空がきれいだ。きっと10分後も明日も来週も、100年後もきれいだ。
教室の窓から見る空も、街のビルのすき間から見る空も、
全部同じで違った空。だけど全部が同じきれいな空。
空は何て不思議な存在なのだろう。空は決していなくならない。
人間も、いつかはいなくなってしまうのに。
「悲しみのない自由な空へ」と歌う歌があるが、
私はそんな空なら行きたいとは思わない。
悲しみがないなら、幸せもないに決まってる。
だから私は悲しみも、幸せもあるこの地上で生きていく。
悲しみも幸せもない空はきっとどんな街よりもずっとキレイだ。
それでも私はこの地上で泥まみれになってでもずっとずっと生きていく。
「悲しみのない自由な空」はしばらく見上げるだけにしておこう。
生きて、生きて、生きつくしたら
何もないきれいな空へ行ってみるのもありだ。
今日の空はきれいだろうか。
