前の賃金とほぼ同額を受けとれるというわけです。
(村上)
先ほど、一定の条件を満たせばということでしたが、詳しく教えていただけますか?
(清水)
はい。こどもが生まれた直後の一定期間以内に、パパとママの両方が14日以上の育児休業を取得するということです。一定期間以内というのは、男性は、こどもの出生後8週間以内、女性は、産後休業後8週間以内です。
(杉浦)
男性は、ママが一番大変な出産後8週間以内に、2週間以上育児休業を取ればいいってことですよね。サポートが一番必要なときに育休を取れるわけだから、この条件って、夫婦にとって願ったりかなったりなんじゃないですか。
(村上)
でも、これって共働きの場合のみの話ですよね。共働きでないと、この制度が使えないということですか?
(清水)
いえ、そこはご安心ください。配偶者が働いていない場合や、ひとり親家庭の場合などには、配偶者の育児休業の取得を求めずに、本人が14日以上の育児休業を取得すれば「出生後休業支援給付」を支給します。
(村上)
そのあたりは、公平になるように考えられているんですね。では清水さん、もう一つの新しい給付制度について教えてください。
(清水)
はい。もう一つは「育児時短就業給付」です。男女共に時短勤務を選択しやすくすることで、男女で育児や家事を分担しつつ、希望に応じてキャリア形成との両立が可能になるように設けました。
(杉浦)
育児は育休を取得し終えた後もずっと続きますからね。特に、こどもが幼いうちは時短勤務されるかたも多いと思いますし、その場合の給付があるのは、めちゃくちゃ助かりますよね。
(村上)
でも、どの程度、給付されるんですか?
(清水)
2歳未満のこどもを養育するために時短勤務をする場合、その賃金額の10パーセントを支給します。つまり、時短勤務中の賃金が10パーセントアップするというわけです。子育てとキャリア形成、この両方を可能にするために、より柔軟な働き方として、「時短勤務」を選択しやすいように創設されました。
(杉浦)
これまではこういう制度は無くて、働く時間が短い分、お給料も少なかったわけですから、これで時短勤務を利用しやすくなりますね。それに、清水さん、育児のために時短勤務すると、仕事面にもいい影響が出ることがあるんですよね。
(清水)
はい。キャリアの面から考えると、時短勤務に、マイナスのイメージを持っているかたもいるようですけれども、限られた時間で集中して働くことで、「効率的に仕事をする力が身に付いた」などの感想を持たれるかたもいます。
(村上)
太陽さんは、子育てに積極的に関わっていると思うんですけど、そうすることで、仕事や家庭にいい影響ってあったりしました?
(杉浦)
そうね。確かに、夜はなるべく早く家に帰りたいっていうのがあるから、効率的に仕事をして成果を上げるにはどうすればいいのか、っていうのは考えるよね。タイパ、コスパも考えるし。
(村上)
そうですよね。プライベートも仕事も安心して充実していくっていう感じですよね。それって、女性も同じですよね。
(杉浦)
そうそう。お子さんを持つか持たないか、共働きをするかしないか、夫婦の在り方っていろいろあるけど、収入やキャリア形成を心配せずに希望のライフプランをかなえられるように、今日学んだ「出生後休業支援給付」と「育児時短就業給付」を多くのかたに知ってもらいたいよね。
(清水)
皆さんが希望どおりに、結婚、妊娠・出産、子育てを選択できるように、「出生後休業支援給付」と「育児時短就業給付」を創設しました。こどもの成長はとても早いものです。少しでも多く、その一瞬と出会えるようにパパ・ママ共に、給付を活用して、家族との大切な時間を過ごしてください。
(村上)
今日の話を聞いて特に注目したのは、「4月から始まる! 新しい給付金制度」です。
(杉浦)
大事だね。ありがたいです。僕は、もう何度でも言いましょう! 「出生後休業支援給付」と「育児時短就業給付」でございます。
「 関連リンク 」
・厚生労働省「育児休業等給付について」
・厚生労働省「2025年4月から「出生後休業支援給付金」を創設します」