第105話「無謀なstand out」
　
海龍王寺大和が社長となって初めて手がけた名古屋のホテル、「しゃちほこゴールデンホテル」。その業績は、海龍王寺グループのホテルの中で最下位。会長の海龍王寺隼人に喝を入れられた大和は、
結果を出すために必死になっていた。
　
大和：もしもし！ジェニファー。ごめんよ。名古屋のホテルに今いて、明日、約束していたレストラン、行けなくなったんだ。
　
ジェニファー：そうなんですか？残念ですね。
　
大和：ごめんよ〜！もっと目立つことをやりたくなってね！
　
ジェニファー：ワッツ、目立つ？
　
大和：ああ、「目立つ」は、英語で、「stand out」だよ！
　
ジェニファー：Oh！目立つは、「stand out」なんですね！
　
大和：そうさ！もっと、話題になることをやって、売り上げを伸ばすのさ〜！だからジェニファー、ごめんよ〜！
　
海龍王寺大和は、2ヶ月の間、さまざまな施策を自らの考えで行っていく。
　
大和：おいシェフ！ウェイターとウェイトレスは、一輪車に乗ろうじゃないか〜！一輪車で料理を運ぶ、そんなホテルないだろう？
企画室の君！いいか？外国人もくるんだ！もっとゴージャスなことを考えよう！ゴールドを使って、露天風呂を金ぴかにするのさ〜！
そこの支配人！外の池に、何もいないのはもったいないじゃないか〜！鯉？ピラニアを放とうじゃないか!?怖い？怖いから話題になるんだよ〜！
　
海龍王寺大和は、お金を使い、2ヶ月間、話題作りに走った。