自分は性別がわかりません。
毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。
今夜、声を届けてくれるのは…!
愛知県 15歳 中学3年生 RN ヲタクです。
自分は性別がわかりません。
体は女の子なのですが、女という性別が嫌いです。スカートも嫌いです。自分の体も嫌いです。毎回お風呂に入るとき、洗面所で眼鏡をはずして鏡にタオルをかぶせるなど工夫して見ないようにするほどです。
だからと言って、男になりたいわけでもありません。性別転換したいとも思いません。だけど日によって「男になりたい」とは思ったりもします。
例えば、自分は服でいうと、メンズ服が好きです。
だけどメンズ服を選ぶたび「なぜメンズ服?」とつっこまれるので買えません。
髪型ももっと短髪にしたいのに、本当は仮面ライダーやゲームが好きなのに、周りの人からは「女らしくありなさい」「女の子なのになんでこんなのが好きなの?」などと言われて、何かを選ぶだけでも、性別を意識せざるを得ないことを日々辛く感じています。
その自分でも分からない葛藤が苦しくて「自分はなんで生きてるんだろう」と思ったりすることすらあります。だからもっと性別がわからなくなっていくんです。
最近は「体が女性なのに心が男性、体が男性なのに心が女性」などのジェンダーは、少しずつ受け入れられつつあるのかな思います。一方で、自分みたいに「自分は男でもないし女でもない」「わからない」という人がいるということを知ってほしいです。
そして、わざわざ性別のことを考えなくても、自分の好きなものを好きなように選べる世の中になって欲しいと思います。
これは、「LGBTQ」のQ、「クエスチョニング」(自分の性自認や性的指向が定まっていない状態)に当てはまるのかな?
そうだね。全てをそこに集約して呼ぶのが正解かはわからないけれども、今みんなで考える中で言うのならば、そうなるのかな。
最近は、ここの学校掲示板もそうだけど、何かに登録したり書いたりする時に“性別を書かなくてもいい”という場面が増えてきたような気がするし、いろいろな場所で目にする。
だから、オタクが言ってくれたみたいに、ジェンダーは少しずつ受け入れられつつあるのかなっていうのは、自分も生活する中で感じるけども、「クエスチョニング」という、“自分でも(性別が)わからない葛藤”みたいなところは、我々は理解してあげることはできないじゃない。その子自身がわからないからね。
でもやっぱり、「自分は男でもない、女でもない、わからない。自分は“自分”という性別だ」っていう子がこうやって声を上げてくれることが、“新しい未来”というか、“新しい性別のあり方”みたいなことに繋がっていくんだろうなと思うから、こうしてちょっとした違和感を言葉にしてくれると、すごく勇気になるし、未来も変わっていくよね。
改めて、声を届けてくれてありがとう。
『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。
みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!