* 放 送 後 記 *

2月ももうすぐ終わりです!
今月はBase Ball Bear的にもいろいろリリースがありました!
 
小 出「最近リリースとかあって忙しかったじゃないですか。」
堀之内「そうだね。」
小 出「で、ちょっと忘れてたことがあるんですけど。何を忘れてたでしょーか?」
関 根「えー?急だなー。」
小 出「私、小出祐介は忙しさにかまけて一体何を忘れてたでしょうか?」
堀之内「はいはい!ごはん食べるの忘れてた!」
小 出「まあまあそれもあるでしょう。」
関 根「えーなんだろ・・・・えー・・・」
堀之内「お前らヘタかよ!」
関 根「・・・・」
堀之内「お前ら参加する気あんの?」
湯 浅「なんでしょうね・・・」
堀之内「はいはいはい!バンドメンバーの名前を忘れてた!」
関 根「面白い!」
小 出「忙しすぎてね。」
湯 浅「なんだろうね・・・・・・・・何?」
小 出「終了―!!」
堀之内「何それ!」
小 出「堀之内さんしか出してくれなかったね。僕が忘れてたのは「桐島、部活やめるってよ」のDVD&ブルーレイが2月15日に発売してたことです!」
堀之内「おー!こいちゃんオススメの!」
 
小 出「僕は2012年ベストムービーに挙げております。」
関 根「スゲー見に行ったんでしょ?」
小 出「劇場に4〜5回見に行きましたよ。」
堀之内「なかなか珍しいよね。」
小 出「そんなに繰り返し見に行ったのは初めてだったんですけども、SCHOOL OF LOCK!の、映画部でもとりあげてイベントもやったぐらいオススメの映画だったんですが、今回は僕からもB組の皆さんに対して紹介したいなと思いまして!」
関 根「はい!」
 
小 出「原作の作者、朝井リョウさんは平成生まれの作家さんで、この「桐島、部活やめるってよ」がデビュー作です!」
堀之内「すごいですよね。」
小 出「最近新作の「何者」が直木賞をとられまして、これからより期待される作家さんなんです。そして昨年、この「桐島、部活やめるってよ」が神木隆之介さん主演で実写化されまして、簡単にあらすじを説明しますと・・・でもねこれ "あらすじ" とかじゃないんですよ。見た感じどうですか?」
関 根「私正直、第一印象面白くなさそうだなって。」
堀之内「まあそういうのあるからね。」
小 出「湯浅くんどうですか?」
湯 浅「まあ僕も普通の学園物かなって。」
小 出「ぜんぜん違うんです。君らが言ってたことぜんぜん違うんです!」
堀之内「2回言った!」
小 出「まずこのタイトルになってる“桐島”って言う人、桐島君は作品の中で出てこないんですよ。」
関 根「へー!」
 
小 出「桐島君は不在なんですけど、桐島君がどういう人かって言うのは語られる中でなんとなく分かるんですよ。要はクラスのヒエラルキーの中で、トップにいる人。運動もできるし、勉強もできるし、友達にもスゴイ好かれているいわゆるクラスのトップ。」
堀之内「もうA組中のA組の人だ。」
小 出「そうS組の人なんです。そんな桐島君が「バレー部を辞めるらしいよ」っていう出来事から、周りがわちゃくちゃしてくるんです。例えば桐島の彼女とか周りのバレー部の部員たちが。そんな中神木隆之介さんは何で出てくるのかというと映画部の部員の男の子で、彼はクラスのヒエラルキーで言ったら最下層な人なんですよ。そんなたくさんの登場人物から見た「桐島君が部活やめるってよ」事件。要は桐島君がクラスのトップから降りたことによるトップ以下のざわつきを多角的なところで登場人物を通して見ていくっていう話。」
 
堀之内「はいはいはい。」
小 出「他の学園物の作品いっぱいありますけど、他にはない演出があって。「あ、こういう表現他に無かったな」って思ったのは、放課後、ヒエラルキーの上の人達が学校の裏にあるバスケットゴールでバスケをするっていうシーンがあるんですけど。いるじゃん、そういうカッコいい人たち。」
関 根「あるね (笑) 」
小 出「その時に、放課後のガヤガヤしているなかに吹奏楽部が練習している音が聞こえるんですよ。」
関 根「リアル!」
小 出「実際それをやってる登場人物の子もいるんだけど、それってあるあるだったはずだけどちょっと忘れてたよね。」
堀之内「確かにね。すごいなそれ。」
 
小 出「映画を繰り返し見に行ってる中で、あれがちょっとたまらなくなって。今聞けないから。そういうのがまず一個あるんですけど、僕が一番「桐島」見てて、おえってなったシーンは、神木くん演じる前田が「映画秘宝」を友達に見せようと教室の後ろのドアから入って来ようとしたらヒエラルキーの上の人とぶつかっちゃって、映画秘宝が床に落ちちゃうの。そしたらぶつかったヤツが「おう、ごめん」って言って「うん・・・大丈夫」って答えて、本を拾ってパンパンパンってする感じ俺スゲーあったなと思って。」
関 根「 (笑) 」
小 出「で、おえってなった。4〜5回映画で見ててそのうち2〜3回ひとりで見てたんですけど、前の席にクラスのヒエラルキー上層部にいただろうカップルが座ってたの。」
堀之内「教室でぶつかった感じのヤツでしょ?」
小 出「そうそう。ぶつかったアイツがケバイだけの彼女連れて前で見てるの (笑) で、そのシーンは何かって言うと、体育のサッカーのチーム分けでヒエラルキーの上層部の2人が強いからチームを分かれるんだよ。それぞれ好きなメンバーをとってくんだよ。」
関 根「あったねーそれ。」
湯 浅「あった。」
小 出「運動できるやつから徐々に取られてくわけですよ。」
堀之内「それは俺も見たくねーな。ヤバい!」
小 出「でね、前田ともう一人映画部の仲良いやつ、俺とホリだとすると、俺とホリが後半まで残っちゃうの。」
堀之内「これヤバいかも。聞いてるだけでヤバい。」
小 出「上からどんどん取られていって、最後俺とホリとちゃんこみたいな太った子が残るわけ。そうなるともう俺ら呼ばれると思うから準備体操するわけ。そしたら「じゃあ、ちゃんこ」って言われるの。」
関 根「あー」
小 出「その時に俺はおえーってなってるんだけど、俺の前の席にいたカップルが「ハッハッハ、いたいた」みたいな。」
堀之内「そいつ!あーーーーーーーー!!」
小 出「あーーーー!ってなった。」
 
堀之内「俺それを選ばれたくないから、生徒会に入って出ないのを選んだんだもん。」
関 根「それ今聞いただけで泣きそうになった・・・」
小 出「でしょ?くっそリアルだから。で他にもサッカーのシーンで前田がサッカーをなんとか頑張ってるんだけど、運動も全然出来ないから飛んできたボールを蹴れなくてラインアウトしちゃうんですよ。でも自分が一番ボールに近いからボール拾ってスローインしようとするんだけど、誰に投げていいか分かんなくて戸惑ってたら上層部のヤツが来て「いいよ、俺がやるから」ってゲームが進んじゃって、「うん・・・」ってやって前田がまたコートに戻って行くっていうシーンがあって、それで俺おえーー!ってなったんだけど、俺の前のヤツは笑ってるわけ・・・。」
堀之内「こいちゃんホントに体育祭の時の写真一個も写ってねえからな・・・」
小 出「前田って俺なんじゃねえかなって。」
関 根「前田にとっては映画だけど、こいちゃんにとっては音楽だね。」
小 出「それは思うんです。前田が屋上であったシーンのように、僕が文化祭でステージに立った時に、最下層の人達だからクソ盛り上がって無かったけど、でも俺にとってはここから何かやれるって思った瞬間なわけですよ。だから学校の中でなにか奇跡が起きるものではなく、やっぱり起きないんだよ。現実では奇跡は起きない。奇跡は起きないけどでも何か見える時があるわけですよ。そこが凄くリアリティだったと思うし、それが「桐島、部活やめるってよ」で僕が一番共感した部分。奇跡は起きないけど・・・って部分。」
 
堀之内「学校ってさ、凄かったんだなって思うよね。」
小 出「思う。だって僕あれから10年以上経ってますけど、あの時に形成された人間のままなんだもん、基本は。結局ヒエラルキーがひっくり返ることないまま。ヒャダインさんとも言ってますけど、パテ埋めなんですよ。空いた穴を何かで埋め続けているような人生だから。これを聞いてる非リア充の諸君はなるべくリア充になれるよう頑張ってと。傷が深くならないうちにね。」
 
 
ということで今回のベボベLOCKS!は「桐島、部活やめるってよ」について熱く語りました!
今日の授業を聴いて「桐島、部活やめるってよ」に興味が出た生徒がいたなら是非DVDかブルーレイを借りるなり、買うなりして見てください!!

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