『近況報告 & サカナクションのマニアック情報の答え合わせ』

サカナクション 2020.6.26 金曜日

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聴取期限 2020年7月3日(金)PM 11:27 まで





山口「はい、授業を始めますから席に着いてください。Twitterを開いている生徒はTwitterを閉じなさい。Instagramを開いている生徒はInstagramをそのままにして、 サカナLOCKS!のインスタアカウントをフォローしてください。授業が始まりますよ。」

「先日、恵比寿のLIQUIDROOMで『NF ONLINE #01』という配信版のNFを行いました。これはですね、 Music Cross Aid という、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、コンサートプロモーターズ協会という団体が立ち上げた基金です。そちらに収益の一部を寄付するという目的で、Twitchというアプリケーションを使って開催しました。AR(拡張現実)という、オンラインだから楽しめる環境でRhizomatiksが映像演出をしたり、DJやアコースティックライブをして、みんなLIQUIDROOMに来られないから、僕らが代わりに遊びましたよっていうのを配信したんですけど。

視聴は無料で、課金するシステムもあるという、生活に余裕がある方だけ課金していただいて、みんなで一緒に遊ぼうっていう企画でやりました。非常に面白かったですし、今後もやっていきたいなと思ったんですけど……問題は、チームサカナクションのスタッフも仕事がない中で、久々の現場っていう形で今回お仕事としてお願いしたり、撮影クルーを呼んだり、LIQUIDROOMを借りたりするとお金がかかるわけですよ。お金がかかったんですけど、皆さんの善意である課金では賄えなかったですね、やっぱり。全体の3分の1くらいしか揃わず……収益の一部を寄付しようって思っていたんですけど、追いついていないという状況です。これは、何度かやっていく中で最終的に寄付するっていう形にしなきゃいけないんだなって。じゃないと、僕がどんどんドネーション貧乏になっていっちゃう(笑)。ただ単に気持ちを伝えるために色々やるっていうのではなくて、ちゃんと運営もしていかなきゃいけないんだっていうことを実際にやってみて感じましたね。

あと、映像配信する上での問題点っていうのが見えてきたのもやってみてよかったなと。配信をするという部分で、著作権のこととかも勉強になりましたし、特にこういうドネーションの意味合いを込めた公のイベントになると余計にそういう部分をグレーでやるわけにはいかないんだなというところも分かりましたし、これからNF ONLINEは皆さんと一緒に成長していきたいなと思います。見られなかった人もまた来月やりますので、是非配信アプリを使ってみていただければと思います。なかなか難しいですけどね……僕らが音楽でできることを一生懸命やっていきたいと思っています。」

「さらに、毎週土曜日にサカナクションの過去のライブ映像を配信していたんですよ。6月までかな。そのライブ映像作品を全部網羅したBlu-ray BOX sakanaction Live Blu-ray BOXを発売することにいたしました。これは、レコード店とかでは販売していません。完全受注生産で、サカナクションのグッズサイトから購入できるものになっていまして、その売り上げの一部をチームサカナクションのスタッフの支援金にするために発売することになりました。完全に受注生産なので、数は非常に少ないんですけど……これもやばいんです、非常に。受注生産にしちゃったから、生産しなきゃいけないんですよね。けど、一定の枚数をクリアしないとただ単に赤字なんですよ(笑)。その枚数に至らなかった場合は赤字になっちゃうから、これは非常にシビアですね。

7月中旬までの受付で、半分くらい通り過ぎましたが、予約枚数は非常に厳しいですね。価格が価格っていうのもあるんですけど。9枚入りで3万円くらいなので、1作品3300円くらいなんですよ。歌詞表示が付くし、プレイパスも付くので、お得だと思うんですけど……持っているんですよね、皆さん。あと、経済的に余裕がないっていうのもあると思うんですけど。なので、是非余裕がある方は購入していただいて、チームサカナクションを応援していただけたらと思っています。これはサカナクションのホームページに情報があるので見ていただけたらと思います。

本当にね……皆さん仕事がないんですよ。例えば、PA(音響)や照明とか。なので、僕らがチームサカナクションの皆さんの支えで今の自分たちがいるので、なんとか応援したいし支えたいという思いでやっているので、興味のある方はご協力お願いします。」

「さて、今回のサカナLOCKS!ですが、サカナクションカルトクイズっていうのがありましたよね(2020年6月12日の授業)。そのエントリーの際に、"あなたが知っているサカナクションのマニアックな知識を【サカナ掲示板】にひとつ書き込みなさい"という宿題を出していたんです。たくさんマニアックな知識が届いたんですけど、その知識が合っているかどうか確認しないといけない。ネットに書いてあることがすべて真実とは限らないから。ネットリテラシーというものを皆さんが蓄えていかない限り、このネット社会の中で生き抜いていくには困難な状況になると思う。

サカナクションというものを使って、皆さんにネットリテラシーを身につけていただきたいと思う。なので、あなたたちがネット情報に踊らされていないかっていうのをチェックしていきたいと思います。ここに届いたマニアックな知識とやらを、本人である私が検証していきたいと思う。」


★カルトクイズ

マニアックな知識
kleeのサビの部分はクレーくれー休みをくれーだった

サカナカサ 女性/17歳/埼玉県



「あー、これは正解です!正解でございます。これね、the telephonesっていうバンドと、OGRE YOU ASSHOLEっていうバンドとサカナクションのスリーマンでツアーを回っていたんですよ。その時に、歌詞を書かなきゃいけない状況に追い込まれて、大阪のAKASO(現・umeda TRAD)っていうライブハウスの向かいに喫茶店があって、マネージャーに監視されながらそこで歌詞を書いていたんですね。

その頃本当に休みがなくて……1人でいる時間がなかった。なので、とにかく休みがほしいっていうのを、休みをくれーって歌詞にしました。最初はそういう気持ちで書いていて、クレーを画家であるパウル・クレーに置き換えて最終的な歌詞にしたんですね。最初のノリはそういう感じだったということですね。」


★サカナクションカルト!!

アイデンティティのジャケットを撮るとき、一郎さんの顔が頬骨の陰で暗くなりすぎてしまったため、口の中に脱脂綿を詰めた!

カツ丼クリームチーズ 女性/14歳/神奈川県



「ははは!(笑) これ、正確に言うと「アイデンティティ」の"ジャケット"じゃないんですよね。"アー写"なんですよ。アーティスト写真を撮る時に、僕が歌詞を書いていて、ごはんを食べられなくて痩せすぎていて。影がすごいからってヘアメイクの人が上の奥歯のところに脱脂綿を詰めて影を消すっていうのをやったんですよ。見てもらったらわかると思う。なんか違うなーって。普通だったらね、レタッチでやるのよ(笑)。レタッチってみんな分かるか?たいていの写真はレタッチだから気をつけろよ。これもネットリテラシーだぞ。

簡単に人を痩せさせたり、背を伸ばしたり、足を長くしたり加工できるのよ、プロが。そのレタッチがうまいっていうのでカメラマンとして大成している人もいるくらいなんですから。普通はそのレタッチをやるんだけど、我々の場合はアナログ主義なんでね、レタッチとかじゃなく脱脂綿を詰めて影を消すっていう作戦でやったところ、ちょっと違和感が残っちゃったよねっていうので、今ではもう笑い話になっています。」


★サカナクションカルトクイズ大会!!

私が知ってるサカナクションのマニアックな知識はサカナクションという言葉を生み出したのは一郎さんでもメンバーでもなくて、一郎さんの親戚のじょーくんだという事です!!

隣のぽぽちゃん 女性/15歳/茨城県



「そうです。サカナクションという名前の生みの親は、私の親戚で、岐阜県でロッククライミングジムを経営している山口穣くんです。穣くんは、思春期の青春をずっと釣りをしながら過ごした、僕の釣りの先生なんですよ。当時……みんな今はLINEとかだろ?先生たちの世代はまだEメールだったのよ。"*****@***.ne.jp"みたいなメールアドレスを作ってだな、それを何にするか考えるんだよ。ケータイを変えた時に最初にやる作業なんだな。キャリアを変えるとメールアドレスも変わっちゃうわけだよ。

だからなかなかキャリアを変えられないっていう状況もあったんだな。それを、穣くんとメールアドレスを何にするかっていうのを考えて遊んでいたんですね。その時に穣くんがsakanaction@ ……っていうやつを作ってきたんですよ。「サカナとアクションでかっこええやろ!魚動や!」って。魚動っていうのは、最初は魚道で、サカナが遡上するときに登れるようにするっていう意味で魚道っていうのがあるんですけど、そこからきているんじゃないかなと思ったけど。サカナクションっていいねって言ってたんです。で、僕が前のバンドを解散することになって、解散する時も相談していたし、新しくバンドを作る時も二人で熱く想いを語ったりしていた時に、穣くんのメールアドレスをバンド名にするっていって、サカナクションっていうのをいただいてやっています。

穣くんも今クライミングジムを魚動クライミングジムっていうのを岐阜県でやっているんですよ。なので、岐阜県に住んでいる人は魚動クライミングジムを調べていただいたら、すごくピュアな目をしたメガネをかけた髭もじゃの穣くんがいると思うので、ぜひチェックして見ていただけたらと思います。」


★あなたが知っているサカナクションのマニアックな知識

SAKANAQUARIUM2018-2019魚図鑑ゼミナール和歌山公演の後、ボーカル山口一郎はギター岩寺基晴とドラムス江島啓一の二人に偶然遭遇し、その後プリクラを撮影した。

かずきーぬ 男性/19歳/兵庫県



山口「覚えてないなー……プリクラ撮ったような気はするけど……和歌山公演の後かどうかは、ちょっと私は情報として確かではないくらい印象に残ってない(笑)。なので、今、偶然……本当に偶然、岩寺基晴がマネージャーひぐまの(オンライン会議アプリの) 画面の近くにいたので確認したいと思う。岩寺?」

岩寺「はいはい。」

山口「久しぶりだね(笑)。」

岩寺「久しぶりだね。」

SCHOOL OF LOCK!


山口「これ、覚えてる?俺覚えてないんだけど。」

岩寺「和歌山でしょ?和歌山の後移動したんだよ。奈良に。」

山口「車でね。」

岩寺「そうそう。で、奈良健康ランドっていうお風呂屋さんで偶然会って、そこでプリクラ撮ったんだよ。」

山口「奈良健康ランドのサウナで会ったやつでしょ?サウナで会ったのは覚えているけど、プリクラ撮ったのは覚えてないなー。プリクラって、奈良健康ランドのお風呂はいった後に撮ったの?それとも前?」

岩寺「うーんとね……お風呂入った後だったんじゃない?だって、風呂の中で会ったじゃん、確か。その後に、健康ランドのアミューズメントコーナーみたいなところのプリクラを撮ったんだよ。」

山口「あー、そういうことか。」

岩寺「そうそう。その後ライブの本番中、MCの時に後ろのプロジェクターにでっかく写したっていう。」

山口「そうだっけ?じゃあ、これは正解?」

岩寺「これは正解だね。」

山口「じゃあ、これは正解とします。岩寺基晴がおっしゃるならば。」

岩寺「間違いないです。」

SCHOOL OF LOCK!


山口「それにしても久々だね。」

岩寺「久しぶりだね。」

山口「元気だった?モッチ。」

岩寺「元気だよー。」

山口「ふふふ(笑) 俺も後でスタジオ行くけど、俺が行くまでにモッチはいるのかな?途中で帰るのかな、みんな。」

岩寺「うーん……1時間くらい空きがあるから帰るかなー(笑)。」

山口「ははは!(笑) わかった。じゃあまたいつか会える日まで、さよなら!」

岩寺「おー(笑) さよならー。」


★カルトクイズ参加したい!!

サカナクションのマニアックな知識...
ボーカルの一郎さんの首の後ろには真ん中に綺麗なホクロがある!!
これしかパッと思いつきませんでした。。。

表参道のドン 男性/20歳/東京都



山口「これはね……分からないよ、僕は。自分で見えないからね。あるのかな?ホクロがあるよって言われたことないなー。後で、ちょっと自分で見てみるわ。あったら正解だな。でもこれは何かの写真を見たりしたんだろうね。……分からないから、調べる!」


★「あなたが知ってるサカナクションのマニアックな知識」

サカナクションのボーカル山口一郎は、魚図鑑ゼミナールの大宮ソニックシティ公演中、アンコールまでチャックが開いていた。

隙間風フサグ 男性/16歳/埼玉県


「これ……(笑)、大宮公演の時かは分からないが、チャック全開で本編やりきったっていう思い出はある。先生ギターを首からかけているシーンが長いから、チャックが開いていても見えないんだよなー。でも、今はちゃんと前のチャックが閉まっているか確認するようになっているから、多分こういうことがあったんだと思う。これは大宮公演の時かは分からないが、チャックが開いていたことはある!」

「ということで、皆さん、書き込みありがとうございました。」

そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。

「こういう風にサカナクションのマニアック情報がたくさん届くのは、先生、非常に嬉しいです。先生たちの時代は(……先生たちの時代っていう言い方が、もうおっさんなんだけど、)……なかなかミュージシャンがどんな生活をしているかとか、どんな人なのかっていうのをなかなか知り得なかった中で、ちゃんと人となりや距離感を理解しながらコミュニケーションをとっていける時代になったのかなと。だからこそ本当のことと、そうじゃないフェイクなことっていう間で右往左往するようになってきたのかなと思いますけど。

ただ、先生は感じることがある。先生はただ単に音楽好きな兄ちゃんだという自覚が強烈にあるんです。最近Instagram Liveで深夜対談ということで、見てくれている皆さんとお話しする対談をやっているんですけど、それをやる度に思うのは、先生は普通の人間なんだなと。普通の人間というか、みんなと一緒なんだっていうことが感じ取れました。

なので、自分がみんなに対して発言したりとか、音楽でステージに立つ瞬間とかはあるけど、僕はいつまでも社会の一員としてみんなと音楽で繋がっていけたらいいなって感覚がありますね。これから私たちのマニアック情報を入手するには、たかがInstagram LiveだったりTwitterを見ているくらいではマニアックじゃない時代がくるから。あと、マニアックすぎると本人が分からないっていう問題もあるんでね(笑)。マニアック具合っていうところも気をつけながらマニアック情報を収集していただけたらと思います。」



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