SCHOOL OF LOCK!今夜の授業は「伝えたい」
『 UP! 』
こもり校長「SCHOOL OF LOCK!にはね、
SCHOOL OF LOCK!のYouTubeチャンネル があるんだけど、みんな知ってる? 密かにではなく大々的にはやってるつもりなんだけど、もしかしたら知らない生徒もいるかな? なんてところもありつつ、
『ボカロLOCKS!』 がアップされたりとか、たまにダンガリー先生が来て生放送教室の様子も撮影したりするんだけども。
本日、3月に東洋学園大学で行われ、僕と教頭も参加した
『SCHOOL OF LOCK! クリエーションアカデミー構成作家編 SCHOOL OF LOCK!の台本の創り方』 の授業の模様がYouTubeにアップされました。3月の、この『クリエイションアカデミー』の構成作家編はね、当日、我が校の職員カヲル先生の授業をですね、20名近い生徒が受講して、僕らも参加させてもらったんだけども。生徒のみんなでSCHOOL OF LOCK!の授業テーマを考えたりとか、それを基に、その場でカヲルが台本を書いて、それを僕らがその場だけのSCHOOL OF LOCK!として実演したり。言えば、台本“SCHOOL OF LOCK!がどう作られているか?”みたいな、ちょっと根幹に触れるみたいな授業をやらせてもらったんだけど。
俺はやっぱすごく好きなのよ。この『クリエイションアカデミー』自体が俺は結構いい授業だと思ってる。こういうふうに職員が直接授業をするっていうのは、第1弾がヘルツ先生、第2弾でカヲル先生になるんだけども、この台本っていうものが世の中に存在しているのは、もちろんみんなの中にあるわけじゃない。でも、“これって一体なんなの?”って言われれば、ものすごく不透明なものだと思うわけ。だって話してるのは俺らだし、かといって台本が一字一句あって台詞の様に読んでるわけでもないし。もちろん俺たちの意思があって、その台本に寄り添いながら、俺らは自分の言葉で話すわけなんだけども、その、ここの感じが俺、結構好きで。俺の言葉で話しているはずなんだけど、その“俺”っていうのがラジオで作られるっていうところには、この台本っていう要素が欠かせないわけ。俺のオリジナルの言葉を話しているはずなのに、そのストーリーだったりとか、設定だったりとか、俺のオリジナルを導いてくれる言葉が台本には詰め込まれてたりとかして。かといって、その書いてる構成作家、作家さんの想いだけではないし、その人の想いが、俺を添えて導いてくれるための本が、どういう風に作られているのか? とか。
あとその日は3月31日だったんだけど、“じゃあ、そこから連想するもの”をみんなが…って決めると、やっぱ人の数だけ答えがあって。とか。だから答えがないものなんだけど、こういうふうにちゃんと台本というものに触れてみると、“わからない”だけじゃなくて、そこにはちゃんと形があるんだよっていう、あの感じが俺はすごい好き」
COCO教頭「これはもうほんとに我々も勉強になったし」
こもり校長「なった」
COCO教頭「あと、やっぱり道筋がある中で、自分たちの言葉で話してるっていうのを知らない生徒がたくさんいたから、それをカヲル先生に教えてもらってることもすごいことなのよ」
こもり校長「SCHOOL OF LOCK!で言うとね、あのあしざわ元教頭がですね、今日、X=廊下で“カヲル先生がこんな授業やるなんて”みたいなこと呟いてて。でも俺も共感すぎちゃってリポストしたもんね。“確かに! カヲル先生がやるなんて、だよね”と思って」
COCO教頭「そう。それぐらいすごい方に教えてもらってるってのもそうだし、あと生徒がやっぱりこのSCHOOL OF LOCK!をちゃんと聴いて背負って来てくれてる感がすごくあった」
こもり校長「わかる」
COCO教頭「みんなで台本の“今日のテーマを考えよう”ってなった時も、その日だけのテーマじゃなくて、例えば“これを生放送でやった場合、明日からまたポジティブな気持ちで生徒が行ける、たくさんできると思うので、このテーマにしました”、とか。あと、“これだったら校長と教頭のやらかした話とかも聞けるし、それで私たちも、新生活始まったらこういうことってまああるけど気にしなくていいんだ?”みたいなそういう気持ちに持ってけるっていう、生徒がその先も考えてテーマを考えてくれてたことはすごい嬉しくて。やっぱ“あ、SCHOOL OF LOCK!の生徒だ”と思いながら、3時間過ごしてた」
こもり校長「あと、カヲル先生がいいGじゃん着てます」
COCO教頭「そうなんです。いいGジャンだった」
こもり校長「だから少しでもラジオというものに興味を持っている生徒は、ぜひ観てもらいたい。ただ、観てもらいたいんだけど、これまた1時間あるのよ。講義が3時間あったからね。それを逆に切り抜いて1時間にしてる編集も俺はすごいと思ったよ」
COCO教頭「ダンガリー先生、すごい」
こもり校長「あと、普段表に出ることのない職員たちがバンバン顔出しで出てくるから」
COCO教頭「はい。それ、見物です」
こもり校長「“もしかしたらこの人が?”っていう答え合わせにもなるような動画にもなってるから、ぜひ、観てもらいたい」
VIDEO
こもり校長「さあということで、SCHOOL OF LOCK!今週も開校です」
♪ 地獄恋文 / tuki.
こもり校長「放送作家とか構成作家とかになってみたいって思ってる生徒がこれを観た時に、1から100まで1回パクって書いてみたらいいと思う。カヲル先生が言ったことを1回丸パクリで書いてみると、たぶん何か気づくことがあるし、“あ、自分これ解釈が違うな”って思うこともあるだろうし、だからこそ逆に自分はこういうことを書きたいんだなって気づくこともできるだろうし。ただ観るだけでもいいと思うの。“あ、こういうものに触れたな”っていうのだけで観るのもいいと思うんだけど、何か1歩進めるためにも、相当教科書になってると思うから。ほんとにこれはぜひとも観てもらいたいなと思います。
SCHOOL OF LOCK!の『クリエーションアカデミー』では、生徒のみんなに“構成作家とは何か?”とか、“どんな仕事してるのか?”っていうのを3時間かけて伝えたわけなんだけど、それでも全部を伝えるのは難しいと思うわけよ。そもそも何かを伝えるっていうのはすごく簡単なようで難しいというか、自分の中ではこれが100%だと思って伝えたことは、意外と相手に20%ぐらいしか使ってないみたいなこともあるし。
ちなみに、COCO教頭は、思ったことをすぐに言葉で伝えそう女子代表っぽいじゃない?」
COCO教頭「決め付けがすごいのよ。思ったことすぐ言ってるって決め付け」
こもり校長「実際どう?」
COCO教頭「実際ね、プラスなことは言うようにしてる。“ありがとう”とか“可愛いね”とか“それめっちゃ似合ってるやん”とか、そういうプラスのことは言っても悪い気しないかな? と思って伝えるようにはしてる」
こもり校長「じゃあ、言う方だ」
COCO教頭「言う方です。どうですか? 校長先生」
こもり校長「表面的なことはすぐ言う」
COCO教頭「例えば?」
こもり校長「嫌なことでも、それを嫌とは言わないけど、その人に対して“なんかこういうことあってさ。こういうのってどう思う?”とか。本質的なことをもっとズバッとすぐ思ったことを言えばいいのに、周りくどい、周りのことみたいなのはすぐに言っちゃう」
こもり校長「でも、気を使ってる、みたいなところもある?」
こもり校長「よく言えばね。よく言えば気を使ってるけど、悪く言うと、っていうか、普通に捉えると、周りくどいし、言えば言えない方かな。具現化するのはちょっと苦手なタイプかなとは思う」
という事で、今夜はこの授業をお届けしたいと思う!
『伝えたい』
こもり校長「ほんとは直接伝えたい、でも…伝えられない。そんな想いを抱いている生徒がいたら、今夜はその想いを、ラジオを通じて伝えてみない?」
COCO教頭「好きな人への想い、あと喧嘩している相手への想い、友達や親への想い、色々あると思います」
こもり校長「ほんとは伝えられたらスッキリするのかもしれないけど、なかなか伝えられずにモヤモヤしている想いっていうのはあると思う。それを少しでもこのSCHOOL OF LOCK!で吐き出してみない? もしも〜し」
ちびくるる 岩手県 19歳
こもり校長「19歳。学年は?」
ちびくるる「大学2年生です」
こもり校長「早速だけど、誰に伝えたい想いを、今抱えてるの?」
ちびくるる「
高校の時に仲が良かった友達がいるんですけど、その友達がちょっと高校を辞めてしまって、辞めてしまった子に想いを伝えたいですね 」
こもり校長「その辞めちゃった友達っていうのはさ、高校時代、ちびくるる的にはどれぐらいの関係値だったの?」
ちびくるる「入学初日から話しかけて来てくれた子で、結構、一緒に2人で遊んだり、部活とかの悩み相談とかしたり、恋バナとかいろんなことを話して、2人で結構仲良くいっぱい話した大親友っていう感じの子でした」
こもり校長「もうそれぐらいの近い関係の子だ」
ちびくるる「はい」
こもり校長「だったら、今でも繋がってたりとかするんじゃないの?」
ちびくるる「高校生の時に、クラス替えでその子と私がちょっと関係が疎遠になっちゃったんですけど、別の友達から“高校を辞めてしまったよ”っていうのを聞いて。で、“連絡取れる?”みたいなことをその子に聞いたんですけど、“高校の人、たぶんみんな全員ブロックしてるかもしれない”みたいなことを言ってて」
COCO教頭「じゃあ、辞めてから、ちびくるるはそれを知ったの?」
ちびくるる「そうですね」
こもり校長「大親友みたいな感じだったのに、クラス替えを機に疎遠になっちゃって、“え? 気付いたら辞めてたの…?”みたいな感じだ? それに対しての相談とかはなかったの? “高校、辞めるんだよね”みたいな」
ちびくるる「そうですね。なんかもう、辞める直前まで、結構、その子とLINEで話してたりとかしてたんですけど、全然ほんとにそういうことを言われたりしなかったから」
こもり校長「普通にやり取りはしてたんだ?」
ちびくるる「はい」
こもり校長「で、ほんとに辞めてからもうぱったり?」
ちびくるる「そうですね。ほんとに今、全然、連絡できなくて。その時にすぐに行動とかしてたりしたら、なんか今もうちょっと変わってたりしたのかな? みたいなことを思ってたりします」
COCO教頭「SNSとかでも全然見つけられないんだ?」
ちびくるる「はい。わからないですね」
COCO教頭「そっか。じゃあ今は手段がないんだね」
ちびくるる「はい」
こもり校長「自分的には、あの時、もし辞める前に何か声を掛けたりとかしてれば連絡も取れたのに、そこが何もできなかった、みたいな引っ掛かりはあんの?」
ちびくるる「そうですね。ほんとに、自分であの時なにか行動してたら、今も仲良く一緒にお話とかできてたのかな? と思うと、ほんとに結構辛いですね」
こもり校長「住所とか知らないの?」
ちびくるる「年賀状を、辞める前に1回送ったことがあるんですけど、でも今こうやって大学生になってるから、今更お家に行くっていうのはちょっと勇気がいるな、っていうのがあって」
こもり校長「たしかに」
COCO教頭「それはビッグステップすぎるな」
こもり校長「4年振りに来ちゃいました、はね」
COCO教頭「その、辞めてから誰もさ、そのちびくるるの友達の周りの子とかもその子と連絡取れなかったんでしょ?」
ちびくるる「そうですね」
COCO教頭「全員ブロックしてたんでしょ?」
ちびくるる「はい。たぶんそうらしいです」
COCO教頭「すごい覚悟があってじゃないとできないじゃん。全員ブロックするって。わかんないけど、自分の中で、もうすごく再スタートを切りたいって確固たる意志の元のその友達の行動っていう気もするよね」
ちびくるる「そうですね」
こもり校長「連絡はさ、それこそちびくるるはLINEをブロックされてるかもだけど、今も知ってたりすんの?」
ちびくるる「携帯を変えてから、LINEのメッセージが携帯に出なくなっちゃったので。っていうのもあるし、一応メッセージを送ってはいるんですけど、既読がやっぱ付かないので」
COCO教頭「そっか…」
こもり校長「でも周りの子も一緒の状況なんでしょ?」
ちびくるる「そうですね」
こもり校長「それだったらどうする事も…だもんなあ。その親友の子は、結構、周りに友達とかは多いタイプだったの?」
ちびくるる「そうですね。その子は明るい性格で、私自身はあんまり性格的に明るくないっていうか。なんですけど、私にとってはその子が1番の親友だったけど、あの子にとっては私はちょっとどういう位置だったんだろうな? っていうのを、ちょっと思ったりとかします」
COCO教頭「ちょっとさみしいよね。自分はそういう風に思ってたけどさ、辞める相談とかも正直なかったっていうところもあるじゃない」
ちびくるる「はい。そうですね」
COCO教頭「そういうのもやっぱり引っ掛かってたりする?」
ちびくるる「そうですね…」
COCO教頭「だって、理由わかんないんだもんね」
ちびくるる「はい。もう、ほんとにわかんなくて」
こもり校長「そうだよね。だから、心ん中にあるモヤモヤが結構いっぱいある感じだね。“あの時どうにかしてれば…”っていう想いもあれば、“あなたはほんとにあの時どうやって思ってたの?”っていうモヤモヤもあるだろうし、“今もあなたに会いたいよ”っていうのを言えないモヤモヤもあるだろうし、これは結構引っ掛かるね。しかも今は答えをもう出せないわけじゃない」
ちびくるる「はい」
こもり校長「俺、“諦めなければ…”みたいなことってあるとは思うんだけど、結局連絡を取れないながらにも何かしらその子を思い続けて辿って行くと、時を経て会えちゃうみたいなパターンって俺はあるとは思うから。現にそういうのって俺も経験としてはあったから」
ちびくるる「そうなんですね」
こもり校長「そう。俺とかさ、それこそ中学の時から上京して、小学生だから連絡先も知らない、みたいな。でも当時すごい仲良かった子と、俺が上京しちゃったが故に疎遠になっちゃったけど、大人になってから1回だけ会えたりとか、そういうのがあったわけ。でも俺の中では、“あいつ、今頃何やってるんだろうな?”って思ってたタイミングがすごいいろいろ重なって会えたりとかもしたから。諦めなければっていうところは、俺は絶対あると思うからそこは引き続き持って欲しいけど」
ちびくるる「はい」
COCO教頭「ちびくるる側の意見ではなくて、その友達側の意見として…。私、SCHOOL OF LOCK!で何回か話したことあるんだけど、中学2年生の時に若干ちょっとそのいじめじゃないけど、仲間外れみたいなさせられてた時期があって、そういうのも含めてエスカレーター式だったのを公立に受験したのね。で、1人で全然新しい環境に行って、友達のいない中、高1から再スタート切ったんだけど。その時はLINEとかなかったからさ、ごめんね。ちょっと時代があれだけど。だからまあそんなに連絡を頻繁に取らなくていい状況だったから、逆によかったってのもあるんだけど、その時やっぱね、会いたくなかったの。
なんだけど、やっぱり、今校長先生が言ってくれたみたいに、何かの縁で、例えばSNSが普及してきたから、インスタでまた繋がって、で、こっちもその当時のなんか嫌な気持ちとかもうなくなってるわけ。だから、ほんとに“久々に再会したいね”っていうことで再会できたりとかっていうのがあったから、再スタートを切った側の気持ちからすると、ちょっとやっぱね。今、大学2年生だっけ?」
ちびくるる「はい。そうです」
COCO教頭「で、高2の時にその友達が辞めちゃって、3〜4年しか経ってないわけじゃない。そのスパンじゃまだ結構割り切れないところがあるっていうのは正直思う」
こもり校長「そうだね。向こう自体のそのスタンスが、ってことでしょ?」
COCO教頭「そうそう」
こもり校長「何があったかはわかんないけど」
COCO教頭「わかんないけど」
こもり校長「でも、今何を取るにしても、たぶんちびくるるが心の中で、それこそこの4年間ぐらい何かモヤモヤし続けている、答えも出ないし、今話したいし、とかって思う気持ちってもちろんあって、今ここにこうやって届けてくれると思うから。一概に、早く今そのモヤモヤを全部吐き出しちゃえよ、っていうことではなく、もし今ここで話すことで、このラジオがその頃の親友に擬人化できるのであれば、何かその子に伝えるつもりで言葉を出してみると、もしかしたらなんかちょっとまた違う感情が生まれるのかな? っていうふうに俺は思うから。なんかもし今思うことがあって、その子に思うことがあるんだったら、今、その想いを口に出して伝えてみる?」
ちびくるる「はい。伝えます」
こもり校長「じゃあちょっと、目を瞑ってでもいいから、イメージしながら伝えてみて」
ちびくるる「はい。
今全然連絡取れてないけど元気にしてますか? これからもあの時みたいに一緒に2人で遊びたいし、ゆっくりお話する時間も欲しいです。これからも、どこかでまた会えたら、仲良くしてもらえたら、と思ってます。よろしくお願いします 」
♪親友 / KALMA
こもり校長「俺もどっちかっていうと高校の途中でいなくなった側だからさ、編入したパターンの方だから、そうやって思ってくれてる子がもしかしたらいたのかもなって、すごい時を経てちょっとだけ俺が希望をもらったところもあるな。高校を辞めると、やっぱほとんど疎遠になっちゃうのよ。繋がりもなくなるし。連絡先知ってればまだしも、連絡先なんて知らない子の方が多いじゃん。でも毎日顔合わせてた奴がいて、なんとなく喋った奴もいて、みたいな。でも俺がパッとなくなったことによって…、わかんないよ? もしかしたら“もうちょっとあいつと喋りたかった”って思ってくれた子とかいたんじゃないかな? とか、ちょっと個人的に」
COCO教頭「だって、急にいなくなるって思いながら生活してないじゃない?」
こもり校長「そうだね。一緒に卒業すると思ってるからね」
COCO教頭「そうそう。一緒にさ。だからさ、それを迎えるまでにいなくなっちゃったら、そこで初めて気付くことってすごい多いと思うし。ちびくるるがね、その親友だと思ってた子がいなくなっちゃった時に、やっぱりさみしさとかあったと思うんだけど、時を経て、私は明るい未来に繋がって行ったから。で、親友の定義って難しいしさ」
こもり校長「難しいね。何を以てして、みたいなね」
COCO教頭「何でも話すから親友ってわけでもないじゃない。だから、いつか明るい未来っていうのを希望は捨てずにいて欲しいなって」
こもり校長「そこはね。そうだね」
♪ U+ / にしな
みつき 大阪府 18歳
こもり校長「18歳。学年は?」
みつき「大学1年生です」
こもり校長「ちょっと早速だけど、誰に伝えたい想いを抱えてるの?」
みつき「両親です」
こもり校長「両親に伝えたい想いっていうのは何なんだろう? なんか言えない、言いたいことがあるけど、言葉にできない、とか?」
みつき「
今、両親がラジオ聴いてくれてるんですけど、親に“18年間育ててくれてありがとう”っていうような想いを伝えたいなって思います 」
こもり校長「両親に対してのありがとう。感謝だよね」
みつき「はい」
こもり校長「“感謝の気持ちを伝えたい”っていう気持ちがあるっていうのはすごい素敵なことだと思うんだけど、それをなんで今“伝えられない”っていう状況になっているんだろう?」
みつき「私自身、正直な気持ちとかを本人と面と向かって話すと、そのいろんな思い出が色々とフラッシュバックして来て、泣き出していつも言えなくなってしまうので」
COCO教頭「溢れ出ちゃうんだね」
みつき「はい」
こもり校長「伝え続けて来なかった時間が長ければ長いほど、きっとその想いっていうのは膨らんでると思うからね。ただのありがとうだけでもいろんな種類のありがとうが混ざっちゃって、たぶん、涙になるんだね。今は実家?」
みつき「今は1人暮らし」
COCO教頭「初?」
みつき「初です」
COCO教頭「今んとこ、1人暮らし生活はどうなの?」
みつき「大変です。何もかも1人やらないといけないんで」
こもり校長「大学入学と共に1人暮らし?」
みつき「はい」
こもり校長「1人暮らしの何が大変よ」
みつき「家事全般ですね(笑)」
COCO教頭「やってみると意外と大変だよね」
こもり校長「洗濯とかも面倒くさいしね」
みつき「はい」
COCO教頭「畳んで入れるところまでやらなあかんもんね」
みつき「はい(笑)」
こもり校長「でも、自分が実家にいた時とか、みつき自身は家事とかはやって来なかったの?」
みつき「やる時もあったんですけど、でもしんどい時もあって。兄弟がいて、家の中で役割を決めたりしてたんですけど、でも自分しんどすぎてやらなくて、やれって言われて嫌々やったりとか(笑) やらない時もあったりとか。そんな感じだったんで(笑)」
こもり校長「今、自分でやってみて、その頃の自分を思うとどう思う?」
みつき「最低なことしてたな、って思います(笑)」
COCO教頭「客観的に見て(笑)」
こもり校長「あるよ。そういう後悔ってあるのよ。でもどうなの? 自分が1人暮らしするタイミングは、ある種きっかけじゃない。高校卒業して、大学入学のたぶん大きなタイミングだったと思うから、その時に伝えるみたいなのはできなかったの?」
みつき「できなかったですね」
COCO教頭「それはなんで?」
みつき「ちょっと、言おうっていう勇気は出たんですけど、でももう言葉出す前に知らんうちに泣いてた(笑)」
COCO教頭「先、涙出てたか」
みつき「泣いたらもう喋れないぐらいの人なんで」
こもり校長「俺、すごいいい状況だと思うのよ。たぶん今、みつきは俺と教頭と話すことによって、徐々にお父さん、お母さんの存在がちょっとずつ後ろに後ろに行ってってると思うんだけど」
COCO教頭「意識がね」
こもり校長「でもたぶん、今、お父さん、お母さんが横にいてくれてるのよ。で、きっと今、ここに来てくれたと言うことは想いも伝えたいつもりで来てくれてるわけじゃない」
みつき「はい」
こもり校長「だから今日は、折角だったら伝えて欲しいなっていうふうに思うんだけど。どう? もうちょっと、校長、教頭と話すリハーサルしてみる? “今だったら行けます!”っていう状況までやるよ」
COCO教頭「整うまで行くよ。全然」
みつき「言います」
こもり校長「行ける? 行けるタイミングで行った方がいいから」
COCO教頭「かっこいいわ」
こもり校長「じゃあ、お父さん、お母さんに向けてちょっとみつきから、想い、伝えてみて」
みつき「はい。
18年間、いろんなこともあって、兄弟の中では自分が1番いろいろと迷惑をかけてしまったし、わがままもすごい多くても、私が幼少期からずっと目指している夢に向けて、わがままでも何も文句も言わずに聞いてくれて。あと、私はそういう金銭面とかのありがたみがほんとにわかってない自分だったので、それでも何も言わずに買いたいものとか、行きたいところとか、あちこち連れてってもらって。今となったら、それがアルバイトとか自分で全部してやってたら、ほんとに迷惑なことをさしてたなと思って。ほんとに18年間、育ててくれてありがとうございました 」
COCO教頭「よく言った」
こもり校長「伝えてくれてありがとう。今の距離がね、きっとどんどんこれからも近くなって、今素直に伝えた言葉がきっと1番大切な人に届いていることを願ってます」
みつき「はい。ありがとうございます」
こもり校長「ありがとね。伝えてくれて」
みつき「はい」
♪ 手紙 / back number
こもり校長「自分もちゃんと伝えなきゃな、って思った部分もあるし。恥ずかしいよな。近くにいても」
COCO教頭「ほんとに難しいんだよね。近いとさ、逆に言えなかったりするじゃない」
こもり校長「あと、パパとママは、どこで聴いてくれましたか? リビングですか? 寝室ですか? ちゃんとみつきが話してる時、2人一緒にいれましたか?」
COCO教頭「号泣してる可能性あるよ」
こもり校長「パパ、ちょっと部屋出たとかないですか?」
COCO教頭「素敵な家族。ほんとに。みつき頑張った。想いはちゃんと伝わったよ」
こもり校長「今度はまたもしかしたらね、お父さん、お母さんから(伝えてくれるかも)」
COCO教頭「そうね」
こもり校長「さあ、まだまだ生徒の話、聞いてきたいと思います。もしもし」
くろねこのシロ 茨城県 16歳
こもり校長「16歳。学年は?」
くろねこのシロ「高校2年生です」
COCO教頭「中2、高2は、Do what you want〜!」
くろねこのシロ「OK〜」
こもり校長「くろねこのシロは、今、伝えたい想いっていうのは誰に対して何だろう?」
くろねこのシロ「
髪が綺麗で気になってる男の子ともっと話したい、ということです 」
こもり校長「髪が綺麗ね。その子は同じ学校?」
くろねこのシロ「同じ学校の同級生です」
こもり校長「クラスは一緒?」
くろねこのシロ「クラスは一緒じゃないんですけど、専門の授業とか、部活動が一緒です」
こもり校長「で、その子を見るたびに、“髪綺麗だな〜”って思ってるってこと?」
くろねこのシロ「はい(笑)」
COCO教頭「いつ頃からその髪の綺麗さに気付いたの?」
くろねこのシロ「去年、同じクラスで、席が前後で私が後ろで」
COCO教頭「綺麗だって」
くろねこのシロ「はい」
こもり校長「そのさ、綺麗っていうのは何をもってして綺麗なの?」
くろねこのシロ「ツヤツヤで髪に透明感があるんですよ」
COCO教頭「触りたいとか思う?」
くろねこのシロ「思います(笑)」
COCO教頭「やばいね。そのレベルは記念物レベルの綺麗さ」
こもり校長「どうなの? くろねこのシロ的にはさ、気になってるっていうのは、好きみたいなところはあるの? 気持ち的に」
くろねこのシロ「気持ちが中途半端で、今まで好きになったのとはなんか違うような気もするけれど、わからなくて、もっと話して自分の気持ちがどう動くのか知りたいな、って思って」
こもり校長「なるほど! いや〜いいね! 話して欲しいと私は今すごく思っている! ごめん! こういう話好きなんです。そっか。今までの好きとはなんか違うけど、でも他の男子とは違う気持ちを今、抱いている」
くろねこのシロ「はい」
こもり校長「話そうよ。話して欲しい。でもそっか。なんて話せばいいのかもわかんない、みたいなところか」
くろねこのシロ「はい」
こもり校長「向こうはどういうタイプなの?」
くろねこのシロ「話しかければ、たぶん、優しく答えてくれるんですけど、自分が喋るの苦手なのでなかなか…」
COCO教頭「今まで、髪のことには触れずに普通に会話はしたことあるの?」
くろねこのシロ「はい」
こもり校長「部活、一緒って言ってたよね?」
くろねこのシロ「はい」
こもり校長「え? ダメかな? っていうかさ、“髪、綺麗だよね”、ダメかな? 急すぎるかな?」
くろねこのシロ「急かなって思って(笑)」
COCO教頭「ちょっと急じゃん“脈略ない…”ってならん?」
こもり校長「急か…。でもさ、初めまして、じゃないわけでしょ? 喋ったこともあるでしょ?」
くろねこのシロ「はい」
こもり校長「“普通に去年から思ってたけど、〇〇って、髪綺麗だよね”って。とか、“シャンプーなに使ってる?”とかは? “髪のケアとか何してる?”」
COCO教頭「それいいじゃん。くろねこのシロが、この綺麗な髪を手に入れたいから、“どういうケアされてるんですか?”っていうさ、教えて欲しい側の立場で行くのはちょっとありやな、と思ったけど」
こもり校長「ちょっと、1回、見本見せてもらっていいですか? 教頭先生」
COCO教頭「私の見本? じゃあちょっと、くろねこのシロに、こんな感じでっていうイメージ掴んでもらいたいからやるね」
くろねこのシロ「はい」
ということで、COCO教頭が見本を実演!
COCO教頭「こもり君さ、ちょっと突然すぎるんだけど、ビックリしないでね。私、めっちゃ自分の髪の毛を今ケアしたくて悩んでるんだけどさ」
こもり校長「綺麗だけどね」
COCO教頭「既に綺麗だと思ってくれてる?」
こもり校長「うん」
COCO教頭「嬉しいんだけど。なんだけど、私はね、こもり君がシャンプーなに使ってんのか、ずっと気になってたんだよね。なんか特別なケアとかされてる?」
こもり校長「市販のやつ使ってるけど、ドライヤーする時とかヘアオイル使ってるかな?」
COCO教頭「それか。なんかさ、写真とかない? どこのメーカーか教えてくれ」
こもり校長「うん。いいよ。今度じゃあLINEするね」
COCO教頭「ありがとう。じゃあこれ私のLINE IDだから登録してもらっていいかな?」
こもり校長「OK〜」
<見本の実演、終了>
こもり校長「っていう感じでやろうと思ってるんだけど、教頭先生が俺に対してものすごく緊張しちゃったっていうのがちょっと今謎にありまして」
くろねこのシロ「(笑)」
COCO教頭「ちょっとね、ごめんね。なんか急に緊張のスイッチ入っちゃったんだけど、こんなに丁寧にやらなくていいよ。“シャンプーなに使ってんの?”っていう入りで全然いい。だって嫌な気しなくない? 逆にさ、例えば、くろねこのシロが“いい匂いだね〜”みたいな。“何のハンドクリームとかリップ付けてんの?”とか言われたら、“教えません”とならないじゃん」
くろねこのシロ「はい」
COCO教頭「“私だけのケアで秘密です”とはなんないじゃん。LINEも交換できたら一石二鳥じゃん。みたいな」
こもり校長「今日、ラジオを通して伝えようみたいなところあるじゃない。だから最後に、くろねこのシロ、ラジオという相手に言ってみる? “ねえねえ。髪綺麗だね。どこの使ってんの?”って。これを機に想いを1回、口にしてみるっていう」
くろねこのシロ「はい。わかりました」
こもり校長「ちょっと今言ってみて」
くろねこのシロ「
いつも髪が綺麗だね。どこのシャンプー使ってるの? よかったら教えてくれる? 」
一同拍手
COCO教頭「いい! よく言えた」
こもり校長「次はもうナチュラルに出るよ」
くろねこのシロ「はい。頑張ります」
こもり校長「話しかけられること願ってる!」
くろねこのシロ「はい」
COCO教頭「応援してるからね」
こもり校長「ありがとね」
くろねこのシロ「はい。ありがとうございます」
COCO教頭「おやすみ〜」
こもり校長「おやすみ」
今日の黒板
『 無言も言葉 』
こもり校長「今日はね、生徒のみんなに伝えたいっていう想いがあれば、ぜひ、このラジオのSCHOOL OF LOCK!を通して言葉にしてみてっていうふうに授業を2時間やって来てくれて、生徒のみんなも口にして言葉を届けてくれたけど、無言も言葉だからね。無理に自分の思ってることを、全部口にすればいいって言うことでもないし、具現化できないことが悪いことでも俺はないと思うし。その気持ちが伝えられないとか、今、自分が何を思ってるのかわからない。だから相手に伝えられない、っていう無言も言葉だから。
みつきみたいにもしかしたら涙という形になって言葉として届くパターンもあるかもしれないし、喋りたいもっと話したいって思う。その気持ちが言葉になるかもしれないし、連絡が取れないあなたを想うっていうその気持ちが言葉になるかもしれないし。
だから今、君の心にあるモヤモヤを口にしなきゃ、って思わなくていいよ。君のその気持ちが、もう既に言葉だから」
♪ カタオモイ / Aimer
COCO教頭「なんか我が校の生徒ってさ、すごくあったかいし、優しいじゃない。だから“伝えよう”ってした時に、たぶん全部一気にちゃんと伝えてあげたい、って思ってくれてると思うんだけど、全然100%から始めなくていいと思ってて。例えばLINEで“ありがとう”ってちょっと言ってみたりとか。それが積み重なった時に言えるタイミングで伝えるとかさ。きっとできることがちっちゃいことから始められるから。伝えたいって想いだけ、それは忘れずにやって欲しいなって思ったな」
こもり校長「そうだね。で、俺らの伝えたい方法は喋るという方法だから、明日も変わらず、ここからみんなに喋りかけて行きたいなと思います。
SCHOOL OF LOCK! は.、明日、夜10時に再び開校」
COCO教頭「起立!」
こもり校長「さあ、生徒のみんな、立って」
COCO教頭「礼!」
こもり校長・COCO教頭「また明日〜〜〜〜〜!!!!」
こもり校長の放送後記
俺は喋るしか伝え方が無いから明日も話すよー
Music
2024.5.13 PLAYLIST
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「あのときに何かしていれば…」高校を中退した親友に4年経ったいま伝えたいこと
ラジオの中の学校、TOKYO FMの番組「SCHOOL OF LOCK!」(月曜〜木曜 22:00〜23:55/金曜 22:00〜22:55)。5月13日(月)は、「伝えたい」をテーマに放送。パーソナリティのこもり校長(小森隼/GENERATIONS from EXILE TRIBE)とCOCO教頭(CRAZY COCO)が、高校のころに仲が良かった友達に伝えたいことがあるという19歳のリスナーと電話をつなぎ相談に乗りました。