仕事中の醜態により、会長に無断出張を禁止された、海龍王寺大和。
大和はジェニファーに電話をかけ、話している途中で、急に泣き出してしまう。
それは……ジェニファーとの会話の中で、母親のことを思い出したからだった。
大和は自分の過去のこと、母親のことを、ジェニファーに打ち明ける。
大和:僕のママは、すごく明るい人だったんだ。
ジェニファー:明るい?電気が明るい?どういうことですか?
大和:ああ、性格が明るいってことさ。英語で言うとね。「cheerful」だよ。
ジェニファー:ああ、明るいは「cheerful」なんですね!明るいお母さんなんですね!
大和:それと料理もとっても上手だったんだ。
大和(子供):ママが退院したら、僕、ママのご飯が食べたいな!
さゆり:そうだよね。今は、外食ばっかりだもんね。早く退院して、大和が好きな、オムライスつくるね!
大和(子供):うん!ママのオムライス食べたい!
さゆり:今すぐにでもつくってあげたいわ。大和、実はママも、食べたいものがあるの。
大和(子供):ママが好きな…トマト?
さゆり:ううん。前に大和、初めてお料理したよね?
大和(子供):うん、した。お味噌汁つくった。
さゆり:ママね、大和のお味噌汁、もう一度飲みたいの。
大和(子供):じゃあ、ママが退院したら、僕がお味噌汁つくってあげる!
さゆり:本当? 嬉しい!ありがとう。
その日から大和は、毎日、お味噌汁を作り始めた。