こんばんは。茂木淳一です。
男、茂木淳一。
今日、佐渡島出身の彼女に、告白したいと、思います。
ここから先は、誰が元彼なのか? 推理しながらお聞きください。
彼女:はーい!
茂木:こんにちは。茂木です。
彼女:茂木さん! 朝から、どうしたんですか?
茂木:いや、ちょっと…あれ? ハイヒールに、ミニスカート。サングラスに、内巻きパーマ。シャネルのバックにブルガリの時計。 …これからどこかお出かけかい?
彼女:実は昨日オールして、今帰ってきたんです。茂木さん、おつぽよー。……はあっ!!
茂木:ほらまた元カレを、思い出したみたいだね!!??
彼女:はい…江戸時代から、忘れられません。その元カレ、今の京都府生まれの絵描きで……
茂木:絵描きさん!?どんな絵を描いてたの?
彼女:元カレが描いたのは『保津川図屏風(ほづがわずびょうぶ)』とか…
茂木:ええ!? ってことは、『雪松図屏風(せっしょうずびょうぶ)』を描いた人じゃないか!!
彼女:そうです。私が大好きな大好きな絵です。
茂木:分かったぞ! 『保津川図屏風(ほづがわずびょうぶ)』『雪松図屏風(せっしょうずびょうぶ)』を描いた!もしかしてキミの元カレって…
円山応挙――――――!!!???
茂木:あの、僕の話しを聞いてくれるかい?
僕は詩人でもなければ、歌人でもない。画家でも、天文学者でもない。僕が、君のために何かできる事なんて何もないかもしれない。でも僕は、キミに、伝えたい思いがあります。
好きです!あなたことが心の底から、大好きです!
僕と、いつまでも、いつまでも、付き合ってください!
彼女:…茂木さん。(泣き始める)茂木さん。茂木さん。…茂木さん
茂木:あれ?ど、ど、どうしたんだい? あれ? ……ま、また来週か!!