茂木:サラ、本当に、おめでとう!今どんな気持ち?
サラ:まぁ正直…今更って気もしてるけどね。あはは。
サラには多額のお金が入っていた。2人は、積もり積もった話をし、いったん話が落ち着いた頃、茂木が相談話を切り出した……
茂木:…サラ、実は、相談があってね。僕は、これからどうしようかなって考えてるんだけど。
サラ:そうね。アルバイトじゃなくて、就職した方が…
茂木:…就職…まぁ、そうだよね。
サラ:茂木、歴史が好きだよね。あっ!塾講師とかどうなの?
茂木:…塾の講師か。
サラ:茂木は、歴史を語ってる時が、本当にカッコいいと思うの。
茂木:…あのさ、例えばだけど。
サラ:例えば?
茂木:昔、僕はサラに、すごい金額をあげたじゃないか。あの、全部じゃないけど、少し返してもらって、その資金を運用したりできたらな、なんて思ってるんだけど…
サラ:運用?いくらほしいってこと?
茂木:例えば、100億円。
1871年にアメリカに渡った107人の一行、岩倉使節団。
日本の中心人物たちが、アメリカからヨーロッパの国々を巡り、文化に肌で触れ、出発から1年10ヶ月後に、戻って来た。この旅で彼らが使ったお金は100万円。
現在のお金に換算すると!なんと!およそ100億円!!
サラ:茂木、ごめんなさい。あげられないわ。
茂木:なんで、なんでだよ!僕は君に、100億どころか、もっとたくさんあげたじゃないか!
サラ:ごめんなさい。あげられない。
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