戻る

隆太「あともうひとつ理由があって…。今年、交通事故で、先生がお亡くなりになったというコトで、みんなそのコトで学校全体の雰囲気が暗くなっていて、卒業式もそのままみんなとお別れするのイヤだから、みんなで笑って卒業したいというそういう思いで、僕たちに応募してくれました。
そんな岩井君の思いを聞いて、どうにか笑って卒業できるように、何か出来ないかな、と思って今日は来ました。だから、最後まで笑っていきましょう。今日はよろしく!」

「残像」
ひときわ大きな歓声があがる。

誰もが涙を知る事で大人になる それが今だとして また一歩踏み出して本当に大切なモノを失った時に 人はもう生きれないと感じるけどそれでもやっぱり 大切なモノの無い日々を 人は生きれないんだよ。

隆太先生の声は、不思議だ。
どこまでも伸びていくようで、胸の一番弱いところに突き刺さったと思ったら、背中から抱きしめるように包み込んでくれる。
じっとステージを見つめていた生徒の瞳に涙が浮かぶ。

戻る