毎日新聞 NEWS CONNECITION
ON AIR BLOG / 2019.10.02 update
TOKYO FM LOVE CONNECTION。
毎日新聞 PRESENTS NEWS CONNECTION。
毎日新聞編集編成局次長、塚田健太さんと
「増税!」をテーマにお話しました!
− 昨日10月1日、消費税率が8%から10%に引き上げられました。
今回の増税は軽減税率やポイント還元などの制度も導入されていますが、
非常に複雑で、知らないと損をすることもあります。
増税直後のお店では混乱もあったようですが、ラブさんは大丈夫でしたか?
Q 私は意外と大丈夫でしたが、
昨日今日とどんな混乱があったのですか。
− 大手回転寿司チェーンの「スシロー」などでは、
システムの問題で、税率をあやまって0パーセントでお会計してしまったなどあったようです。
Q なぜこのような複雑な仕組みにしたのですか。
− 消費税に逆進性という欠点があるためです。
金持ちの人も貧しい人も、食料品などの生活必需品は購入しなくてはなりませんので、
貧しい人の方が、収入のうち食料品に支出する割合は高くなります。
消費税によって食料品の価格が上がると、
貧しい人の負担がより大きくなってしまうことを逆進性と言います。
Q 軽減税率で逆進性を和らげようというのですね。
− その通りです。
ただ、税率が1種類だけだったこれまでよりはどうしても複雑になってしまいます。
軽減税率の対象になる食料品の範囲の線引きが難しいからです。
コンビニで買ったお弁当を、店内で食べた時、外の公園のベンチで食べた時の税率は
それぞれ何パーセントかといったクイズもテレビでたくさん流れましたよね。
Q 全部10%の方が分かりやすいのでは?
− 軽減税率導入には、税率を今後、さらに上げていきますよ、という本音が隠れています。
税率が20%だと、1000円の買い物をして200円の消費税がかかるので、
軽減税率8%の80円に比べるとかなり重くなります。
税率が15%から25%の欧州ではほとんどの国が軽減税率を導入しているので、
日々の買い物では重い税を実感しないで済むのです。
軽減税率を入れたのは、税率を欧州並みにしていく備えと言えます。
Q 増税して、景気は大丈夫ですか。
− これまでは税率引き上げ後に消費が低迷しました。
今回は、ポイント還元などの大盤振る舞いで消費の落ち込みを防ぐ考えです。
Q キャッシュレスで買うとポイントがつくという制度ですよね。
− 中小の小売店なら5%、大手のフランチャイズ店なら2%分のポイント還元を
10月から来年6月まで受けられます。
対象者は限られますが、市町村が発行するプレミアム商品券なら
2万5千円分を2万円で購入できるので、
増税後の買い物の方が得になることもあります。
Q 2%増税で5%還元なら消費は落ち込みませんね。
− ただ、期間限定なので落ち込む時期が、
ポイント還元終了後にずれるだけとの見方もあります。もともと消費に勢いがないこと、
米中貿易戦争や英国のEU離脱に伴う欧州の混乱で世界経済が冷え込みかねないことも
不安な点です。
Q 2%上げるだけでこの混乱です。20%に上げられるのですか。
−1強と言われる安倍さんですら「もう上げない」と言っている位ですから、
政治的には難しいでしょうね。
一方で、借金頼みの財政運営をいつまでも続けるわけにもいきません。
どれだけ社会保障を手厚くするのか、それをどのように負担するのか。
企業や個人がためこんでいる資産に広く薄く課税して消費税以外の増収策を探るなど、
論議は封印することなく、進めていく必要があります。
毎日新聞 塚田さんありがとうございました。
毎日新聞 PRESENTS NEWS CONNECTION。
毎日新聞編集編成局次長、塚田健太さんと
「増税!」をテーマにお話しました!
− 昨日10月1日、消費税率が8%から10%に引き上げられました。
今回の増税は軽減税率やポイント還元などの制度も導入されていますが、
非常に複雑で、知らないと損をすることもあります。
増税直後のお店では混乱もあったようですが、ラブさんは大丈夫でしたか?
Q 私は意外と大丈夫でしたが、
昨日今日とどんな混乱があったのですか。
− 大手回転寿司チェーンの「スシロー」などでは、
システムの問題で、税率をあやまって0パーセントでお会計してしまったなどあったようです。
Q なぜこのような複雑な仕組みにしたのですか。
− 消費税に逆進性という欠点があるためです。
金持ちの人も貧しい人も、食料品などの生活必需品は購入しなくてはなりませんので、
貧しい人の方が、収入のうち食料品に支出する割合は高くなります。
消費税によって食料品の価格が上がると、
貧しい人の負担がより大きくなってしまうことを逆進性と言います。
Q 軽減税率で逆進性を和らげようというのですね。
− その通りです。
ただ、税率が1種類だけだったこれまでよりはどうしても複雑になってしまいます。
軽減税率の対象になる食料品の範囲の線引きが難しいからです。
コンビニで買ったお弁当を、店内で食べた時、外の公園のベンチで食べた時の税率は
それぞれ何パーセントかといったクイズもテレビでたくさん流れましたよね。
Q 全部10%の方が分かりやすいのでは?
− 軽減税率導入には、税率を今後、さらに上げていきますよ、という本音が隠れています。
税率が20%だと、1000円の買い物をして200円の消費税がかかるので、
軽減税率8%の80円に比べるとかなり重くなります。
税率が15%から25%の欧州ではほとんどの国が軽減税率を導入しているので、
日々の買い物では重い税を実感しないで済むのです。
軽減税率を入れたのは、税率を欧州並みにしていく備えと言えます。
Q 増税して、景気は大丈夫ですか。
− これまでは税率引き上げ後に消費が低迷しました。
今回は、ポイント還元などの大盤振る舞いで消費の落ち込みを防ぐ考えです。
Q キャッシュレスで買うとポイントがつくという制度ですよね。
− 中小の小売店なら5%、大手のフランチャイズ店なら2%分のポイント還元を
10月から来年6月まで受けられます。
対象者は限られますが、市町村が発行するプレミアム商品券なら
2万5千円分を2万円で購入できるので、
増税後の買い物の方が得になることもあります。
Q 2%増税で5%還元なら消費は落ち込みませんね。
− ただ、期間限定なので落ち込む時期が、
ポイント還元終了後にずれるだけとの見方もあります。もともと消費に勢いがないこと、
米中貿易戦争や英国のEU離脱に伴う欧州の混乱で世界経済が冷え込みかねないことも
不安な点です。
Q 2%上げるだけでこの混乱です。20%に上げられるのですか。
−1強と言われる安倍さんですら「もう上げない」と言っている位ですから、
政治的には難しいでしょうね。
一方で、借金頼みの財政運営をいつまでも続けるわけにもいきません。
どれだけ社会保障を手厚くするのか、それをどのように負担するのか。
企業や個人がためこんでいる資産に広く薄く課税して消費税以外の増収策を探るなど、
論議は封印することなく、進めていく必要があります。
毎日新聞 塚田さんありがとうございました。