夏の休暇を利用して、エリザベスとバカンスを楽しんでいる海龍王寺グループの会長の隼人。茂木の件を、エリザベスがこの日、隼人に伝えた。
エリザベス:隼人、大和が、ミスター茂木を風呂掃除にしたみたいなの。茂木は恩人だからどうにかしてほしい。
隼人:なに!?どういうことだ!?我が息子大和……優遇しろと言ったのに、わたしに許可なく降格させるなんて、自分勝手にもほどがある!
エリザベス:ワッツ?自分勝手?
隼人:「自分勝手」英語でセルフィッシュ!
エリザベス:Oh! selfish!確かに大和、自分勝手!
隼人:大和に電話する。
大和:やぁパパ!どうしたの?バカンスは楽しんでる?
隼人:大和、茂木君が、風呂掃除を任されてるって一体、どういうことだね?
大和:それは〜えぇ〜っと…(オロオロ)とにかく、うちの会社に入った新入社員は風呂掃除から始めるでしょう?風呂掃除は大変だし、これをちゃんとできれば、どんな仕事も手を抜かなくなるってパパの教えじゃないか。茂木にも、それを学んで欲しいのさ!
隼人:…そういうことか。お前にも考えがあってやったということだな。分かった。ただ、茂木が、エリザベスの恩人だということは忘れるなよ。
大和:もちろん分かっているよ!茂木には期待しているんです。
隼人:1つ条件がある。茂木に1ヶ月間、風呂掃除をやらせたら必ず昇格させるんだ。
大和:……わかったよ、パパ。
隼人:なんだよ!もうパパの耳に入ってるじゃないか…こうなったら1ヶ月間徹底的にやってやる!茂木が仕事を辞めたいって言うほどやってやる!
この日から茂木に対するとんでもないしごきが始まった。
- Prev || 1 || Next -