―笑った。
演奏が始まった瞬間、ボーカルの菊池君が、
チラッと笑顔を見せてから演奏に入った。
あの始まる瞬間に笑顔を見せたのは、
今日のアーティストの中で、「the quiet room」だけだったと思う。
「the quiet room」は、4Pバンド。
3年の月日を経て、この舞台へとやってきた。
1曲目は、「Humming Life」!!
最初から、オーディエンスの反応が、
これまでと全く違う雰囲気だと、感じていた。
何だろう、この雰囲気、この感覚は。
気付いた答えは、
ああ、楽しいんだ。
それは、彼らの音楽が心を弾ませるだけじゃない。
演奏をしている、彼らが “今” を楽しんでいるからだ。
笑顔で演奏する彼らから、楽しさが向かってきて、
見ている生徒たちも、笑顔になっていくのを見て、
楽しい瞬間が続くことを、少し幸せに感じた。
2曲目は、「Hello Hello Hello」!!
イントロが鳴った瞬間、オーディエンスが飛び跳ね始めた。
彼らの音楽に、心と体が弾まされる感覚に、
生徒たちが、ある意味ピークを迎えてるように見えた。
音楽は、“音” が “楽” しいと書く。
そして、サビを生徒と一緒に歌って鳴り響く。
ここまでの一体感は、なかなかライブでは味わえない。
そしてまた、ボーカルの菊池君が笑う。
何度も何度も。
彼らの音楽を聞いて“楽しい”と思った他に、
もう一つ、楽しい理由を見つけた気がした。
劇場のよう。
3曲しかないのに、
いろんなストーリーがそこにあって、
物語を見た後のような気持ちになった。
その「楽しい」は、演奏が終わるまで続いた。
飛び跳ねて、手を叩いて、歌って、揺れて、笑っている、
そんなオーディエンスの姿を夕焼けの時間に見て、
温かい気持ちに包まれた。
「今年閃光ライオットに出れなかったら、解散するって言っていた。スタートラインに立たせてくれてありがとうございます。ここがゴールじゃない」
菊池君の力強い言葉。
空間が、the quiet roomが発する全てで、満ち溢れる時間を
これからも見れることの幸せ。
この後も、いつまでも楽しい空間に、
身をゆだねていたいと思ったけど、
今日はいったんここでおしまいだ。
M1.Humming Life
M2.Hello Hello Hello
M3.Walker
ダンガリー