サカナクションのオーガナイズパーティー、始動!
サカナクション 2015.6.4 木曜日
■ クラブ
クラブイベントが発表になったので、クラブの授業をして欲しいです。NIGHT FISHINGは未成年入れま せんが一般的なクラブもそうなのかとか、料金はどれくらいとか、どんな人がいってるのかとか、一郎先生がクラブに行くようになったきっかけとか、聞きたいこといっぱいです!!
さいとうちゃん
女/17/新潟県
女/17/新潟県
山口「なるほどね。先生がクラブに行くきっかけになったのは、働いていたレストランが、クラブの控え室じゃないけど、クラブに行く前にアーティストの人とかが休んだりクラブに行く人がそこに寄るっていうお店だったんですね。そこで先生はクラブを知りましたね。お店が終わってから、みんなでそこに遊びに行って踊る、みたいな。すごいこの世界!みたいに思いましたね。……先生は身近にあったからクラブを知りましたけど、クラブイベントが発表になったってこともあるのでね。早速黒板を書きますよ。……なんか、17才の子がクラブって言うと、部活っぽいっすね(笑)。」
今回は、サカナクション先生がオーガナイズするパーティー『NIGHT FISHING』についての授業です。さまざまなジャンルのクリエイターが集う、既存の枠にとらわれない音楽やアートの複合イベントということで、このイベントについて山口一郎先生が詳しく紹介していきます!
■『NIGHT FISHING』の公式サイトは [ コチラ ]
「サカナクションがオーガナイズするパーティー、『NIGHT FISHING』。7月2日と3日、恵比寿LIQUIDROOMで開催することになりました。ついに先日、発表しました。5月31日の12時ですね。先生、5月31日の11時57分までWebサイト作ってました(笑)。ホームページとかも、実は結構お手製でやっていて、本当に自主制作的なイベントなんですけど。まあ、10代の生徒にはまず、“パーティー” って何?って話からした方が良いかもしれませんがどちらかというと、“イベント” って言い方をする方が良いかもしれないですね。クラブに行く人たちって、ライブっていうよりはその場に遊びに行く、空間を楽しみに行くっていうイメージが大きいですね。……どう言ったら良いのかな。例えば、クラスの人気者の女の子が誕生日パーティーをします!みたいな……
(一郎先生のひとり芝居で)
「あ……○○ちゃんのパーティー、僕も行っても良いのかな……。」
「クラスのみんな、遊びに来てー!誕生日パーティーに!」
「じゃあ、僕も行こうかな……。」
「一応、誕生日パーティーは17時くらいからやってるけど、多分遅くまでやってるから好きな時間に来てね!」
「あ、じゃあ、僕、晩ごはん食べてから行く!」
……みたいな(笑)。そういう感じかな。
で、そこに音楽が鳴っていて……
「あ、△△中学校の◎◎くんもいる。初めましてー。」
「△△中って、××小学校の★★も知ってる?」
「あ、知ってる!同じクラス!」
……みたいな(笑)。今まで会ったことない人との交流ができちゃったりするみたいな、そういう感じかな。ふふ(笑)。ちょっと違うかもしれないけど。例えば、目的のミュージシャンがいて、その人のプレイを聴きに行ってるんだけど、他の音楽も聴けちゃって、同じジャンルが好きな人たちが集まる場所……みたいな。そういう感覚なんですね。フェスに近いかな。でも、フェスとなるといろんなステージがあって、ロックってジャンルに縛られているけど、パーティーやクラブイベントっていうのは、バンドが出る時もあるし、DJだけの時もあるし、空間を楽しみに行くっていうような感覚です。」
「サカナクションがなぜこのパーティーをやろうと思ったかと言うと、サカナLOCKS!の生徒たちには、一生懸命DJの授業をやったり、音楽って何なんだって授業をやってきたんですけど。フェスみたいなみんなが行き慣れている、遊び慣れている場所とは違う音楽の楽しみ方っていうのも、先生が音楽を楽しんでいる上ですごく重要なファクターなんですね。なので、生徒諸君にもそういったロック以外の音楽の楽しみ方っていうのも知ってもらえたら、もっと音楽を楽しんでもらえるんじゃないかなと思っています。それで、この『NIGHT FISHING』っていう名前のパーティーを主催することにしたんですね。」
「実際に『NIGHT FISHING』っていうパーティーをなぜやろうと思ったかという部分もそうなんですけど、先生はデビューしてからもう8年経つのですが、8年経って音楽をやっていくうちに、音楽っていうものを知るためには、音楽に関わる音楽以外の人たちの仕事の人たちを知るってことがすごく大切なんだなっていうことが分かったんです。例えば、生徒諸君がよく見るアーティスト写真。これって、先生たちは写っているわけだから、撮る人がいるわけじゃないですか。カメラマンがいますね。そして、アーティストは服を着ているわけですね。その服をスタイリストさんが選び、メイクをしたり、髪型を決めたりするのはヘアメイクさん。音楽っていう目に見えない部分と、音楽をする上で目に見える部分、ビジュアルという部分を作っている人たちもたくさんいるっていうことが、音楽を作っているっていうことになるんじゃないかなって先生は思いましたね。あとライブね。PA……この人たちは、バンドの演奏が良くても全部の音のコントロールをしているPAが悪かったら聴けたもんじゃないですね。あと、照明ね。真っ暗の中で何も色が変わらなかったらライブはつまらないでしょ?なので、音楽にはいろんな人が関わってひとつの音楽になっているし、ミュージシャンのイメージっていうのは、そういうのも含めて全部でひとつになっているんじゃないかなと。先生たちは頑張ってそういうのを伝えてきたほうでしたが、なかなか積極的にそういうことを伝える場所が無かった。なので、今回、パーティーというものを主催するにあたって、そういった人たちの仕事も、ちゃんと生徒諸君に、音楽として体感してもらえる場所にしたいなと。そして、普段生徒諸君があまり触れることがない音楽を、触れることがない空間で味わってもらえたらいいんじゃないかなと思い、恵比寿LIQUIDROOMという、ライブハウスでもあり、クラブでもあり、上にはカフェもあってギャラリーもあるという、複合的な場所でやってみようかなと思ったわけです。キャパシティは800人。だから、来れない人もたくさんいると思うんだけど、これは継続して行くつもりなのでね。先生が一番大好きな場所、先生が楽しみたい場所にみんなを呼ぶっていうのがひとつの大きなテーマかな。」
「『NIGHT FISHING』って名前にしたのも、先生たちの2枚目のアルバムは『NIGHT FISHING』って名前なんですけど、“夜釣りに行く”っていうことじゃないですか。釣りっていう遊びって、浴びる遊びじゃなくて、探す遊びなんですね。なので、音楽を普段聴いているみんなは、音楽を浴びる機会が多いと思うけど、“音楽で自分を探す” っていう、そういったテーマもあって『NIGHT FISHING』っていう名前にして、『NF』っていうのは、『NIGHT FISHING』の頭文字をとって、『NF』っていう風にしました。ここではいろんなことをやるので、今日はいろいろ説明していきたいんですけど。」
「まず、クラブイベントに行った事がない、パーティーに行った事がないっていう人たちも気軽に遊びに来て欲しい。なんでかって言うと、サカナクションを好きな人たちがくるわけだから、怖いことはない。全然不安がることはない。あとね、“踊る” ってことも、多分ちょっと緊張するとか、恥ずかしいって思うかもしれないけど、みんな踊ってるから。自分のステップで踊れば良いんですよ。恥ずかしい思いなんてしない。自分を解放して踊ってしまえば良い。あと、未成年の生徒が来れないっていうのも残念なことだったんだけど、先生はスペシャ(スペースシャワーTV)にお願いして、ストリーミング配信することにしました。で、1部と2部で今回は分かれているんですけど、1部の方をストリーミング配信して、2部は大人の事情でストリーミング配信できなかったんだけど。1部の方で未成年の人にはクラブの雰囲気を味わってもらおうかなって。予習ね!(笑) いつか行くための予習みたいな。だから、地方にいる生徒や10代の生徒もスマホで見ることができるので是非体感してみてください。(アプリの詳細はコチラ)」
「あと、先生もDJしますよ!Ichiro Yamaguchiっていうね(笑)。よくDJの人はアルファベット表記で逆さにするんだよね。楽しみにしていてください。そして、先週、先々週と、ゲストで来ていただいたAOKI takamasa先生も、1部と2部両方に出ますよ。1部の方には、ニュートラル(Neutral)っていう、Bunさんっていう人と一緒にやっているユニットで。これね、本当にいい音楽なんですけど。そして、2部の方には、MAA君っていう人と2人で。他にも、札幌在住の21歳の女の子、Qrionちゃんっていう……この子もすごいかっこいいよ。あと、世武裕子さんっていう、ピアノの人ね。先生、コラボするかもしれないよ、一瞬だけど。ちょっとまだ分かんないけど。深夜の方には、GOCOOっていう和太鼓グループ……和太鼓をメインにやっている人たちで、ヨーロッパツアーとかにも行っているすごい人たちですよ。会って話したけど、本当にこう、温和っていうかね、自由な感じの人たち。堅苦しさがない、こっち側の人って感じ(笑)。こっち側の人って言っても分からないと思うけど(笑)。あと、DJ Taroさんって言って、LIQUIDROOMにいつもいる人なんですけど、先生が大好きなAOKI takamasaさんとかが所属している、op.discの偉い人。そのTaroさんにも出演してもらいます。あと、Rhizomatiksっていう、Perfumeとかの演出をしたり、海外でもグローバルに活躍している、真鍋大度さんとかにVJで入ってもらうし、DJでも出てもらおうかと思っております。」
「それ以外にもいっぱい話すことがあるんだよ、ごめんね。展示会っていうのもやっています。これは未成年でも入れますんで、是非来て欲しいんですけど。LIQUIDROOMの中にあるギャラリー。ここでさっき話した、音楽に関わる音楽以外の人たちの匠の技みたいなのを体験できる場所になっています。まずね、ファッションブランドのANREALAGEっていう、パリコレクションっていう世界的に有名なコレクションがあるんだけど、そこに日本人ではレディースは7人しか選ばれていないのかな。そのうちの、最近選ばれた内の1人。森永(邦彦)さんっていう、僕と同い年なんだけど。そのANREALAGEっていうブランドの、紫外線で模様が浮かび上がる衣服……って言って分かるかな、先生が昔ライブの衣装で使ったんだけど、紫外線を浴びると柄がばーって浮かび上がってくる、その衣装の展示。それと、今年1月に放送された、NHKスペシャル『NEXT WORLD』っていう番組があったんですけど、その第一回放送でサカナクションが着用していた衣装を展示します。」
「それと、そのエキシビジョンと同時開催の『NF』っていうのがあるんですけど、それは、僕と、スタイリストの三田真一さんっていう人がいるんですけど。三田さんはNHKスペシャルのスタイリストでもあったんですけど。その人と一緒にクリエイティブ・ディレクターっていうのをやって、写真家の奥山由之君っていって、24歳の天才カメラマン。そのカメラマンが撮った写真を、アート・ディレクターの田中裕介さんっていう「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」とか、「夜の踊り子」のミュージックビデオを撮った監督さんね。その監督さんが写真を使ってデザインして、服を作ってくれました。“写真を纏う” 新機軸の作品として、服を作って展示することにしました。そして、その服、展示物を、生徒諸君が買えるように、受注予約販売をします。これは、洋服を買うっていうよりも、展示物を買うっていう感覚なので、グッズを買うっていう感覚よりもちょっと高い。高くなっちゃうんだけど、本当に数が少ないので、いいなと思ったら、お母さんとかに頼んで買ってみて欲しい。これはネットでも受注予約しますし販売もする。あと、Tシャツとかも作っているし。先生たちは型から作ったから。みんなそれを着て踊ってくれたりしたらいいなと思うし。このイベントをやるにあたって結構、「クラブに行く時にはどんな服を着て来たら良いんですか?」っていう質問が多かったんだけど、先生は踊りやすくて動きやすければ良いかなと思うんだけど。サンダルとかハイヒールは危ないけどね。だけど、この服を着て踊ってくれれば良いんじゃないかなと思う。フェスとかにも全然着ていけるし。ファッションブランドをやりたいっていうわけじゃなくて、あくまでも展示物として、生徒諸君と一緒にファッションっていうものを知ってもらえたら良いなって思うし。写真の面白さっていうのも知ってもらいたいし、ミュージックビデオを作る人がデザインっていうものをどういう風に考えているのかっていうところも知ってもらえたらいいなと思うしね。」
「あと何がすごいかって、当日会場に来たら、ANREALAGEの森永さんもいるし、Rizomatiksの真鍋さんもいるし、僕もいるし、スタイリストの三田さんもいるし、写真家の奥山君もいるし、田中監督もいるからね。映像に興味がある人は田中監督に直接会って話が聞けるんだよ。いろんな質問があったら話に答えるし。そういう時間としてコミュニケーションをとれるような。そういうのをサロンっていうんだけど、そういう場所にしていこうかなって思っているので。なんとかして続けたいと思っていて。そうして何回も続けていった結果、先生が最終的にやりたいのは、野外レイヴパーティーっていうものをやりたい。いきなりそういうのをやるんじゃなくて、こういうイベントを続けていって、2万人規模の大きい野外パーティーにして、子どもも大人もみんなが来れる、音楽を楽しめる、フェスじゃなくて、いろんな人が交流できる場所をいつか作りたいと思っているので、是非7月3日、生徒諸君、来れる人は遊びに来てもらって、地方でちょっと遊びに行けないっていう人は、スペシャアプリで気分を体感してもらえたらと思います。」
そろそろ授業も終了の時間になりました。
「ちょっといっぱい話しすぎちゃって混乱した人もいると思うんだけど、Webの方に来てもらえれば、先生たちが頑張ってつくったお手製のWebね!ちょっと見にくいって評判なんだけど(笑)。そんなの頑張れよ!って思うんだけど(笑)。先生も頑張って作ったんだから頑張って見てください。質問があれば、Twitterとか公式サイトとかに投げてくれれば、丁寧に返しますので。是非みんなで、新しい音楽体験をしましょう。」
「そして、来週のサカナLOCKS!は、生放送教室から授業をお届けします!もしかしたらね、また抜き打ちテストをするかもしれませんよ。あと、またあの人に……“なんちゃらマンボウ先生”に抜き打ち電話っていうのをやるかもしれないので。こっそりやるので、お風呂とか入っているかもしれませんよ。あいつ比較的お風呂に入っていても電話に出ますからね(笑)。楽しみにしていてください。」