『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』の生徒の作品を紹介します!
クリープLOCKS! 2014.11.18 火曜日
タン…タン…タン…タン
いつもはチャイムの音と一緒に階段を上がる足音が聞こえてくるのですが…今日は何やらおかしな音も聞こえてきました。
尾崎「先週、『30歳になったらヒゲをちゃんと剃ってくる』と言っていましたが、実は今剃っています!授業中に剃っているというのは、20代よりも遅くなっているような気がしますが…。でも洗濯機はちゃんと回してきましたよ!『二つはできなかったけど、一つはできた』…あれ?笑 アルバムのタイトルに上手いことかけようと思ったのにできなかった笑」
…来週こそは、授業前に身だしなみ。よろしくお願いします!
M.2LDK / クリープハイプ
尾崎「この曲はいきなり『さよなら』っていう歌詞から始まる曲でアルバムの1曲目なんですけど、アルバムの最後の曲は『二十九、三十』で“前に進め"っていう風に終わるんです。この“さよなら"から“前に進め"っていう感情の変化をアルバムまるまる1枚使って表現しています。他のアーティストなら1曲で表現できるんでしょうけど、僕らはアルバム1枚かかるんです。そいうバンドなんです笑」
…12月3日にリリースされるクリープハイプ先生のニューアルバム『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』に込めた想いを語ってくれた尾崎先生。
生徒のみんなも是非今日の話を意識して、アルバムを聴いてみてください。
そしてクリープLOCKS!ではアルバム発売までこの言葉で授業していきます。
『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』
生徒のみんなからはこのテーマについて思いついた“作品"を募集しています。
小説、粘土、映像…形はなんでもOKです!どんどん送ってください!
尾崎「今夜は、作品を送ってくれた生徒に電話していきたいと思います。この生徒は葉書職人ならぬ、落書き職人ですよ!いくつか紹介しますね」
クリープハイプを聴かせながら、ホントはあたしのことを聴いてもらってる。
歌って歌って歌っても、ここはまだ自分の子供部屋。待ってろ、クリープハイプ!
明日は当たり前なのに未来はこんなに怖いんだね。
斉藤ガラクタ
女/17/山形県
女/17/山形県
尾崎「うんそれでは電話をかけます。1人で電話するのは始めてなんですが…もしもし!」
ガラクタ「もしもし!」
尾崎「あれ?元気だな笑 これは違う人じゃないか?笑」
ガラクタ「今日はちょっとテンションが上がってます笑」
尾崎「笑 いつも“踊り場"に落書きを送ってくれてどうもありがとう。ちなみにクリープハイプの中で一番好きなメンバーは?」
ガラクタ「……ゆきちかさん、です!」
尾崎「え!?ラジオネームからして、てっきり長谷川カオナシだと思ってた(笑)だから『話したくないな。』って思ってたのに(笑)」
ガラクタ「笑」
尾崎「今日はガラクタの思う『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』を持ってきてくれてるみたいなんでけど、読んでもらってもいい?」
ガラクタ「はい!では、読みます!」
ガラクタ「あたしのたまらない気持ちが、目の前に二つ落ちている。どっちを持とうか迷ったけど、やっぱり二つ持っていくことにしました。まだ持ち方は決まってないけど」
尾崎「ありがとう。 これは今の気持ち?」
ガラクタ「はい。良い音楽と良い演技を見るとすごく悔しくなるんです。自分の中で『夢は一つしか追いかけられない』ってなんとなく思っちゃってて、1年間必死に考えたんですけどやっぱり答えはでなくて…。それでも諦められないなって思ったときに、『そうだ!どっちも追いかければいいんだ!』って気づいた時の気持ちを文章にしました!」
尾崎「そっか。夢っていうのは、音楽と役者?」
ガラクタ「はい!」
尾崎「具体的に何かしようかな…とか考えてるの?」
ガラクタ「まずは来年、地元山形を離れて東京へ行きます」
尾崎「いいね。二兎を追って二兎を得るんだね?笑」
ガラクタ「そのつもりです!」
尾崎「男前だなー女の子だけどね。カッコいい」
ガラクタ「ありがとうございます!」
尾崎「いつも“踊り場"に送ってくれる落書き読んでて、『悔しい』とか『なんで届けられないんだ』ってこと書いてくれてるじゃん?その気持ちすごい分かるよ」
尾崎「僕も昔、まだクリープハイプが全然売れてない頃に他のバンドのライブ見に行って、『くそっ!』って客席から睨みつけてたしね。とくに銀杏BOYZとか。悔しい思いしてたから。でもそれはやっぱり自分の中で『やりたい!』って気持ちがあったからだとも主んだよね」
尾崎「多分、ガラクタはここから東京に出て行って、一度音楽や芝居から離れてしまうと思う。夢までの現実的な距離がはっきりと分かってくると思うから。例えば今はこうしてガラクタと電話で話してて、ラジオにも出てるけど、ガラクタがミュージシャンや役者としてだったらまだ喋れないじゃん?そういう距離感とどう戦っていくのかがすごく楽しみです」
ガラクタ「ありがとうございます!がんばります!」
尾崎「『やりたい人』って見られ方から『やってる人』って見られ方に変わっていくと思うからね…。頑張ってほしい。他になにか具体的に思ってることある?」
ガラクタ「来年から不安定な生活が始まると思ってるんですが、覚悟しててもどうしても不安がついてくるんです。尾崎先生は今の場所に至までにどんなことを支えにしてましたか?」
尾崎「今でももちろん不安はあるけど、とにかくそんな気持ちを“作品"にしてきたんだよね。“悔しい"とか“認められない"って気持ちを曲に込めてきました」
ガラクタ「なるほど…」
尾崎「でもそればっかりになっちゃうのも良くないからね。そこはバランスが大事だと思うんだけど…でも多分ここからたくさん“悔しさ"みたいなのを味わうと思うから、それを作品にぶつけたり、どう乗り越えていくかが大事だからね」
ガラクタ「ありがとうございます!」
ガラクタ「最後にひとつ訊いてもいいですか?」
尾崎「どうぞ!」
ガラクタ「尾崎先生の作品づくりに最も影響してることやものってなんですか?」
尾崎「うーん……女子かな」
ガラクタ「女子ですか!?」
尾崎「うん。やっぱり『女の子にかっこ良く思われたい』とか『モテたい』っていうのは自分の中ですごく大きいし、他のこととは勝負にもならないって思うな。だから女の人のことを歌でよく歌うし、女の人の言葉で歌ったりもするしね。ずっと戦うのって大変でしょ?だから『これには勝てないな』って想いを一つ見つけるとすごく戦いやすくなるんだよね」
ガラクタ「すごく勉強になりました。あと…もう一つだけいいですか?」
尾崎「どうぞどうぞ笑」
ガラクタ「尾崎先生が女心を分かりすぎてて、悔しくて泣いた日もあるんですけど…」
尾崎「泣いたんだ笑」
ガラクタ「はい笑 どうしてそんなに女心が分かるんですか?」
尾崎「それは、逆に僕が女心を分てないからだと思うよ。分かってないし、分かろうともしてなくて、自分の理想をただ言ってるだけだからじゃないかな?」
ガラクタ「え!?そうなんですか?」
尾崎「うん笑 でもそう言われるたび『そんなもんなんだな』とも思うよ。だから斉藤ガラクタが男心を分からずに歌った方が、『すごい男心分かってるな』って思われるんじゃないかな」
ガラクタ「今度そんな曲を作ったら是非聞いて下さい」
尾崎「もちろんです!待ってます!頑張ってね!」
ガラクタ「はい!ありがとうございました!」
…ラジオネーム斉藤ガラクタちゃん。
今度はアーティストとして役者として話ができる日を楽しみにしてます!
尾崎「地元を離れて夢を追いかけるってすごい大変なことですよね。僕は生まれも育ちも東京なんで、こういうことできるのが羨ましくもあるんですけど。今度は同じ職業の人として話せることを楽しみにしてます。頑張れ!斉藤ガラクタ!」
クリープLOCKS!では『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』をテーマにまだまだみんなからの作品を募集しています!
キミの思う“一つになれないなら、せめて二つだけでいよう"を送って下さい。
文章、映像、彫刻…形はなんでも大丈夫!
詳しくは[ →こちら ]からチェックしてください!!
それではまた来週この踊り場で。
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