茂木:サラ、また姪のアゲハちゃんをつれてきたの?
アゲハ:おじさん!…500円頂戴♡
茂木:500円!!??…500円くらいなら……いや、ダメだ!アゲハちゃん、500円は、あげられないよ。
アゲハ:どうして!?
茂木:いいかい!?500円というお金はね、
江戸時代に浮世絵っていう絵があってね……
アゲハ:浮世絵!?
茂木:そう、菱川師宣が描いた「見返り美人図」なら知ってるだろ?
サラ:茂木、アゲハには分からないと思うわ!
茂木:じゃあサラも聞いて!
江戸時代に誕生した絵のジャンル、「浮世絵」。
広く庶民に普及したころの、浮世絵の値段は、なんと、およそ500円!
茂木:江戸時代だったら浮世絵を買えちゃうお金なんだよ!だからアゲハちゃん、500円は簡単にはあげられないよ!
サラ:茂木、アゲハは絵が得意なの。茂木、その万年筆貸して。アゲハ、このおじさんの絵、描ける?
アゲハ:うん描ける!丸かいて棒かいてぴょんぴょん、はい、できたよ!あげる!
茂木:こ!これは…はっきりとした輪郭!大胆な構図、まるで浮世絵じゃないか!こんな絵をもらってしまったら…!アゲハちゃん!大切に使うんだよ!はい!500円!
アゲハ:おじさんありがとう!
サラ:さ、アゲハ、帰るわよ!茂木、この万年筆もらっていくわね♪
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