里子として過ごしている人がたくさんいることを知ってもらいたいです。
毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。
今夜、声を届けてくれるのは…!
鳥取県 18歳 高校3年生 RN meluluです。私はこれまで、実の親ではなく、里親の元で過ごしてきました。いわゆる里子です。
里子とは、実の母親のもとではさまざまな事情があり、一緒に住むことができずにいる子供たちのことです。
里親制度は、あまり知られていませんが、ぜひこの機会に多くの人に知ってほしいです。そして、里子だからといって、何か制限があったことは1度もありません。本当のお母さんに会えなくても、ずっと一緒に暮らしている今のお母さんや、3人の姉がいてくれるので、何不自由なく暮らしてきました。
でも今、高校3年生の冬をむかえて1つ心配なことがあります。それは、春になって進学したら、私の苗字が本当の苗字に変わるということです。
里子には、実の親からもらった苗字、そして里親の苗字、2つの苗字があります。18歳までは、学校でもそのほかの場所でも、里親の苗字を使うのですが、18歳を過ぎたら、本当の親からもらった苗字を使う決まりになっています。
私の苗字が変わったときに、これまでに知り合った友達が「なんで?」と思うのは当然だと思います。だけど「なんで?」って聞かれたときに、里親のことを1から説明したり、詮索されたりするのは、私にとって負担に思います。本当の母に会えてなくて可哀想とか思われるのも絶対に嫌です。
里子として過ごしている人がたくさんいることを、ぜひ知ってもらいたいです。もしかしたら、皆さんの周りで苗字が変わる人がいるかもしれません。私の声を届けることで、里子を受け入れてくれる子が、少しでも多く増えたら嬉しいなと思います。
そしてもう1つ。里親の元で過ごしてるみんなが、いつか本当のお母さんに会えることを願っています。
まず、meluluは、こもり校長・ぺえ教頭に向けて、“2人になら聞いてもらいたい”ということで信頼してメッセージを送ってくれてるわけで。でも、今日はこもり校長とぺえ教頭がお休みなので、結果的に俺が受け取ってしまってるわけだけれども、こもり校長もぺえ教頭もきっと聞いてくれているだろうから、校長・教頭なりに、ちゃんとmeluluの想いを受け取ってくれていると思う。
俺も今こうやって、偶然ながらもいろんな運命があってここに座らせてもらっていて、RN meluluの気持ちを聞いたわけです。
俺はもう42歳だから、meluluのような状況の子がいるということも、当然わかっている。だけど、これまでSCHOOL OF LOCK!を10年やってきてずっと思っていたことだけど、10代のみんなはまだ、こういうmeluluのような子がいるということがわからない。わからないから、もしかしたら失礼な言葉遣いになってしまったり、そういう(嫌な思いをする)状況になってしまうのかもしれないなと、ずっと思っていて。だから、meluluが言ってくれたけど、これを聞いている10代のみんなが「なるほど、そういうパターンもあるのか」と胸に留めておくことがすごく大事で、それをちゃんとmeluluが全国のみんなに届けてくれたっていうのは、とても素晴らしいことだと思う。
そして、最後みんなに呼びかけていたこと。
俺も俺で、meluluがどういう状況なのかとか、ここだけでは全てをうかがい知ることはできないけれども、最後にmeluluがみんなに言ったことを俺もmeluluに対して思っているので…そうね。とにかく「ありがとう」ということを伝えさせてもらいます。
melulu、ありがとう!
『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。
みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!