ステージに立ち、ギターを鳴らすと演奏が始まる。
このバンドが今日の10分間に込める思いは、どのバンドよりも強く、重いものがある。
「Shout it Out」
このバンドの名前に聞き覚えがある生徒もいると思う。
何故ならそれは、去年の閃光ライオット3次審査大阪大会に出場していたから。
しかも、彼らはその前の年にも閃光ライオットに参加している。
おととしは2次審査。そして去年は3次審査。じゃあ今年は……?
彼らにとって、このLIVEステージに進出するのは最低ラインだった。
Shout it Outが見ている先は、新木場スタジオコーストで行われるファイナルステージ。
そしてグランプリ。
演奏途中のMCで彰馬はこんな事を話した。
「悔しい思いをした1年でした。去年ファイナルを見に行って、悔しくて泣きそうになって。
だから絶対あのステージに立とうと決めた。諦めなければ夢は叶うと思うから。
あなたと行きたい場所がある。あなたと見たい景色がある。」
去年の悔しい思いから1年。ひたすら音楽と向き合った時間だったと思う。
それはボーカルの彰馬だけじゃない。
ギターの仁也、ベースの大河、ドラムの和希だって同じ。
このたった10分の短い時間に、1年間分、いや2年分の思いを込めて。
みんなで決めた目標を達成するために。
そんな彼らの表情はとても輝いていて格好良かった。
目標まであと一歩。
ファイナルステージに立つ姿を楽しみにしているよ。
M1.風を待っている
M2.17歳
ジェーン ( ^ω^)