閃光ライオット6年目突入の歴史を祝う、閃光感謝祭。
このフィナーレを飾るのは、歴代アーティストの中で、
我々のお口を最もポカーンとさせた、あの4人―!
暗転した会場に鳴るSE(アーティストが登場する時のBGM)。
すでに待ちきれないオーディエンスが手拍子を始める。
そのリズムに乗って登場したのは……
なんと、Japanese袴に身を包んだ4人!
「帰って来ました! 閃光ライオットに!」
このバンドのベースにしてリーダー、
佑が最後の宴の口火を切る!
“greatwall”!
“閃光ライオット2008 審査員特別賞受賞バンド”!
なんて肩書きはもはや不要!
ROCK IN JAPAN! NANO-MUGEN! SETSTOCK! RISING SUN!
などなど、今や、国内のフェスの常連!
数々の“greatwall”に立ち向かい続けてきた4人の音が、
今、再び閃光のステージで鳴る! 光る! 暴れ回る!
数々の経験を経たそのパフォーマンスは今や、“名人芸”の域!
袴姿で凄まじい音圧の演奏を繰り広げる夢の世界の“音楽芸者”たちは、
その計算通りに観客を踊り、狂わせ、飛び跳ねさせる!
「私たちが、初代のファイナリスト! ねごとです!」
ギターの瑞紀が、さらに観客をアオる!
(ウオオオオオオオオオ!)
うなる声! 乱反射する音!
ニッポンよ! これが祭りだ!
間髪入れず“メルシールー”!
なんでこんなに気持ちいいんだ! そして、なんで袴なんだ!
さらに“100”!
一切の疑問に答えることなく、“名人”たちは、
ももものリズムで会場を盛り上げ、ももものリズムで観客と一体化!
♪もも、もも、もも、もももー!
♪momo、momo、momo、momomoー!
もももって何なんだ! momomoって!
テンション上がりすぎてもももう分からない!
これを読んでももも意味が分からない場合は“nameless”に収録されているから聴けばいいい!
ってオトク情報がはさみこまれたところでMC。
「当時は、パジャマでステージに上がっていたんですけど……
私たちも、この春で全員が大学を卒業します。ということで、今日は袴を着て来ました!」
そっか。それで袴。
僕らの疑問を解いてくれたのは、
あの頃と比べると、すっかり大人の顔になったドラムの小夜子。
いや、小夜子だけじゃない。
今、この舞台に立っている4人全員が、
確かな時を重ねながら、この“未来”にやって来た。
かつてパジャマ姿で見ていた、夢の世界へ。
当時、高校3年生。
持ち曲はゼロのコピーバンド。
思い出作りのために、
初めてデモをつくって、閃光ライオットに送った。
ただただ音楽が大好きで。
ただただそれが楽しくて。
あれから、5年。
目の前の光に手をかざす。
会場を覆い尽くすオーディエンス。
これは、夢じゃない。
「私たちの原点は、閃光ライオットです。
あのステージから見た景色が忘れられなくて、今も音楽を続けています。」
そして再び、音が鳴り始めた。
“たしかなうた”
やっとここまで来れたね
擦り切れた地図抱えて
それでもどこに辿り着くかは
分からないけど
メジャーデビュー。アルバムのリリース。
各地のフェスへの出演。
順調に見える活躍、成功。
でも。
同じ数だけあった、数えきれない悔しさともどかしさ。
とても不確かな日々だけが 僕らを結ぶ
今、とても確かな幸子のうたが、会場に響く。
一秒先の未来すら分からない毎日。
その中で戦い続けた、自信と強さ。
それが、4人の音に確かな輪郭を与えている。
“Lightdentity”
止まらない時計。
その中で僕たちは生きている。
闇に閉ざされた、不確かな未来。
それでも。
どうしても先を見たいんだ
そうやって僕たちは、次の光を迎えにいく。
最後はみんなで“ループ”の大合唱。
毎日はきっと、ループしているように見えて、
らせんをえがきながら上昇していく。
それは、今、ステージにいる4人のように。
今日はいいことあったかなあ
明日はいいことあるかなあ
を繰り返しながら。
ねごと。
この夢物語は、まだはじまったばかり。
そして、きっとこの4人にとって、
“夢”とは、都合のいい未来のことなんかじゃない。
それは、自分たちの力で創りあげていく、確かな“今”のことだ。
M1.greatwall
M2.メルシールー
M3.100
M4.たしかなうた
M5.Lightdentity
M6.ループ
それでは。
これを読んでくれているキミにも、素敵な夢が訪れることを祈って。
おやすみなさい。
サワカリー
【 校長&教頭の夢“少し早めのバレンタイン” 】
「お前らにはやんねえーーーーーーーー!」