そんな中、会場の雰囲気をがらりと変えた2組目のアーティストは…!
静かに、しかし強かに始まった演奏。そして映像を使った演出。
耳と目を奪われた観客たちは思わず息を呑み、ふいに訪れた“非現実”的な世界観に身を委ねる。
それはさながら絵本の世界に迷い込んだようだった。
「さっきは体育の授業だったようなので…
この時間は "美術" の時間です!」
途中のMCでそう話してくれたシナリオアートが奏でる音楽は、
どれもストーリー性豊かで、ラストの曲である「ハジメマシテ」を聴き終わった時、
一つの映画を見終わった時のような切なさと爽快感に包まれた。
残るアーティストは2組。
あっという間に折り返し地点。
しかしそんな事を気にしている人はどこにもいないように見えた。
誰もが目の前の音楽に全神経を集中させ、一音たりとも逃すまいと全力で応えていたから。
会場にいる誰もが "この瞬間" を何よりも大事にしていた。
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03/05 |
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