『生徒から届いたインスト音源を紹介!』

サカナクション 2020.7.31 金曜日

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2020年8月7日(金)PM 11:27 まで



現在、リアレンジアルバムを制作しているというサカナクション先生。詳しいことはもう少しで発表できるとのことでしたが、今回の "音を学ぶ" 音学(おんがく)の授業は、生徒の皆さんに出している宿題「募集!オリジナルのインスト曲」宛に届いた、生徒たちのオリジナル楽曲を、一郎先生がチェックしていきます。

山口「はい、授業を始めますから席についてください。Twitterを開いている生徒はTwitterを閉じなさい。Instagramを開いている生徒は、 サカナLOCKS!のインスタアカウントをフォローしなさい。授業が始まりますよ。」

「今夜はサカナLOCKS!の生徒から届いたインストオリジナル音源を紹介していきたいと思います。あなたたちはやはり音楽大好きですね!ちょこちょこと音源が届いていたので、今夜はまとめて紹介していきたいと思うんですけど……

いうても、私はNF Recordsの総長、山口一郎でございます!レーベル長。長です。なので、カーディガンを肩からかけて首にくるって巻いてるプロデューサーっぽく、『あ、君いいね!こんなの作れちゃうの?デビューする?』って話もありうる……夢じゃない。なので、今日はじっくり……曇りなき眼で見定める!……ふふふ(笑)。アシタカ(『もののけ姫』)が出てきちゃったけどね(笑)。早速、聴いていきますよ!」

SCHOOL OF LOCK!


私はSOLを聞いていた頃に出演されていたバンドや閃光ライオットなどに憧れ、いざ自分でもバンドを組んでみたり、意気込んで東京へ進学してみたりしましたが、思うように行かずひとりで宅録をすることが多くなりました。
ライブなどの活動はせず曲を作っては仲の良い友達に聴いてもらうなどして
楽しんでいます。
応募させていただいた楽曲について、
実家のある田舎の環境音や録っておいたドラムのサンプルなどを使用し、
東京で就職する前の区切りになるようなものをと思い、まだ内定すら出ていませんが作ってみました。
就職して今よりもお金を貰えるようになったらもっと良い機材を集めて作り続けられたらなと思います。

就活生
男性/22歳/東京都


「それでは、聴いてみましょう。」

♪ expo / 就活生

「こんな感じが好きなんだろうなっていう雰囲気はすごい分かるよね。展開とかビートとかもそうだけど、このコード感とかも……想像ができるというか。インストって歌がない音楽のことをいうんだけど、歌がないってことは、歌の代わりに聴くものがあるかないかっていうのがすごい重要なんですよね。

作り手としては、自分の曲だから思い入れがあるし、聴き方が分かってるから聴けちゃうんだけど、初めて聴く側からするとそういうものは一切なく聴くわけだから、そういう客観性みたいなものが彼に出てくるといいのかなって思う。歌がない音楽で感情移入させたり、気分を高揚させるっていうことをもう少し学べれば、音楽的理論だったりコード展開っていうものは、リズムに関して以外はすごいしっかりあるから、いいんじゃないかなって思う。」

「結構打ち込みをする人で陥りがちなのは、いきなり曲ができちゃうんだよね……やろうと思えば。だから、僕はまず打ち込みでめちゃめちゃコピーすることをやったほうがいいと思う。真似すること。するとめちゃ大変だから、コード感とか、複雑さ……打ち込みの技術だったり、エフェクトのことだったりとか、いろいろ分かると思うので。彼はここまで出来るんだったら、コピーしてみてそれから自分のアプローチをするのがいいのかなって気がするけどね。……厳しいかな?大丈夫かな?でも、雰囲気から彼の性格が感じ取れていいけどね。」

初めてインスト曲を作りました。
自分は将来、美術館をコンセプトにライブを作りたいと思っています。
今は、この曲から構想を得て絵本を描こうと思っています。
ぜひお聴きください。

しょーん
男性/16歳/宮崎県


「おー!どれどれ、聴いてみましょう。」

♪ (no title) / しょーん

「今、16歳でここまでやれてすごいっていう時代でもないんだろうね……多分。年齢を気にせず、音楽的批評でいうと、インストの音楽とBGMって違うと思うんだけど、BGMの領域を超えるものを見つけられるか、そこにたどり着けるかっていうのが重要かなと思う。

例えば、歌ものだったら、歌声だったりとか、歌詞であったりとか、そういったもので自分らしさ……オリジネーターとしての色味みたいなものを込められるんだけど、インストでそれを出していこうっていうのが難しいと思うんだよね。しょーん君がつくった曲を聴いてみると、久石譲さんとか、坂本(龍一)教授とか、そういうエッセンスを感じ取れて。」

「僕が16歳の時にこんなことをやれるかっていうとやれなかったけど、年齢を関係なく音楽的にいうと、BGMの領域を抜けていないかなって感じ。もうちょっと彼が見ている風景だったり、音楽で表現したい点みたいなものを感じ取れるけど、覗き見ることしかできていないっていうか。もう少し情景になってくれると、彼が作った音楽のトンネルに僕も歩いていけるかなって感じ。

今はトンネルの外からトンネルっぽいものを眺めているって感じかな。だから、どんどん進んでいったらいいと思うし、彼は美術館をコンセプトにしたライブを作りたいとか、絵本も作りたいって言っているから、作ることに対してすごく好奇心がある人なので、音楽を作りたいっていう気持ちをずっと持っていてほしいなと先生は思う。音楽に対してもチャレンジしてほしいなと思います。いろんなことをやるのはすごくいいことだと思うし。」

SCHOOL OF LOCK!


山口先生こんにちは。小学生から憧れ続けている山口先生に音源を聞いてもらえるとのことで、渾身の1曲を応募させていただきます。
ロック調の曲で、タイトルは『VOICE』です。
アマチュアどころか、ほぼ趣味の一環なので、アーティスト写真などもありませんが、是非お聞きください。

颯人
男性/17歳/大阪府


「それでは、聴いてみましょう。」

♪ VOICE / 颯人

「いやー、彼はね……才能あるね!才能あるけど、これ……インストじゃなくていいね。バンドでバンマスやって、メンバー集めてやるといいのかなって思う。曲調としてはゲスの極み乙女。とか、アニソンとか、彼がいろいろ影響を受けているものがあって、僕が全然知らないジャンルも感じ取れるんだけど、この展開を作ったり……自分の好きな曲をよく研究しているよね。コード展開とかもしっかり勉強して、理解して展開を作ろうとしていて、インスト用に更に複雑にしていっているプログレッシブさみたいなものも、やりきっているのに好感が持てるよね。

彼はまだ17歳でこれをやっているわけだから、バンドでいろいろやったりとか、歌を入れてみたりしてチャレンジしてみるべきじゃない?でも、インストでやっているところがすごい好感度高いけどね……友達いないのかなみたいな(笑)。先生もそうだから。性格的にはすごい興味がある人ですね。やりきってるなーって感じ。勉強しているなっていうのはすごく好感度がある。」

SCHOOL OF LOCK!


よろしくお願いします!

佐倉日向太
男性/16歳/東京都


「聴いてみましょう。」

♪ Cheats / 佐倉日向太

「よくできてるね。ダンスミュージックっていうジャンルとして聴くけど、連れていき方……人を"はめる"っていう言い方をするんだけど、聴かせているものから、次の音にスイッチしたり、切り替わっていく動線となる音みたいなものの流れみたいなものをちゃんとレイヤーを持って考えられているっていうのはすごくよく出来ているなって思うし、この曲の最もいいところは、使っているひとつひとつの音色のクオリティがすごく高いね。

選んできているものにはちゃんとルーツを感じるし、ダンスミュージックっていうもののジャンル性もちゃんと理解した上で……まあ、これが好きなんだと思うけど、そこに特化しているなっていう。よく理解できているなって思う。16歳でなぜここに行ったのかっていう面白さがあるし、彼の他の曲も聴いてみたいね。もうちょっと低音の使い方が分かるとね……中域から上の全体的なミックスは上手に出来ているし、音選びもしっかり出来ているけど、ボトムとなるものの考え方をもうちょっと研究するといいと思う。

多分、使っているヘッドホンなのか、オーディオ環境があんまり低音に対応していない感じがあるね。だから、作るときにそれがあんまり感じられていないのかなっていうのがあるから、そこをもうちょっとグレードアップすると作り方が変わるのと、大きい音で低音を聴いたりすると勉強になるんじゃないかなと思う。でも、16歳ではすごいなーと思う。ちょっと勉強になりました、僕も。」

今回の授業も終了の時間になりました。

「年齢的なことで、『14歳でこんなに』とか『16歳でこんなことを』とか言う時代じゃないと思うんですよね。僕らの時は、PCを手に入れたりラップトップで音楽を作ることは結構ハードルが高かったから、年齢的にもそれに触れている人たちって結構大人だったんだよね。でも今は誰でも音楽がスマホで作れたりする時代でもあるし、YouTubeとかで自分たちの映像に対して自分たちで音を作っている人たちもいたりするから。

メジャーやインディーズに捉われず、自分で作った音楽で簡単にビジネスができる時代になっているから、どんどん低年齢化していくし、ミュージシャンの幅も広がっていく時代だと思うんですね。だからどんどんやるべきだと思うし、僕も年齢で良い悪いの判断はもうやめようと思う。

50歳だろうが、3歳だろうが……3歳だったらすごいって言うかもしれない!(笑) 3歳だったらすごい!高校生くらいだったら、ちゃんとミュージシャンとして批評していこうかなと思います。是非みんな作ったら送ってください。実際に良いなって思う人がいたらリアルにコンタクトを取ると思いますので。」

SCHOOL OF LOCK!


引き続き、オリジナルのインスト曲は募集中です。
今回オンエアした生徒の皆さんも、改定したものなど、ぜひまた送ってください。
詳しくは [ 宿題ページ ] をチェックしてください!

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