True Colors CARAVAN in Hiroshimaレポート@広島・アリスガーデン
生徒のみなさんこんにちは!
SCHOOL OF LOCK! 職員の新人職員Nです。
2022年6月19日(日曜日)
広島県・広島市にあるアリスガーデンにて、「True Colors CARAVAN in Hiroshima」が開催されました。
SCHOOL OF LOCK! では、毎週月曜夜11時からのSOCIAL LOCKS! で、「True Colors CARAVAN」とのコラボレーション授業をお届け中!
そこで今回は、先月の名古屋会場に引き続き、広島でSOCIAL LOCKS! 課外授業を行ってきました。
「True Colors CARAVAN」とは、パフォーミングアーツを通じて、障害・性・世代・言語・国籍など、個性豊かな人たちと一緒に楽しむ『True Colors Festival 超ダイバーシティ芸術祭』を日本全国に広げる新たな取り組みのことです。
当日は、暑い中たくさんの生徒が集まってくれたほか、地元広島にある崇徳高校の新聞部が取材に駆けつけてくれました。
ステージ上でダンスパフォーマンスが行われる中…
いよいよSOCIAL LOCKS! 課外授業がスタートです!
今回司会を務めたのは、広島県の中高生応援ラジオ番組『9ジラジ』でパーソナリティを務める、オオクボックスこと大窪シゲキ先生。
大窪先生に呼び込まれて、ぺえ教頭・とーやま委員が登場しました。
(首にタオルを巻き大道具さんのような姿で登場したとーやま委員に、会場がザワザワ)
ぺえ教頭と大窪先生、実は会うのは2回目。
昨年10月に広島県から生放送教室をお届けした際に、美味しいお店を教えてくれたのだとか。日々10代のみんなと向き合うもの同士、オープニングからトークが弾みました。
続いて、ゲスト講師が登場。
まずは…SCHOOL OF LOCK! の4週目、景井LOCKS!を担当している、ビューひな総研の景井ひな所長。
ひな所長、生徒と直接会うのは初めてなのだと話してくれました。
そして、もう1人のゲスト講師、義足のプロダンサー 大前光市先生が登場!
登場するやいなや、義足の中から紙吹雪が舞い…いきなり会場を湧かせました。
なんと大前先生、とーやま委員・大窪先生と同じ、1979年生まれ。
同い年ということで(?)序盤からのびのびとしていました。
大前先生は、プロダンサーとして活動を始めた24歳の時に交通事故に遭い、左足のひざから下を切断。日々、食いつなぐ生活を10年間続けながら、バレエダンサーの体の動きを研究し、義足のダンサーとして奇跡の生還。2016年リオデジャネイロパラリンピック閉会式でソロのダンスを披露し、翌年第68回NHK紅白歌合戦では平井堅さんと共演。
東京2020パラリンピック開会式にも出演するなど、活躍しています。
大前先生が事故に遭ったのは、24歳の時にオーディションを受けに行く前日でした。退院後、慣れない義足での生活に心折れそうになるも、負けず嫌いな性格から、「いまの状況の中で大きくなってやろう! 」と決心。これまで以上にいろいろなことを深く考えるようになって、最終的には、足を失う前に比べて見違えるほど上手く踊れるようになったのだと言います。
ひな所長から、治療中に印象的だった出来事について質問があると、大前先生は、病院で脚を切ったときに、これまで不仲だった父親が病院を訪ねてきて、「お前だったらできる! 」という言葉をくれたことが印象的だったと話しました。その出来事がキッカケで、建設現場で働いていて尊敬できないと思っていた父親のことをかっこいいと思うようになり、世の中にはいろんな形のかっこよさがあるのだと思うようになったと言います。
続いて、以前SOCIAL LOCKS! で声を届けてくれた生徒 メグリンチョが登場!
生で話を聞かせてくれました。
(待ち合わせ場所でメグリンチョと会った時、おしゃれすぎてびっくり! ついつい聞いたところ、今日このイベントの直前にイオンで服を買ってきたのだとか。)
メグリンチョは現在高校1年生。中学を卒業する前に1回と高校に入学してから1回の計2回、自分の性別に関するメッセージとその報告をしてくれた生徒です。見た目は女の子だけど、心は男の子の時の方が多くて時々違和感があること、自分のジェンダーについて高校のクラスのみんなに打ち明けられたことを届けてくれました。
SOCIAL LOCKS! にメッセージを送った時のことについて、「いつも真剣に話を聞いてくれる校長教頭なら大丈夫だと思って、安心してメッセージを送れた」「実際にメッセージを送ってみて、ぺえ教頭の『メグリンチョは強い子だと思う』という言葉に背中を押された。自分の頑張ったことを分かってくれるんだと嬉しくなって涙が出た」と振り返りました。
最後にメグリンチョからひと言。「自分らしくありたいという気持ちに素直に生きていくことが大事だと思う」というメッセージをもらいました。
そして、SOCIAL LOCKS! 課外授業の最後は…
SCHOOL OF LOCK! 恒例、黒板にメッセージを1人1つ書いて発表していきました。
今回書いた文字がこちらです!!
大前光市先生“夢は形を変えて叶えていく”
「夢は最初に思っていた通りにはいかないもの。でも形を変えて新しい夢を叶えて行けば、自分に近づいていく。自分のことが好きになる。それが最終的な夢なんじゃないかと思う。夢は叶わなくてもいい。変わっていくものだ。」
景井ひな所長“前向き”
「普段から嫌なことや悲しいことってたくさんあると思います。それをいかに前向きに捉えられるかが大事なんだなと今日思いました。私自身、自分のファッションを変だとたくさん言われてきて、ずっと落ち込んでいたけど、『私のファッションはイケてるから、私のファッションを変だと言う人がダサいんだ! 』と前向きに考えるようになったら、へこんだり悲しんだりすることが無くなりました。そうやって前向きに捉えて行った方が、楽に生きられるんじゃないかと思います。」
ぺえ教頭“わがままに生きる”
「言葉だけ聞くと、自分勝手に生きればいいの?って思う人もいると思うんですけど、そうじゃなくて、今日のメグリンチョみたいに、どんな環境にいても自分の言葉で自分らしく生きられる環境を作っていく。みんなも私も“我ままに”生きていけたらいいなと思ってこの言葉を書きました。」
とーやま委員“今日見たこと、聞いたこと、感じたことを 誰かに言う”
「僕たちは知らないことが多い。知ることによって人に優しくなれたりすると思うんです。大前先生のダンスも、あんな経験をしながらあんなにかっこいいダンスを踊る方がいるんだよということを誰かに言う。みんながそうすれば、僕は本当に社会って変えられるんじゃないかと思います。感じたこと何でもいいので、家族でも友達でも恋人でも、ちょっとでもいいから今日あったこと感じたことを伝えてもらえたら嬉しいです。」
同年代が揃ったこともあってか? 1時間足らずのイベントとは思えないほど、みんな仲良くなって終わりました。見に来てくれた方にも伝わったかな?
生徒のみんな、司会の大窪先生、終始自由だった大前先生、東京から駆けつけてくれたひな所長、ありがとうございました。
大窪先生、広島の生徒をよろしくお願いします!!!
SOCIAL LOCKS! 課外授業は、7月の『True Colors CARAVAN in Sapporo』でも開催予定です。北海道の生徒のみんな、会えるのを楽しみにしています。