「またオマエらか。俺を呼び出せるヤツらは、そうはいない。だが、相変わらず、ギリギリだぜ。俺を、操れるもんならやってみろ。」

破壊的な音の幻想が見せる、イメージ像。
彼らだからこそ、生み出せる強靱な怪物。そいつと生みの親との一騎打ち。
鋭く尖ったギターとベースで斬りつける。ピックを落としてなお弾き続ける。爪の先から血流。援護するように連射するドラミングで爆破させる。そして。叫び声の縄で、怪物を締め上げる。勝負は互角。いや、モンスター、やや有利か。
ニヤリと笑った怪物は、最後の曲「ブラック・ダンス・ホール」と共に、暗黒面へと帰していった。

写真

壮絶。

その一言に尽きる、戦い (ライヴ) だった。
終演後、絶賛の声をかいくぐり、ライブハウスの外で、下を向き、悔しがっていたメンバーたち。
おそらく3人は、気付いていたのだろう。自らが生み出した怪物の手強さに。
だが、それでいい。彼らの戦いは始まったばかりだ。いつしか、あの「怪物」を手なずけ、音楽という武器で掌握 (コントロール) する日がきっと来る。

写真

その日が訪れたら、「THE★米騒動」は、もう誰にも止められない。

text by 海賊先生



< back 14/14 and more... >