クララ:はー久しぶりに人間の姿に戻ったから、なんか不思議な感じ!
茂木:あの、とんでもないくこの世のものとは思えないほどの美人で、一目惚れしてしまいました。…と思ったら、カコモン!
カコモン:てめえ!この野郎!ギモーン様をやりやがったな!このカコモンに答えろい!
「五賢帝最後の皇帝はだれだ?」
茂木:五賢帝!?クララさん、分かりますか?
クララ:確か、『後漢書』という書物の中で、「大秦王安敦」と表記されていた人物だった気がする。
茂木:もう少しヒントをくれませんか?
クララ:ストア哲学を学んで『哲人皇帝』と呼ばれていた人かも!
茂木:ありがとうございます!…五賢帝最後の皇帝は……
「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」!!!
カコモン:やるじゃないか!正解だこのやろー!!
茂木:よし倒した!
クララ:茂木、宝箱!
茂木:「マルクス・アウレリウス・アントニヌスの書」だ!!
マルクス・アウレリウス・アントニヌス。
五賢帝の最後の皇帝。ストア哲学を学び、学問に長けていたことから『哲人皇帝』の異名でも知られていた。
『自省録』を書き、『後漢書』の中の大秦王安敦とは、この人物のことである。
茂木:クララ……さんは……あの、王女様、だった、よね?
クララ:そうよ、急にどうしたの?
茂木:いや、あの、クララさん……こ、こ、今晩、食事でもいかがですか?
クララ:いいけど、どうしたの?いつも、一緒に食べてたじゃない。
茂木:いや、そうじゃなくていい店が、あるんです。
クララ:その前に、早く、このギモーンのお城から出ましょうよ!