ユニゾン LOCKS!

毎週水曜日は、わが校の“鍵のスクール・ドクター”
UNISON SQUARE GARDEN先生!
半年間の期間限定でお届けしてきたユニゾンLOCKS!、(これでいったん)休講です。
ユニゾンLOCKS!に参加してくれた生徒のみんなありがとう!
そして、UNISON SQUARE GARDEN先生ありがとうございました!

TAIDAN SQUARE GARDEN第3弾!(前編)
鈴木貴雄(Dr)×茂木欣一

ユニゾン LOCKS! 2017.8.30 水曜日

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(チャイム……)


(突然、始まるドラムセッション)


♪ Lust for Life / 鈴木貴雄( from UNISON SQUARE GARDEN)&茂木欣一( from TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA)

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鈴木「ふぅー!」

茂木「(笑)」

鈴木「完全にキマッてますね…!」

茂木「(笑)」

鈴木「完全にキマッてますね〜」

茂木「キタ?」

鈴木「キテます!…ということで、こんばんはUNISON SQUARE GARDEN鈴木貴雄です!」

茂木「イェイ!」

鈴木「今夜はいつもの診察室ではなく、都内にある音楽スタジオから‘この方’と一緒に授業をお届けします!自己紹介お願いします!」

茂木「はい!東京スカパラダイスオーケストラ、ドラムの茂木欣一で〜す!」

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鈴木「いやぁ…来ましたね!」

茂木「いやぁ…貴雄くん!」

鈴木「来ましたね…。もうね、僕はね、この方が…ダメなんですよ」

茂木「(笑)」

鈴木「この方がダメなんです」

茂木「いやいやダメって!(笑)」

鈴木「ダメなんですよ〜!ダメ…!ダメ…!」

茂木「ダメってこれ…喜んでいいんだよね?」

鈴木「もちろんです。もちろん良い方のダメですね〜!」

茂木「(笑)」

鈴木「僕がダメになっちゃう!……それで、改めてSCHOOL OF LOCK!の生徒のみなさんに、茂木先生、‘欣ちゃん’の事を説明しておきます!」

茂木「はい!」

鈴木「ドラマーとして、もう日本の宝でございますね。」

茂木「何をおっしゃいますか」

鈴木フィッシュマンズ、東京スカパラダイスオーケストラ、So many tearsなどで叩いておられる方でございます」

茂木「はい。そうです」

鈴木「何となく関係性を言いますと…欣ちゃんは、一言で言うと、“僕の星であり、太陽であり”…」

茂木「お〜!そんな嬉し過ぎる!」

鈴木“僕が目指したい先”にもう先に行ってくれている人なんですよ」

茂木「そうありたいな!」

鈴木「本当にそうなんですよ」

茂木「そうありたいけども…!もう追い越されてるような(笑)」

鈴木「何言ってるんですか!(笑)本当に“俺はこう叩きたいんだ!”っていうイメージを体現してくれている人がなかなか少ない中、本当に分かりやすく、イイ背中を見せてくれて“ありがとう!”っていう…」

茂木「嬉しいです…」

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鈴木「そんな欣ちゃん先生と…こんな事をやるんですね!ドラムを叩きながらの授業、ドラム対談を行っていきます!」

茂木「これすごく良い授業だね!」

鈴木「すごく良い授業です、最高です」

茂木「最高です!」

鈴木「職員からは“今夜はドラムで会話していい”と言われているので、どうなるんでしょう?」

茂木「リアクションでこう…(ドラムを叩く)って事でいいんでしょ?」

鈴木「ツッコミをドラムでやっていくって事ですか!?」

茂木「(ドラムを叩く)」

鈴木「良いですね〜!」

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鈴木「まずですね、“‘ドラム’という物が何なのか?”と」

茂木「うんうん」

鈴木「ドラムって何なのかわからない方が結構いると思うので…」

茂木「ああ、そうか」

鈴木「ちょっとどんな音がするのかを」

茂木「そうか、セットではなくどういう構成になっているのかを」

鈴木「そうですね。ドラムっていうは‘Drums’と書くように、ドラムが集まって1つの物になっている」

茂木「そうだね」

鈴木「1つ1つ“こんなのがあるよ”という事で、欣ちゃん先生叩いてもらっていいですか?」

茂木「じゃあ…キック(バスドラム)!」

(ドンッ!)

鈴木「ああ、良いですね」

茂木「これは誰かの心を思いっきりノックしている音ですね(笑)」

鈴木「心臓をダンダンッって!」

茂木「ダァンッ!っていく、(キックを叩きつつ)ノックされてこんな気分になったり…!」

(欣ちゃん先生がシンバル、スネアなどを軽く叩いていく)

鈴木「これ大丈夫ですかね…今、僕にも伝わり切ってない部分があるんですけど(笑)」

茂木「(笑)」

鈴木「ましてや、聴いてる方には伝わっているのか怪しい部分がありますけど…!でもそうですよね」

茂木「踊るための原点ですから」

鈴木「次にスネアっていうのが(叩きながら)こういう音が鳴りまして。基本的には(キックとスネアの)2つさえあればリズムは…」

茂木「そうね」

鈴木「“ドン・タン、ドン・タン、ドン・タン”と出来ていくわけですよね」

茂木「そうね」

鈴木「そこにハイハットっていう音が混じっていくと…!」

(キック・スネア・ハイハットを叩いてリズムを作っていく)

鈴木「みたいな感じになるわけですよね!(笑)」

茂木「なりますね(笑)」

鈴木「あれ?楽しいですね…!あれあれ?」

茂木「これだけで楽しいね!」


鈴木「基本的には今みたいな音で、そこにプラスして…!」

(他の部分の音を叩いていく)

茂木「そうね」

鈴木「入っていって、みなさんも聞いた事のある“8ビート”っていうものを叩いていくと…!」

(8ビートで叩いていく)

鈴木「みたいな感じで…!」

茂木「そうだね、色んな組み合わせになっていく」

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鈴木“8ビートってそもそも何ぞや?”って所からも話していきましょうかね?試しに」

茂木「そうね」

鈴木「8ビートって言っても色々ありますし、ロックの8ビート、スカの8ビート…」

茂木「あるね〜!でも、あんまり意識してないね!」

鈴木「そうですか?」

茂木「うん、あんまり考えてないけど…でも、スカで言うと基本は…」

(欣ちゃん先生がスカの8ビートを叩いていく)

茂木「チップ(スティックの先端)も色んな所にプッシュしていったりして。基本は“ワン・ツー・スリー・フォー”の中に“チッチッカッチ、チッチッカッチ”というものが…」

鈴木「そうですよね。どっちかというと、“いち・にっ!・さん・しっ!、に・にっ!・さん・しっ!”って乗っていく感じのが…」

茂木「そうだね」

鈴木「対して、ロックの8ビートだと“いちっ!・にっ!・さんっ!・しっ!”」

(鈴木先生がロックの8ビートを叩く)

茂木「確かに!そういう意味で言うとスカはもう‘2’‘4’か」

鈴木「今で言うと2と4ですね」

茂木「そう言った意味で言うと、(叩きながら)“ワン・ツー!・スリー・フォー!”って中に裏打ちの音が入っていて、“ッチャッチャッチャッチャ…”ってベースとかが…みたいな。だから組み合わせが面白いね!」

鈴木「そうですね!あれ?ちょっとごめんなさい…楽しいですね!(笑)」

茂木「楽しいね!これ(笑)」


鈴木「こんな感じで、ロックの8ビートとスカの8ビートだけでもこれだけ違いがあるんだよと分かったんですが…念のため、“16ビートとは何ぞや?”も」

茂木「お〜!」

鈴木「ちょっとやってみますか。…なんで今、8ビートかって言われると単純に8分音符を使っているからと考えるのが…」

茂木「まあ基本は」

鈴木「それを16分にする、2倍細かくするとそういう考えで…さっきの8分音符を使うと…」

(鈴木先生が8ビートの場合をドラムで叩いく)

鈴木「次が16分の場合は…」

(鈴木先生が16ビートの場合をドラムで叩く)

鈴木「…みたいな感じで細かくしていくのが、16ビートって事ですよね」

茂木「うん」

鈴木「ざっくり言うと…」

茂木「ざっくり言うとね!」

鈴木「スカでも16ビートってあります?」

茂木「スカの場合は…パターン化するっていうか」

(欣ちゃん先生がスカの16ビートを叩く)

鈴木「なるほど」

茂木「…みたいな感じかな?」

鈴木「楽しいっすね!」

茂木「楽しいね!」

鈴木「いやぁ良いな〜。スカは1拍目を少し抜くことで、“チク・チィッ!チク・チィッ!”と」

茂木「スカは頭拍はもうベースに任せてるね」

鈴木「だから気持ち良いんでしょうね」

茂木「あとはみんな裏打ちの人と、だから結構ドラムは暴れてるね。そう考えると」

鈴木「そうかもしんないですね。茂木先生は本当に暴れていますからね」

茂木「暴れてるね!でも、これ暴れてないとスカパラにならないっちゅうか」

鈴木「間違いないです。」

茂木「(笑)」

鈴木「暴れてない、欣ちゃんなんか見たくないですよ」

茂木「いやいや!」

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茂木「でも、貴雄くんは‘3人’、メンバーの数で言うとスカパラの3分の1か!」

鈴木「そっかスカパラは9人ですもんね」

茂木「役目の数で言ったらとんでもなく多いよね…!」

鈴木「そうですね、その役目のメインディッシュと言われている、基本的にはボーカルであったり、曲を作っている人がメインディッシュなんですけど。その人がカッコイイのはもちろんなんですが、バンドがカッコ良くなるためにはドラムがカッコ良くないとやっぱダメなんですよね」

茂木「これは話にならないよね!極端な話、ドラム以外全員、凄腕を集めてもドラムが崩れちゃうと」

鈴木「これはミュージシャンだったら、“そんな当たり前の話、何言ってるの?”って話かもしれないですけど、でも細かい所、誰が演奏しているのかを考えずに聴いている人からすると、結構、未知の世界かもしれないですね」

茂木「うんうん」

鈴木“ドラマーとは何ぞや?”

茂木「まあ、‘アンサンブルの源’というか、車でいったらエンジン、バッテリーの部分だよね」

鈴木「ドラマーが踊ってないと、良い踊れるビートを出してないと、ボーカルもギターもベースも全員が踊れないじゃないですか」

茂木「そうだね」

鈴木「それは身体だけじゃなくて心も踊っていけるようなリズムが出てないと、踊っていけるようなベースもギターも弾けないし」

茂木「そうね」

鈴木「歌も歌えないし、だから身体だけじゃなくて、心も踊れる‘熱さ’っていうのをドラムスタートで出ていく事でバンドがカッコイイ物になっていくんですよね、きっと」

茂木「全くもってその通りだと思う!」

鈴木「完全にそうなんですよね」

茂木「20年前くらいに、その頃はフィッシュマンズをやってたんだけど。カウントを出した時に、その時は結構控えめなカウントを出したの、そしたら完全にNGをくらって!」

鈴木カウントっていうのは曲が始まる時に“ワン・ツー・スリー・フォー(1・2・3・4)”で始まる、スティック同士を叩いてやっているんですけど」

茂木「要は、“そんなカウント出しじゃ、良い演奏は出来ない”みたいな事を1回言われた事があって。多分、僕の転換点はそこら辺にあったと思ってて」

鈴木「あ〜」

茂木「“あっ!ちゃんとカウント出さないと!”と思って。“音が出る前に、もう勝負決まっちゃうんだな”っていうくらい…」

鈴木「実はそうなんですよね」

茂木「曲に命を吹き込むようなものだよね、カウントっていうものは」

鈴木「そうなんですよね」

茂木「打ち出して、その後の“ワン・ツー・スリー・フォー”の1音、2音目。もう2音目までで、良い演奏はもう決まっているというか、すごいそういう風に思っているので」

鈴木「同じ演奏でも、魂を入れずにやるんじゃなくて、次どんな曲が始まるのかっていうのを、身体でグルーヴを出しながら…!“ワンッ!ツーッ!スリー!フォー、ダァーン!! ”って感じで入っていく事がね」

茂木「うん」

鈴木「これ実は本当に大事なんですよね」

茂木「ものすごい大事」


♪ White Light / TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA


茂木‘ワン(1)'の始まる前に放物線が見える感じなんだよね」

鈴木「そうそう!まさにそうなんですよ!本当にそうで」

茂木「そこに生命をワァーと入れるというか」

鈴木「‘ワン’って出す前に、音は出してないけど、自分の中に音楽が流れているんですよね」

茂木「そうだね」

鈴木「そこで流していないと良い‘ワン'が出ない」

茂木「出ない!ライブもレコーディングもそうだね〜!(笑)」

鈴木「そうですね!だから欣ちゃん、今日“ONE”っていうTシャツを着てきているんですね!」

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茂木ワン(ONE)が大事なんですよ!ビートにおいては!

鈴木「これ、すごい良いTシャツですね〜!!」

茂木「良い所に気が付いたね!俺もそこまで意識してなくて…ONE、着てたんだけど(笑)」

鈴木「(笑)」

茂木「演奏でワン(ONE)に込める物って絶大的にデカいもんね」

鈴木「そうですね、そしてひいてはドラムが“ワン!”って言ってから一番最初から音を出す人、ユニゾンだったらスリー、3人に。スカパラだったらナイン、9人につながっていくんでしょうね」

茂木「そうね」

鈴木「良い話が出来て本当に良かったです。今日は本当にありがとうございました!」

茂木「いやいや…!」

鈴木「もう終わるんすか?って感じですけど…!」

茂木「まだだよね!」

鈴木「まだです!でも十分お腹いっぱいになってしまいました…(笑)」

茂木「(笑)」

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なんとこのドラム対談、来週も延長する事が急遽、決定!
来週はなんと、この学校の生徒のためだけに演奏してくれた、
2人のスペシャルセッションをオンエアします!
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