戻る

全員がこの春、原町高校で卒業するはずだった。
しかし、彼らの平穏な日常を震災が一瞬にして奪っていった。
失ったのは、母校で過ごす時間。友達と会える日々。
そして…共に迎える卒業の日。

あの日から、約1年。
それぞれの高校を卒業した彼らが、
ここ南相馬で、約1年ぶりの再会を果たす。

"離れ離れになってしまった同級生を集めて、卒業式をしたい"

この声が届かなければ、
あの歓喜の再会も、あの想いの告白も、あの友情の涙もなく、
全てが、あの日の記憶のままだったかもしれない。


3月3日に行われた卒業式とは、
福島県立原町高校の生徒が、
震災で離れ離れになってしまった仲間との絆を今に刻む、

『もうひとつの卒業式』。

戻る