「江島啓一先生が『マイナビ閃光ライオット2023』を振り返る!」

サカナクション 2023.8.25 金曜日

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2023年9月1日(金)PM 10:00まで




音を学ぶ "音学" の授業、サカナLOCKS!。
今回はこのクラスの副担任、サカナクションのドラム・ 江島啓一先生による授業です。今月、8月7日に行われた『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』を江島先生が振り返っていきます。


江島「今年9年ぶりに開催となった『マイナビ閃光ライオット』ですが、(少し前の授業で) このサカナLOCKS!でファイナリスト9組の音源を聴かせてもらいまして、気になっちゃいまして、先生。みんないいバンドだなとYouTube見まくってたらですね、ファイナリスト9組のミュージックビデオとか、ライブ映像ばっかり出てくるようになって(笑)。これはもうライブ観に行くしかないぞってなりまして。」

実は8月7日のファイナル当日、Zepp DiverCityで、校長先生の開会宣言からウイニングライブまでを見届けてくれていました。今回は、この夏もっともアツかった、あの日の "閃光" を江島先生が振り返っていきます(山口一郎先生はお休みです)。


「はい、授業を始めますから席に着いてください。Xを開いてる生徒は、Xを一度閉じなさい、Instagramを開いてる人はサカナLOCKS!のインスタアカウント(@sakanalocks_official)をフォローしなさい。授業始まりますよ。」

「今夜のサカナLOCKS!ですが、山口一郎先生が美味しい桃を探しに出かけたため、副担任'sの僕が今日の授業をお届けしたいと思います。先週、一郎先生と僕が『SONICMANIA』に出演しまして、久しぶりのフェスで結構楽しかったんですけども、長丁場だったんでちょっと先生もお疲れだったのかなと。美味しい桃でも食べて、ちょっと休んで、元気出してもらいたいなと思っております。」

SCHOOL OF LOCK!



「さて今夜は、8月7日Zepp DiverCityで行われた『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』を、僕、江島が見させていただきまして、校長先生の開会宣言から、ずっと観させていただきました。その感想を言おうかなと思ったんですけども、今回勝手にですね……"勝手に表彰式" をさせていただきたいなと思っております。」


1組目:Blue Mash 【 火傷するほどアツかったで賞 】


「Blue Mashはですね……正直先生、1バンド目って結構不利だなと思ってた。9組もいるんで、9組終わってから審査員の審査が始まるわけですよ。となると、結構不利だなって思ったんですけど、ものすごいパワーだった。9組ともすごい熱量だってことは薄々感じてたんですけども。それを上回る熱量が凄すぎて、Blue Mashの。もう火傷しそうなぐらいの3曲だった。これは……『火傷するほどアツかったで賞』をBlue Mashの方々に贈りたいと思います。」

「ふふ(笑)。いやー、でもね、1バンド目ってやっぱ大変なのよ。お客さんも温まってないし、やっぱり会場も緊張感とかある中での一発目だし、いろいろあったと思うけど、もう関係なしの勢いと情熱と熱量が半端なかったです。素晴らしいライブでした。」


2組目:三四少女 【 いいメロディーだったで賞 】


「いやー、良いバンドだなと思いました。映像で見るよりも、メロディーの良さが際立ってた。結構特徴のあるメロディーラインなんだけども、奇をてらうわけでもなく、ちゃんとポップになってる。そのポップさと変わってるメロディーでみんなの耳に残る。そのバランスがすごい良かった。なので、『いいメロディーだったで賞』を贈りたいと思います。」


3組目:shoki 【 素晴らしい表現者で賞 】


「shokiくんはね、抜群に表現者としてのクオリティがすごかったですね。基本的にアコギと歌だけなんだけど、ちょっと後ろの方で鳥の声とか出してたんですよ。ピヨピヨピヨ……みたいな。それも相まって、弾き始めた瞬間に大自然を感じた。歌詞でみんなに場所を連想させるっていうのは簡単だと思うんですけど、音だけでみんなをこのライブハウスから自然が豊かな空間に連れてってくれるみたいな……なんかそういう感じが。アコギと歌だけで、ここまでやれるんだっていう、そのヒューマンパワーを感じたんですよ。人間力、懐の深さみたいな。」

「いや、もう既に特別賞を獲得してるんですよ。そりゃそうだなって。納得の特別賞でした。彼のキャラクターも含めて、Zepp DiverCityをすごい温かい空間にしてくれて、もうこのイベントは成功!みたいな空気を出してくれて。素晴らしいライブでした。おめでとうございます。」


4組目:極楽万博 【 意外とみんな頭いい人たちで賞 】


「いやもう、見た人はそうですよねっていう感じの楽しい空間、エンターテイメントで。予想通りだったんですけども。彼らはきっとちょっとしたあまのじゃくで、ストレートなボールを投げるのはちょっと恥ずかしいんだけど、みんなとワイワイ楽しみたいみたいな……それをどうやってうまくやるかっていうバランスにすごい長けている。初めて見た人も、ファンの人も、みんな楽しかったと思う、彼らのライブ。なので彼らには、『意外とみんな頭いい人たちで賞』!」

「考えてやってる人たち。ダンサーの方も含めてね。ちゃんとみんなを楽しませるっていうことに関しては、優勝レベルのパフォーマンスだったんじゃないかなと思います。『意外とみんな頭いい人たちで賞』、おめでとうございます。」


5組目:RIP DISHONOR 【 素晴らしいアンサンブルだったで賞 】


「前回、音源を聴いたとき([2023年8月4日の授業] )ちょっとサカナクションっぽい要素あるなとか言ったんですけど。やっぱアンサンブルはレベル高いなと思ったんですよ。クオリティがすごい良い。楽曲のクオリティとか見せ方とか、ライブパフォーマンスを含めて、アベレージが全体的に高い。そんな感じがしました。第3次審査のときにはなかった、ちょっとした粗というか、勢いというか。みんな多分気合入ってんだろうなっていう、熱がちょっと上がってるパフォーマンスがより良かった。きっとトラックに合わせて演奏する曲とかがあって、走ったりもたったりしちゃいけない、どこかしら冷静に演奏しなきゃいけないっていうところもありつつも、熱量もちゃんとしっかりあった。そこに彼らのそのレベルの高さがより現れた素晴らしいライブだったのではないでしょうか。なので彼らには、『素晴らしいアンサンブルだったで賞』を贈りたいと思います。おめでとうございます。」


6組目:イクラノドン 【 このまま突き進んでください賞 】


「思ったよりアツい3人組でしたね。エモーショナルでした。あのね、先生も実は、スリーピースバンドをやってたことがあるんですよ、ボーカルが女性の。そのときの思い出がパッて蘇って。それも相まって、めちゃめちゃエモい……エモい……!!ってなって。ボーカルの子がちょっと感極まっちゃった感じとかも、もう……ちょっとおじさんくらっちゃいまして。いやー、素晴らしい、熱いライブだったなと。って思う反面、高校生でこんなライブすんだ、すげーな、負けてらんないな、みたいな。いやー、よかったですね。」

「彼ら彼女は、メロディー良いですね。冷静に聞き直すと、今回9組の中で1、2を争うストレートなロックだったと思うんですよ。ストレートなロックで、真っ向勝負でいい曲書くって結構ハードル高いですよ。それを考えても、今回やった曲はストレートなんだけども、ちゃんと刺さってくる感じが多分みんなの心を捉えたんじゃないかなって。すごい気持ちが入ってたし。こういう路線で現役で勝負してるバンドって案外少ないと僕思ってて。自分たちの技術が上がって、アレンジ力が上がると、いろいろ工夫してバリエーションを増やしていこうって変化していくと思うんだけど、やっぱりストレートのロックもいいなって思わせてくれる3人組だったなと思います。なので、このバンドには、『このまま突き進んでください賞』を贈りたいと思います。おめでとうございます。」


7組目:halogen 【 ドラマチックで賞 】


「多分何回も言われてると思いますけども、ボーカルの喉がちょっと調子悪くて。でもやりきったとはみんな言ってたんですけど……多分本人たちには心残りというか、もうちょっとできたっていう気持ちがもしかしたらあるのかもしれない。……と思ったんですが、頑張って声が枯れているにもかかわらず、一生懸命歌ってる姿って、彼らの楽曲と相まってすごい胸にくるものがあった。だから、やっぱライブってクオリティじゃないんだなって。気持ちがどう伝わるかっていう。一生懸命やってる姿を見てもらって、楽曲に込めた思いとか、演奏に込めた思いみたいなのをどうお客さんに伝えるかであって、うまくやることが正解じゃない。あのライブはすごい良かったと思うんですよ。たとえ声が枯れてたとしても、そういう楽曲に聞こえた。そういう歌い方をしている楽曲っていう風に聞こえた。」

「曲もいいよね、halogenってね。すごいドラマチックで。どの曲もドラマチックで、ストーリー性があって。物語の中に連れてってくれるっていう感じがすごいした。なので……彼らには、『ドラマチックで賞』を贈りたいと思います。」

「噂によると、一旦バンド活動をお休みするという話を聞いたんですけども。 きっとね、今回のライブでファンもいっぱいついたと思うんで、その人たちのためにも、是非みんな受験成功させてまた再開して、いい曲を聞かせてもらいたいなと思います。ドラマチックだったで賞、おめでとうございます。」


8組目:超☆社会的サンダル 【 ナイスバランスで賞 】


「やっぱりね……(曲の中に出てくる)"ユナちゃん"、どんだけかわいいんだろうなって気になりますよね。ゲストで出てないかなと思ったんですけど、ユナちゃん(笑)。MCを聞く限りでは、ちょっと喧嘩しちゃったっぽいんでね。ちょっとかなわなかったと。ユナちゃんにはちょっと会えなかったんすけど。ふふ(笑)。やっぱインパクトあるじゃないですか、このバンドって。特にボーカルの子のインパクトが強くて、ちょっと色物っぽく見られる側面もあるのかなと思ってたんですけども、ライブ観て一番印象が変わりました。特徴的なパフォーマンスをするボーカルに対して、後ろにむちゃむちゃキャラたった3人が実はいて、しかも演奏がむちゃくちゃかっこいい。かっこいいと特徴的なのがぐちゃぐちゃに混ざり合ってひとつのボールみたいになってるっていう。すごいバランスのバンドだったんだなっていうのを、ライブ観て初めて思った。すごいパンクっぽいから、激しい曲ばっかりで攻めてくるのかなと思ったら、なんか急になんか美メロのバラードとか聞かされた日には……ちょっとくらっちゃいますよね。そんな歌もあんだって。4人のバランスがすごい良い。みんなキャラあるし、アレンジかっこいいし、みんなが覚えやすい特徴もある。このバンド名しかり、曲名しかり。全てにおいてバランスがいい。なので、超☆社会的サンダルはですね……『ナイスバランスで賞』を贈りたいと思います。おめでとうございます。」


9組目:でかくてまるい。


優勝、おめでとうございます!歳も20個以上離れてるんだけど、同郷の札幌のバンドが頑張ってる姿を見ると無条件で応援したくなるし、やっぱライブ良いですね、このバンドは。彼らがやりたいこと、ステージ上のメンバーがやりたいことを客席にぶつけるわけじゃないすか、ライブって。でもお客さんに届くまでに普通はちょっと劣化してるもんなんですよ。100%伝えるってプロでもなかなか難しくて。それを演出だったり、見せ方だったりで、100%のまま届けようっていうのを頑張ってやってるわけなんですけども。彼らの100をボーンってぶつけられて、100おなかにドーンてぶつかった感じ。何の劣化もなく、ステージ上からの音がぶつけられた感じが。3人でここまでやれるのはやっぱすごいなって思うんです。札幌の後輩すげえなって思いました。」

「でね、表彰式のときに、優勝が発表される前にマイナビ賞っていうのが発表されたんですよ。そのときに、でかくてまるい。って言われて……嬉しいことなんだけど、あー、でかくてまるい。優勝じゃなかったんだ……そうかー……でも、マイナビ賞とれておめでとう……って、ちょっと、あー……みたいな気持ちで見てたんですけども、もれなく優勝もかっさらったと。持っていきすぎです。札幌のバンド、持っていきすぎです。ふふふ(笑)。でもね、それぐらい素晴らしい演奏でした。是非これからの活躍も追っかけていきたいなって思うバンドでした。」

「彼らはもういっぱいもらっているので……優勝おめでとう。僕から贈る賞はありません(笑)。優勝おめでとう!


そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。

「今回の閃光ライオットは、もう最初から最後まですごい楽しませてもらって。次回もしよろしければ審査員どうですかっていう話実はいただいてるんですけども……それは丁重にお断りしてですね、次回開催されるのであれば、岡崎体育先生とオーバーエイジ枠で出場する方向で……出たい!(笑)すごい出たい!みんなキラキラしてたし、あの中に入りたい。ああいう大会みたいなのに出たことないんですよ、先生。そういう大会出たいし、みんなのあのキラキラした中に混ざりたい。岡崎体育先生一緒に出ましょう、オーバーエイジ枠で。もしあれば。」

SCHOOL OF LOCK!


■『マイナビ閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』特設サイトは [ こちら ]

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