フリースクールに通っていたことを打ち明けることができません。
毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。
今夜、声を届けてくれるのは…!
RN リーリー 東京都 14歳 中学2年生です。
私は小学5年生の時に、先生と合わなかったことが原因で学校に行けなくなり、中学進学までのおよそ1年半、フリースクールに通うことになりました。
フリースクールとは、なんらかの理由で学校に行けない小中高生が、学校に在籍しつつも、学校以外で学んだり、友達と過ごしたりできる居場所のことです。
私が通ったフリースクールは、通信制高校の一部を借りて開いているところで、そこで過ごした1年半は、優しい先生たちに教えてもらいながら勉強をしたり、安心して関われる友だちと時間を過ごしたりした、かけがえのないものでした。
だけど今、フリースクールのことで、悩んでいることがあります。それは、今の中学のクラスでは、自分がフリースクールに通っていたことを、先生以外、誰にも言えていないことです。
実は同じクラスに、あまり教室に来ることができていない子がいるのですが、その子がたまに教室に来ると、クラスがざわざわしたり、教室にいないことが特別だと思われているように感じて、もし自分が「フリースクールに通っていた」と言ったら、自分も偏見の目で見られるのではないか? という恐れがあるからです。
フリースクールに通っている生徒たちは、学校に行けなくても、自分に合った環境の中で勉強をしたり、友達を作ったり、自分なりの学生生活を送っています。私服も自由だし、髪型も自由で、与えられた自由の中で、自分で責任を持って行動していて、クラスメイトのことを大人だなと感じていました。
小さなことに気づいてくれて声をかけてくれる先生たちがいるフリースクールに通ってから、私は人に頼れるようになりました。今では色んな人に悩みを話せるようになりました。
フリースクールのことを知る人がもっと増えて、フリースクールの楽しかった思い出を堂々と話せるようになったらいいなと思います。
でも、本当に信頼をおける友人や先生が現れてからそういう話はすべきだと私は思うし、変に本当のことを伝えて自分が傷ついたらもっと辛くなるだろうから、そこは今すぐに伝えようとしなくてもいいと思うな。
フリースクールに通っていたことを伝えることが義務でもないし、それはきっと正義ではない。
世の中に生きている誰しもが、ひとつやふたつ、言えないことや言いたくないことだってあるし、だから人とコミュニケーションを取るのであって。
だから、リーリー自体がそれを言わないことが苦しいんだったら、それは言葉にしてみるべきだし、でもそれを言うことが苦しいのに声に出そうとするのは、俺はやっぱり違うと思う。
フリースクールというものが悪いとは思わないし、俺も編入とかの経験もあるから、全部が全部無理する必要はないと思う。
同じクラスに、あまり学校に来れない、同じような境遇の子がいるわけだから、リーリーにはその子にとって頼りになる存在になってほしいから、その子には打ち明けてみるとかね。
そういうことをしていったら、だんだん道が開いていけるのかな。
声を聞かせてくれてありがとう。『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。
みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!