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ON AIR BLOG / 2011.08.17 update
京都大学のiPS細胞が
アメリカでも特許を取ったというニュースが、先週流れました。


(↑毎日新聞編集委員梁川さんのお話。)


▼iPS細胞とは・・・
 日本語だと「人工多能性幹細胞」
 =induced pluripotent stem cell=と言います。

私たちの体は、1個の受精卵(胚)の段階から
細胞分裂を繰り返した結果、60兆個の細胞が
さまざまな部位を形作っています。
受精卵の段階では、どんな細胞にもなれる全能性がありますが、
この能力は「一方通行」のため、いったん皮膚や臓器に分化すると、
全能性は失われます。
iPS細胞は分化した体細胞から作ることが特徴で、
一方通行を逆戻りさせるイメージです。

▼iPS細胞が期待されているのは「再生医療」

自分の細胞を使ってiPS細胞から臓器を作り出せば、拒
絶反応のない臓器移植ができます。
京都大学の山中伸弥教授らが2006年に世界で
初めてマウスのiPS細胞を作り、
07年にはヒト細胞でも成功しました。

さらに、京都大学の斎藤通紀教授らのグループが、
マウスのiPS細胞から精子を作ったうえで卵子に注入し、
正常なマウスの子を誕生させることに、世界で初めて成功しました。
生殖のメカニズム解明の手がかりとなり、
不妊症の原因究明にも道を開く成果だそうです。


ノーベル賞ものの研究!
今後が楽しみです!
ちなみにiPS細胞の最初の「i」が小文字なのは
山中教授によると、携帯音楽プレーヤー
「iPod」にあやかったそうです。・・・シャレが効いてます(笑)

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