第82話「評価のpolite」
海龍王寺グループの超高級ホテルのフロントマンに昇格した、茂木。この日も茂木は、フロントでの仕事に奔走していた。
茂木:えーと、日本の歴史を感じられる観光スポットですね。それだと…「浅草」ですかね!
外国人女性客:OH!Asakusa!Kaminarimon!
茂木:そうです!そこです!あとは、少し遠いけど、「鎌倉」です!
外国人女性客:Oh!Yes!Kamakuraね!
茂木:寺が、テンプルがあって、とってもジャパニーズ的ですよ!
外国人女性客:Oh!テンプル! Kamakura!Nice!サンキュー!
Your customer service is polite.
茂木:ん?どういう意味だ?カスタマーはお客さんだろ?スマホンヤクで調べよう……「ユア・カスタマー・サービス・イズ・ペレイト」……どういう意味?
スマホンヤク:「あなたの接客は丁寧です」
茂木:「ペレイト」は「丁寧な」か!また褒められたぞ!嬉しい!なんだか楽しいぞ、接客って!
一方その頃、社長の海龍王寺大和は…
海龍王寺:茂木のフロントマンの働きっぷりは、どうなんだ〜。そろそろへまこいた頃じゃないか〜?
側近(男):大和社長、それがですね。
海龍王寺:どうした〜?
側近(男):茂木の接客が、外国人のお客さんに、好評でして。
海龍王寺:どういうことなんだ〜?あいつはろくに英語も話せないじゃないか〜!
側近(男):はい。英語は話せないのに外国人のお客さんに、観光スポットを茂木が丁寧に教えているとかで、マネージャーから悪い評価は、今のところ、なにも…。
海龍王寺:何だって〜??とにかく厳しい評価を続けるんだ〜!どうせ、そのうちへまをこくさ〜!