バンドを始めたきっかけは「閃光ライオット」。
ボーカルの岡田君は、2012年の「閃光ライオット」名古屋大会を見て、
そのステージの姿に憧れてバンドを組んだ。
いつかあのステージに立ちたい、そう思って応募した2014年。
しかし、その願いは叶わなかった。
あれから1年。
「閃光ライオット」の意志を引き継いだ、この「未確認フェスティバル」で、
今日、この名古屋のステージに立つ。
とーやま校長が、バンド名を呼び込んだ瞬間に、割れんばかりの歓声が響く。
音楽に合わせて手拍子の大群が迫る。
そして大量すぎる指差し。
ボーカルの岡田くんは、ステージの上から、
会場に来ている生徒を、一人一人見ているんじゃないか、と思うくらい、
右から左へ、視線をゆっくり動かして行く。
まるで、一人一人を確認しているかのように。
全力。
4人は全力だった。
「楽しみたい」とライブ前に言っていた彼らの言葉よりも、
それ以上に熱く、激しいライブが目の前で繰り広げられていた。
岡田君が、ずっと見上げてきたこのライブのステージの上。
演奏が終わった後、岡田君は、とーやま校長が出て来るやいなや、
すぐに抱きしめにいった。
「辛くて50回くらいバンドやめようかと思ったけどやってきて良かったです」
2012年の彼は、あの時、このステージに立つ姿を想像していただろうか?
2015年の今日、岡田君が一人一人を見ていたのは、
あの日の自分を、見つけようとしていたからなのか?
一つの長く、あがく、そして純粋な物語を、
このステージの上で見ることができたような気がした。
そして。
物語のこれからを、まだまだ見たい。
M1.ハルカ
M2.BRAVE
ダンガリー