SWITCH MOVIE

君の歌がある
著者 : いくえみ綾

selected by 恋愛部顧問 愛川ハナ子先生

登場人物の顔がタイプ&heartsという不純な動機で読み始めた、いくえみ綾の作品。
高校生の頃からむさぼり読んでいたのだけど、その中でも特に自分の恋とリンクしてしまったのがこの作品。「君の歌がある」。

物語のキーワードは、「過去」。
“主人公の永見子は、彼氏である要士と親友・友里との過去のできごとが許せなくて、別れをきりだすが・・・。“というのが起承転結の「転」の部分なんだけど、この何行かを読むだけじゃ、物語のよさも伝わらないし、「なんで、別れるまでいくの?」って思っちゃう人もいるかもしれないけど。でもね、読むとね、強く伝わるの。乙女のかわいくも醜い部分が。

私も、過去が気になる人間だったんだ。
恋をした相手だと特にそれが強くなる。
しかも、私の好きになった人は、私の友達のことが好きだった。みたいな恋をしてしまったのだ。だから、毎日、友達と彼の過去が気になってしょうがなかった。
「どんなところが好きだったの?」「どんな風に遊んだの?」なんて、クエッションの嵐。彼を好きという思いよりも、彼の過去が気になる。気になる。友達と自分を比べる、比べる。心が苦しいヨー。そんな感じだったな。

でもね、主人公の永見子が物語の中でこんなことを言うんだ。

「なぜ、小さなプライドを守って 大事なことからにげようとしていたのか」

この言葉に、ドキッ! ズキン!
読んで、もう1回読んで、噛み砕いて、飲み込んで、自分も気付いた。
「私は、今まで、どこを見てたんだ!?」って。
過去に負けたくないあまりに、友達に負けたくないあまりに、今の彼をみないで、自分をみないで、「負けたくない」って自分のプライドだけ見てた!ってね。大事なことなんて上の空で見てたんだよ。

それでね、今までの自分を見つめなおしたんだ。
過去とかさ、誰を好きだったとかさ、本当はあまり関係ないんだよね。
そこを見てしまうのは、自分がかわいいから。
自分を傷つけたくないから「過去」にいいわけを作ってしまうんだよ。

大事なのは今のキモチ。今、大好きで。今、大切で。今、必要。
今を今、見ないでいつ今のキモチをみるの?
過去も未来もプライドも何も考えないで動いたそのココロが「恋をする」ってことなんだね。
大事なことってなんだろ? 答えが少し見えた気がした。
見えたら、もっと恋をしたくなったゾ!


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