私には生まれつき顔と目にあざがあり、悲しくなるような言葉をたくさんかけられてきました。
毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。
今夜、声を届けてくれるのは…!
山形県 17歳 高校2年生 RN こもちゃん大好きひーちゃんです。
私には生まれつき、顔の左側と左の白目に、太田母斑という青いあざがあります。
顔の左側のあざは範囲が広くて、目の中にもあざがあって白目が無いようにも見えることから、「殴られてんの?」と笑われたり、「キモい、生きる世界が違う、顔が面白い」など、悲しくなるような言葉をたくさんかけられてきました。電車の中や人混みで、知らない人に指を刺されたこともあります。
少しでもあざが無くなればいいなと思い、これまでに手術をしたり何度もレーザーを当てたりしていますが、紫外線にあたったり時間がたつと元に戻ってしまうので、あざを完全に消すことは難しいようです。
そんな私は、中学時代、太田母斑があることで、諦めなければいけないことがありました。それは、外で行う部活動に入ることです。
紫外線に当たるとあざが増えてしまうので、入部しませんでした。でも、今は、高校のサッカー部で大好きなサッカーをしています。汗をかいたら日焼け止めを塗りなおしたり、顔のあざがある部分に紫外線カットのシールを貼ったりと、日焼け対策をすることで、完全に大丈夫という訳ではないですが、外でサッカーをすることができています。だから、今、毎日がとても楽しいです。
自分と違う人に対して偏見を持つのではなく、もっと個性や違いを認められるような世の中になってほしい。そして、いろんな個性を持った人が、理不尽に悲しい思いをすることのない世の中になってほしいです。
私は、理解ある仲間に囲まれて、大好きなサッカーをできている今が、とても嬉しいです。
ひーちゃんとは、去年、一緒に話をさせてもらったことがあって(2021年5月5日『しんどー相談室3日目』)、その時は、諦めなければいけない夢についてとか、太田母斑があることで周りから言われてしまった悲しい言葉というものも聞かせてもらったけど、“理解がない”ということの前に、自分が発する言葉を飲み込まずにストレートに伝えてしまうことが、いかに人を傷つけてしまうのかとか、自分が放った言葉や相手に届いてしまった言葉というものが、相手にどれだけ影響力を持ってしまうのっていうことを、改めて自分自身も考えるきっかけにもなりました。
何も考えずに思わず言ってしまった言葉が、実は相手にとってはすごくトゲのある言葉だったりするんだな、ということも感じます。
ひーちゃんは、「今、いろんな対策をしても万全ではないけれど、中学時代に諦めていたサッカーができて、それがとても嬉しい」って言ってくれたけど、少しでも前に進むきっかけになったり、それを楽しいと思わせてくれるようなことが世の中にはいっぱいあるんだなということも、改めて感じました。
頑張ったり我慢したりっていうこともいっぱいあるかもしれないけど、その上で、良い仲間だったり、一緒に何かを分かち合える友達に出会えたっていうことは、すごくかけがえのない経験になると思います。
ひーちゃん、話を聞かせてくれてありがとう。
『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。
みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!