毎日新聞 PRESENTS NEWS CONNECTION |
Q:地球の平和を守るための軍隊ということですか?
A:それならいいのですが、ここで想定されている「敵」はダースベーダーやバルタン星人のような宇宙人ではありません。最近、宇宙への進出が著しい中国やロシアを仮想敵にした軍隊なんです。
Q:そもそも宇宙って軍事的にそんなに重要なんでしょうか?あまり身近には感じられないのですが。
A:実は非常に重要になりつつあるんです。今や60以上の国が人工衛星を宇宙で運用していて、衛星の数は今年3月末の時点で2300基にのぼります。カーナビからスマホの位置情報、天気予報からATMまで、私たちの周りには人工衛星に支えられたインフラが山ほどあるんです。
Q:確かにスマホにGPSはつきものですよね。でも軍事分野となるとどんなことが考えられるのですか?
A:軍事分野も我々のスマホと同じなんです。海に潜っている潜水艦は、GPSがないと正確な位置を知ることができませんし、精密誘導弾や弾道ミサイルなど敵を攻撃する武器にもGPS機能が欠かせないというのが現代の軍事力なんです。となると、GPS機能をつかさどる人工衛星さえ撃ち落としてしまえば、アメリカといえども軍事力は大きなダメージを受けます。アメリカ軍の高官は「有事の際には人工衛星が敵にとっておいしい標的になる」と警戒を強めています。特に中国は21世紀に入ってから急速に宇宙開発に資金を投入するようになっていて、2018年にはアメリカを抜いて年間のロケット打ち上げ回数が世界一になりました。
前[P.2/5]次
CATEGORY |
WIDE PROGRAMS |
●TOP PAGE ●TOKYO FM TOP Copyright © TOKYO FM Broadcasting Co., Ltd. |