『生徒から届いた質問に答える「一問一郎」の授業。』

サカナクション 2020.11.20 金曜日

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2020年11月27日(金)PM 10:00 まで





山口「今回は、生徒から届いた質問に答える『一問一郎』をお届けしたいと思います。……私、サカナクションの山口一郎と申します。知らない方もいらっしゃると思いますが、バンド歴は13〜14年経っております。なかなか世に花を咲かせることが出来ないひとつの芽でございますが、竹のように根を深くはらせ、たくさんの竹林を作ろうとせっせと頑張っています。ふふふ(笑)

Instagramのフォロワーも伸び悩んでおりますが、少しずつ、少しずつでも花を咲かせるために頑張っております、山口一郎……そんな私は、今日どんな質問にも答えたいと思います。今月は、サカナLOCKS!掲示板書き込み強化月間ということでね、質問もいつもよりたくさん届いております!ありがとうございます、本当に。前の授業で「蛍の光」が流れまくって、サカナLOCKS!終わるんじゃないかっていう予感もあり、そろそろ後輩に譲ろうかっていう話もしましたけど、そういう気持ちもないこともないが、応援してくださる皆さんの気持ちを受けて、変わらず頑張っていきたいと思います。」

ということで、今回は一郎先生が生徒の質問に答えていく『一問一郎』の授業です。音楽のこと、音楽以外のこと、どんな質問でもOK!タブー、一切なしで答えていきます。

「今回も、山口一郎は頭痛により発作アラームが鳴っているのでね……頭の上に赤いランプがクルンクルンと回っているから、リモート授業ということにさせていただいておりまして、1番から6番の番号を言っていきます (リモートの一郎先生のPC画面上に番号と質問が表示されます)。早速選ぶよ。」

SCHOOL OF LOCK!


「じゃあ……1番!」

"受験生なのに、勉強に集中できなくて困ってます。集中するための何かいいアドバイスとかありますか? (静岡県 17歳 れおん.)"

「あー……なんで集中できないかによると思うんですけどね。他にやりたいことがあるのか、純粋に勉強したくなくて集中できないのか、集中できない理由があるからなのかなって思うんですけど……例えば、雑念があるのであれば、集中するためにその雑念を取り払えばいいと思う。僕は、いろんなところで話しているんですけど、サイクルを作ってゲームみたいにやっていますけどね。人間頑張っても3時間しか集中できないと思う。絶対途切れるから。3時間やったら、どんなに集中していて調子が良くても1回止める。で、30分休憩する。その休憩も、掃除したりとか……YouTube見るとか漫画読むとかじゃなくて、掃除するとか洗い物をするとか、爪を切るとか顔を洗うとか……少し離れたことをするっていうのがいいんじゃないかな。そしてまた3時間やる、30分休む、3時間やるっていうのを続けていくと意外と集中できるかなと思う。

ただ、勉強したくなくて無理くりやっているんだったら、勉強を楽しくする方法が必要なんじゃないかと思うけどね。でも、勉強を楽しくするには、分かんないと楽しくないから、勉強するしかないんだけど(笑)。勉強の仕方も今はいろいろあるじゃない。先生は今具合が悪いから家にずっといていろんな勉強をしていて、古事記とか今読み直しているんだけど(笑)。今読むと、大人になってから勉強するのって楽しいからさ、全然違う見え方したりもするし。違う勉強をしてみるのもアリかもしれないよね。今やるべきことじゃないことを一回勉強してみるっていうのも切り替えるコツかもしれません。……大丈夫かな?」

「じゃあ、次。2番!」

"恋愛に年齢は関係ありますか?私が恋してるのは14歳年上です。一郎先生は14歳下の子はどう思いますか? (三重県 18歳 ぐどんちゃん) "

「あー……18歳ってことは、14歳上の人は32歳。いや、全然ありじゃないですか?男性からすれば、全然ありなんじゃないですかね。……どうなんですかね?分かんないけど……ただ、32歳の独身男性に恋をしているっていう前提で話をするけど、ちょっと人生の種類が違うじゃないですか。18歳の女の子と32歳の男性。将来結婚するとか、次の自分のステップアップを考えるとか、いろんな要素があるから、18歳の女の子に本気で「好きです」って言われても、間に受けにくいところはあるかもしれないよね。同世代の男の子に「愛しています」とか「好きです」って言うのとは違うテンションで伝えないと分かってもらえないかなと思うし、周りのみんなが恋愛しているのと同じ感じで恋愛できるとは思わないほうがいいかなと思う。例えば、年齢が離れていても同じ仕事をしているとか、そういうのだったらまだあるかもしれないけどね。

僕は恋愛に年齢は関係ないとは思いますけど、状況は違うよね。男性からすると、14歳も年下の子から好きですって言われるのはすごく羨ましいなと思いますけど。それは、逆もじゃない?18歳の男の子が14歳年上の女性を好きになるっていうのも、同じように種類が違う感じがしますけどね。例えば、ぐどんちゃんが私は別に20代後半まで結婚しなくていいって思っていても、14歳年上の男の人が何年も待てるかっていったら待てないかもしれないし、そこのリスクを考えちゃうのかどうかっていうところは本人たち次第かなと思う。ただ、関係性もあると思うから……例えば、学校の先生とか。そういったリスクみたいなものも考えて、それでも好きなら問題ないかなと思うけどね。……いやー、俺ちょっと分かんないね(笑)。」

「ただ、先生もう40だけど、10代の時に好きだった人とか、自分の心が動いた時のこととかって忘れないから。残るんですよ、絶対。将来その気持ちは実っても実らなくても自分の心の一部になるっていうことは覚えておいた方がいいかなと思う。だからできるだけいい思い出にしておきたいよねとは思うけどね。結構引きずったりすると、大人になってからもそれが知らぬ間に影響を及ぼしたりすることはあるのかなって気はするけど。」

「でも、分かんないもんだよ。先生最近『シュガー&シュガー』って番組をやっているから、いろいろな情報を調べようと思って、スタイリングとかヘアメイクとか、映像とか……そういったものも調べたりして時間を過ごしているんだけど、結構メイクが面白いなって思っていて。自分がするとかじゃなくて、女性の。女性のメイク動画みたいなのを見たりして、すごいなって。で、先生意外とロリメイクが好きだなって思った(笑)。なんでなのかなって思うと、ロリメイクっていうのをしている年齢層の子たちって、先生本当に音楽で何も周りを見ていなかった時の年齢だから、すっぽり抜けているから、逆に新鮮に感じるっていうか。だから、自分がどう生きてきたかで、年齢ごとに自分の趣向に影響してくるのかなって気はしてきたな。……ふふふ(笑) 何の話をしているのか分からないけども(笑)。」

SCHOOL OF LOCK!


「じゃあ、次。3番!」

"楽譜の読み方、教えてください!読み方のコツはありますか? (福岡県 19歳 茶色い根菜)"

「先生ね、楽譜読めません。まったく。読めなくて困ったこともないです。読める人はいっぱいいるから。バンドスコアを作ったこともあるんですけど、それもバンドスコアを作る専門の人がいるんだよね。そういう人たちが勝手に譜面にしてくれるというか。なんかね、ピアノを弾くとか……もちろん、楽譜を読めた方がいいとは思うけど、何よりも感じることが大事よ。感じるということに関して自分を磨くっていうことが最初にあって、それから、感じるために譜面を読めた方がいいとか書けた方がいいって思うんだったらやればいいと思う。だから、コツとかそういうことは先生分かんないなー。音楽の先生とかに聴いた方がいいかもしれない。ロックバンドの人に譜面の読み方を聞いても、多分参考にならないかもしれないね(苦笑)。ごめんね。」

「次、4番!」

"音楽アーティストに関わる仕事でA&Rってどんな仕事内容ですか? (青森県 23歳 ヒカル音)"

「アーティスト・アンド・レパートリー(Artists and Repertoire)でA&Rなんですけど。まず、アーティスト担当っていう人がいるわけ。先生はビクターだけど、そういう人がレーベルにいるんですよ。で、ディレクターっていう人もいるのよ。それは音源制作をする人。アーティスト担当の人は、プロモーション戦略とか、サカナクションはこのタイアップをやらない方がいいなーとか、この仕事は引き受けたいとか……例えば、企業から話がきて、その間に入るとか、マネジメントと一緒に戦略を立ててそのミュージシャンをどう売っていくのかっていうのを考えるのがアーティスト担当。ディレクターっていうのは、曲をどういうスケジュールで作って、どのスタジオを予約して、どんなタイミングでどの楽器を借りて……とか、スケジュールを組んだりするような仕事ってなんとなく思ってもらえばいいと思うんだけど。

A&Rっていうのは、全部やるんだよね、簡単に言うと。プロモーションもやるしディレクターもやるし、マネージャーみたいな感覚になるときもあるし。すべてやるのがA&Rっていう仕事なんじゃないかな。実際にはもっと細かい振り分けがあったり役割があったりすると思うんだけど、ミュージシャンから見るとそういう感じですね。だから、そのミュージシャンが結果を出す、出さないは、A&Rにかかっているっていう感じはある。特にデビューしたてのミュージシャンとかは、A&Rが1人だけついて全部やるのかな。インディーレーベルとかはそれに近いのかなと思うけど。だから、全部やるって感じかな。だから、本当に好きなミュージシャンじゃないとやれないのかなって気はするけどね。人の人生に関わる仕事だからね。でも、好きなミュージシャンと出会えたり、そのミュージシャンと一緒に頑張りたいって思えるミュージシャンと出会ってA&Rをやれたらすごく幸せだと思いますよ。僕らも、サカナクションを結成して、デビュー前は札幌のビクターのA&Rの人と一緒に登ってきたから。人との出会い、A&Rとの出会いっていうのはミュージシャンにとってもすごく大事だと思います。」

「次……じゃあ、5を飛ばして6番!」

"前にマネージャーさんのさばちゃんが失くしたと言ってたミキサーは、結局見つかったのでしょうか? (愛知県 19歳 うるぴ)"

「ははは!(笑) 報告しましょうか。あれは……結局、ありました。無事、倉庫にありましたね。勢い余って片付けちゃっていたのを忘れていたみたい。そういうことはよくあるんですよ。実は、昨日もそれがあって話し合ったんですけど(笑)。ただね、やっぱり……マネージャーっていう仕事は非常にやることが多いですよ。サカナクションになると5人いるし、僕の仕事って曲を作るだけじゃなくて、グッズのことだったり、ファンクラブのことだったり、NFのことだったりとか、関わる人も音楽以外の人も多かったりするから、普通の仕事より業務内容も多いんですよね。だから抜けちゃうのはしょうがないなっていうのはあるんですけど、大変な仕事だなーと思います。ミキサーはありました。けど、1個見つかっていないものが今あります、また。……書類がないです(笑)。手渡した書類をどこにやったか分からなくなって、かつ、受け取った記憶もないっていう状態なので……結論、捨てたんじゃないかっていう。(♪名探偵コナンのテーマが流れて……)その書類を見つけてみせる!……さばちゃん、見つけろ!マジで見つけろ(笑)。警察に連絡しなきゃいけないから、その書類がないと(笑)。大変だよー。」

今回の授業も終了の時間になりました。

「いやいや……一問一郎、今日はそんなに厳しめの質問がなかったから、一郎もちょっと一安心だけど。もっと際どいやついいんだよ?際どいやつこないのかな?みんな、優しいね。いいんだよ、おじさんなんだから。失うものもないし。体調悪いのがチャンスだよ(笑)。弱っているミュージシャンをチクチクやらないと、リスナーたちもたまには(笑)。そうやってくれた方が先生も元気が出るかもしれないからね。」


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