「宿題『夏を感じる曲やミュージシャンと、その理由を答えなさい。』」

サカナクション 2023.8.18 金曜日

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2023年8月25日(金)PM 10:00まで




"音学"の授業、サカナLOCKS!。
今回は、夏休みが始まるタイミングで生徒の皆さんに出された宿題『夏を感じる曲やミュージシャンと、その理由を答えなさい。』に提出された生徒の回答を、山口一郎先生がチェックしていきます。


山口「はい、授業始めますから席に着いてください。Twitterを開いてる生徒はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いてる人は、サカナLOCKS!のインスタアカウント(@sakanalocks_official)をフォローしなさい授業が始まりますよ。……ていうか、もうTwitterじゃないんでしょ?Xなんでしょ?TwitterのアイコンがXみたいな黒いのに変わっててびっくりしちゃったわ。」

「みんな、暑いね。ナツいね、本当にもう。このナツい中、生徒に宿題として出していた『夏を感じる曲やミュージシャンとその理由を答えなさい』。こちらを紹介していこうと思います。先生はね、夏といえばやっぱTUBEなんですよ。知ってる?TUBEって。夏にしかリリースしてないっていう説がある。夏休みって歌詞に10回ぐらい出てくるイメージがある。でも今のみんなにとっての夏ソングってどんなんなんだろうっていうのを宿題として募集したので、ちょっと聞いてみよう。」



僕が夏を感じる曲は、フジファブリックの「陽炎」です!
ピアノの激しいながらも綺麗な音が、夏の故郷が懐かしいと思わせます。
志村正彦さんの力強いけどどこか寂しげな歌声にもしみじみとさせられます。

ドラムはじめました
岐阜県/20歳/男性


「あー、いいね。早速聴いてみましょう。これはもう名曲ですよね。」



「いいよね。夏を感じるよね。でも夏は夏でもさ、なんか……がむしゃらな夏感だよね。ギリギリの夏っていうかさ。夏っていうものを噛んで噛んで噛んで……味がなくなるまで噛んでる感じっていうか。そういう曲だよね。噛み締めてる夏っていうかね。切ない夏だね、確かに。」

「フジファブリック、同い年なんです僕。志村くんね。1回だけ対バンしたことあるかな。でもね、フジファブリックの現場でアルバイトしてたんですよ、僕。昔、北海道で。すごく悔しいというか……同い年のミュージシャンが活躍してるのを、ステージの下から背中でフジファブリックを感じながらね。悔しいなと思ったりしてた思い出がありますけどね。」

「フジファブリックの「若者のすべて」っていう曲も、夏の名曲って言われているらしいですね。」



僕が夏を感じる曲はずっと真夜中でいいのに。の「夏枯れ」です。
理由は夏の儚さを感じる歌詞が好きだからです。

ゆきゆき太郎
香川県/16歳/男性




「(曲のアレンジを聞きながら) シティポップって夏を感じるんだね。どの世代も夏らしさを感じさせるシティポップっていう……そのイメージを作り上げた歴代のミュージシャンたちはすごいね。あと楽器もあるよね。夏を感じる楽器。スティールパンとか鳴ると夏って感じするもんね。」



ぼくが夏に聞きたい曲は、Fenneszの「Endless Summer」です。
曲中でずっと流れ続けるノイズが陽炎を見てるような感じになるからです。

木田
東京都/15歳/男性


「ははは(笑)。聴いてみようか。」



「まず15歳でFennesz(フェネス)(※)が好きっていうのが。ふふ(笑)。俺がFenneszから感じるのは、空気の揺れなんだよな。地面が熱いなっていう感じ。ははは(笑)。この曲に限らずね。空間の歪みとか……空間を表現してるから。「Endless Summer」っていうタイトルからそう感じるのかもしれない。自由だからね、どう捉えようね。」

「でも、我々が15歳のときに使っていたイヤホンであったりヘッドホンと、今彼が使ってるヘッドホンやイヤホンって性能が全然違うよね。だから聞こえる音のレンジもそうだし、音の美しさみたいなものを体感しやすくはなってるよね。フィネスとかはそれをすごい重要視されるから、アウトプットを。我々のときとか、Fenneszとか聞いても多分音の輪郭とかって分かんなかったもんね、多分そんなに。15歳でFennesz聴くって誰の影響だろうね。でも聴けちゃうんだもんね、サブスクで入ってれば。どんどん掘れる時代だもんね。すごい。Fennesz、良いので皆さん是非聴いてみてください。他の曲もすごく良いですよ。」

(※オーストリアのギタリスト、クリスチャン・フェネス。フェネス(Fennesz)名義でも活動している。ギターとPCを用いたノイズ、ドローン・サウンドが特徴。)



私が夏を感じる曲は杉山清貴&オメガトライブの「ガラスのPALM TREE」です。
この曲は母にお勧めしてもらい好きになりました。
メロディーが爽やかで、杉山清貴さんの声も楽曲にとても合っているので
よく聴いています。

一昨日の夜
群馬県/18歳/女性


「(曲のイントロを聞きながら……) ははは(笑)。うわー!持ってかれるよね、いきなり。いきなり持ってかれんだよ。これだよ、これ!これこれ!夏はこれ。18歳の女の子が、杉山清貴&オメガトライブにたどり着くっていうね。良い時代です。聴こう。」



「かっこいいねー。めちゃめちゃかっこいいね。贅沢な楽器の使い方してるよね。歌ってる姿が目に浮かぶもんね。……いやもうね……あるよ、名曲は世の中に既にいっぱい。衣装から何もかも全部。なんていうか……リファレンスがあるんだけど……完全にマイケル・ジャクソンの影響を受けました、みたいな。いま感じないもんね。それがやっぱりいいところだよね。山下達郎さんにしてもそうだけど。違う次元にあるもんね。」

「でも18歳でこれいいなって思って聴いてるなんて明るいなー、日本。たどり着いてるな。やっぱ本物聴かなきゃね。オリジナル聞かなきゃ。ふふふ(笑)。ミックスもすごいもんね。ドライだもん。すんげえドライだもんね。歌以外。シンセとかもパパラッパッパ!って。歌よりも前に張り付く感じで合いの手シンセ入ってきちゃう感じがかっこいいよねー。ふふふ(笑)。カッコよすぎる。夏だね。」

「90年代に建てられたホテルのセミスイートルームで、ワイングラスでワイン飲んじゃってる感じだよね。ふふ(笑)。ホテルの部屋で待ち合わせしてるのに、ジャケット着たままって感じなイメージだね(笑)。そう簡単にはくつろがないよっていう。この曲に出てくる登場人物は。そういう感じがする。」



夏を感じる曲はindigo_la_Endの「夏夜のマジック」です。
もしかしたら夏が終わる頃の曲かもしれませんが、当時高校生だった私はこの曲のエモさを魅力に感じました。月日が経ち大人の階段ものぼると、この曲の魅力にさらに引き込まれています。

ひだちゃん
大阪府/22歳/女性




「なんか甘酸っぱい夏を夏の曲として捉えてる傾向があるんだね。思春期、青春の夏っていう感じなんだね。世の中に手に入れられる曲が多いじゃないですか。その中で、歌詞に対して夏を深く感じたりするっていうよりかは、メロウな雰囲気とか曲のテイストとか、そのとき聞いていた曲っていうので夏を感じ取っているのかな。先生たちはもうラテンとかですもんね。夏といえばラテン。久保田利伸とか、TUBEとか、サザンオールスターズとか、サンバ、ラテン……そういう要素があると夏っぽく感じていたのかな。今はちょっと違うんだね。もうちょっとムーディーなんだね、きっとね。そういうのが分かりました。」


今回の授業も終了の時間になりました。

「サカナクションは季節でいうと何が多いのかな?秋かな?冬かな?あんまり季節に限定してないんだけどね。なんか夏っぽい曲作ってみてもいいのかな。「陽炎」とかは夏っぽいのかな。「多分、風。」「アイデンティティ」とか?夏って季節限定してないけどね。歌詞とか歌詞の雰囲気じゃないよね、もうね。「忘れられないの」(のMV) に関しては、もう杉山清貴のオマージュだからね。曲はそうでもないんだけどね(笑)。」




今回の授業はここまでです。
そして生徒の皆さん、夏休みの宿題は、もうひとつ出てます!
こちらの提出もお待ちしています。[ 提出は コチラから ]


『自分を救ってくれた1曲を答えなさい。』

あなたが、悩んでいたときや辛かったとき、不安な気持ち支えてくれた、悩みが解決した───そんなあなたを救ってくれた1曲、あなたに寄り添ってくれた1曲を答えなさい。



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