自分の性別はどっちなんだろう?
毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。
今夜、声を届けてくれるのは…!
RN アイボール 埼玉県 17歳 高校2年生です。
自分はずっと男性として生きてきたのですが、1週間ぐらい前に、女性として生きることへの憧れに気づきました。
きっかけは、乃木坂46の「インフルエンサー」のMUSIC VIDEOを見ていた時に、「自分もあんな風にスカートを履いたりメイクをしたりしてかわいくなりたい」と思ったことでした。
一度自分の気持ちに気づいたら、どんどん行動に移したくなったので、すぐにメイク道具を買ってメイクをしました。鏡でかわいくなった自分の姿を見たときはすごくいいなと思えて嬉しかったし、親しい男友達や女の友達にもその写真を送って、「かわいい」と言ってもらえました。母親にも「いいね」と言ってもらえました。嬉しかったです。
ただ、同時に母親に「自分は本当はスカートを履いたりメイクをしたりかわいくなりたいんだ」と話したところ「将来はどうするの?」と言われました。
いまの自分にとって、メイクをしたり、かわいい自分になることは、すごく嬉しく楽しいことです。だけど、体は男性として生まれた自分が女性として生きる未来を想像した時に、就職であったり社会の目であったり、男性として生きるよりもすごく大変な人生になる想像しかできなくて、何も言えませんでした。男性として生きた方がいいんじゃないかとか、ここ数日はそんなことも考えています。
これから先の人生を女性として生きるのか、男性として生きるのか。という悩みもあるけれど、今の自分の一番の悩みは、「自分の性別がどっちなんだろう?」ということです。
周りの友達に相談できないことだし、毎晩、寝る前に考えてしまっています。
性別がわからなくて葛藤している人がいて、その状況が辛いということを知ってほしいし、もし「性別に葛藤している人なんじゃないか」と気づいたら、性別を決めつけないで、接してほしいです。
「性別を決めつけないでほしい」と最後に言っていたけど、自分の中でもすごく葛藤があるからこそ出た言葉なのかもしれないね。
“新しい自分に気づく”というのは、ワクワクすることでもあるんだけど、不安になることでもあるから、アイボールの今の気持ちは痛いほどわかる。
男として生きた方がいいのか、女として生きた方がいいのか。
「どちらでもない」という選択肢があると、私は信じたい。
どちらでもない?
そう。私も、「男性ですか、女性ですか」というところよりも、“ぺえとして生きている”というか、自分に対して性別というもの(概念)が、私の頭の中にはない。だから、そういう考え方や人生もあるよ、ということ。
でも、RN アイボールは、まだ新しい自分に気づいて1週間だから、わからないと思う。まだそこにたどり着くには時間がかかると思うけれども、でも、「性別の選択をしない」という選択も、私は有りだと思う。
焦っちゃう気持ちはあるだろうけど、焦らずにね。自分のことだから、やっぱり大切に向き合ってほしいと思います。
声を届けてくれて本当にありがとう。
そして、毎週月曜のこの時間にお届けしてきた『SOCIAL LOCKS!』も、来週が最終回となります!
みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!