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Q:新型肺炎が広がると、なぜ経済が打撃を受けるんでしょうか?
A:大きく分けて二つの流れで経済に悪影響を及ぼします。一つは、訪日観光客が、日本国内で食事や買い物などに落とすお金が大きく減ってしまうことです。
観光庁の調査では、2019年の訪日客による消費額はおよそ4兆8000億円と、7年連続で過去最高を更新しました。国別で消費額が最も多かったのは中国で、全体のおよそ4割です。ところが、中国政府は、日本を含む団体海外旅行を1月末から禁じています。春節休み中、関西国際空港から日本に入ったの中国人旅行者数は5万2,500人と去年よりおよそ3割減りました。当面、訪日観光客が激減するのは避けられません。
Q:もう一つの流れは何ですか?
A:中国を中心にした企業活動の停滞です。中国で、企業活動の再開が認められてから2週間あまりになりますが、操業率は停止前のおよそ6割にとどまっています。日系企業への影響も大きく、中国全土で事業を完全に再開した日系企業はおよそ3割しかありません。外出規制や感染予防のため、出社できない従業員が多いためです。企業の休業を3月10日まで延長した湖北省内に工場を持つホンダや日産自動車は、生産の再開を11日以降に延期せざるを得ません。春節休み中に帰省した従業員のUターンの遅れや部品供給の混乱は解消していなくて、中国経済の本格稼働にはまだ時間がかかりそうです。
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