SCHOOL OF LOCK! ×RIP SLYME 「青春18リップ」


SCHOOL OF LOCK! ×RIP SLYME 「青春18リップ」


7月23日の当選者は・・・ back top next

ラジオネーム: りえ 石川県 16歳


私の将来の夢は、漫画家になって自分の描いた漫画で何かを変えることです。

そこで今年の夏は自分の描いた漫画を初めて出版社に持ち込みたいです!!!

デビューできるかは分かりませんが、一度真正面から自分の力を試してみたいです。
一人で電車にも乗ったことがない私ですが…(笑)
きっと良い経験になると思います。
もし当たったらそれを元にした漫画も描きたいです!! 笑
よろしくお願いします!!



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8月23日(日) AM3:00原稿完成。
2時間の仮眠の後、AM6:00に家を出発、29分の電車に乗り込みました。
夏休みの宿題ひとっつも終わってない中で、約1ヶ月かかって完成したできたての紙切れ16枚を、折らないように大切に抱え、眠たい目をこすりながら流れる田園風景と朝日を眺めました。

行きはとにかく着く事に必死で、でもめちゃくちゃ眠たくて、移動中は寝るか次の乗り換えの確認でほとんど終わりました。東京に着いたのはPM6:30。全部で6回の乗り換えをしました。

おじさん家は緊張しましたが、久々に会ってみるとみんなすんごく良い人!
とても良くしていただきました。

8月24日(月)
持ち込み当日。の前に1つこの旅で一番の問題点が。

アポが取れてない…!(-"-;)

前日までに取ればいいと思い、土曜日に電話をしたら出版社まさかのお休みでした(笑)
忘れてた…土日はやってないんだった…!

それだけが不安で、神にすがる思いでまずは恐る恐る電話。すると、ラッキーな事に午後から持ち込みOKだとのこと!良かった…本当に良かった〜(ρ_;)

それまではおばさんに六本木ヒルズへ連れて行ってもらいました。

ヒルズでけぇ―てか基本ビル全部でけぇ―――!!!

田舎根性丸出しでケータイ片手に写メの嵐(笑)展望台からの景色はとてもすごかったです。52階なんて生まれて初めて聞きました(笑)

そしてそして、
運命の持ち込みの時。

バクマン読んでる方は分かると思いますが、リアルに最高と秋人の気持ちが分かりました。

集英社。
入ったとたん、ここはガキが来るとこではないんぢゃないかと思いました。
いいのかな…大丈夫かな…なんかスーツ着た人いっぱいいるけど…
私ジーンズにスニーカーなんすけど…!
待ってる間は生きてる感じがしませんでした(*_*)そしてやってきた編集の方。

読まれてる間はずっとうつむいてました(_ _;)もぅ恥ずかしいのと自信がないのとで直視できない…(笑)もっと丁寧に描けば良かった…もっと凝った話にすれば良かった…短い時間の中でたくさんの後悔の念がぐるぐる頭をよぎりました。

批評。

頭の中で必死にメモを取りました。的確な批評。
コンピューターにかけたように返ってくる指摘、気付かなかった短所。
必死になってアドバイスを聞きました。その中で一番頭に残っている言葉が。

あなたにしか描けないモノを

あなたが感じた事、あなただとどんな風に、あなた自身が…

私。

帰りの電車のなかでなぜか涙が溢れてきました。おばさんと一緒だったから泣かないように我慢しましたが…

なんでだろう。
ちゃんと読んでくれて真面目に批評もしていただいて受け取ってももらって、すごく嬉しかったしすごく安心した。でも涙が…

自分はどんな人間なんだろう。

そういやぁどっかで読んだことがありそうな話。ありがちな絵。
現実にはいないような人形みたいな主人公。

誰にだって描ける。
どれだけ探してもあの作品の中に私はいなかった。

おばさんの声で一気に現実に戻ると、着いたのは表参道。複雑な気分でいろんな店を見て回っていると、電話がかかってきました。

"集英社"
画面に表示された文字に、心臓が飛び出るかと思いました…!!
てっきり忘れ物の電話かなんかだと思い、でてみると、さっき会った人とは違う声が。
それは、前回投稿した際に私の担当者になってくれた方でした。
本来ならその方に原稿を見せるべきだったのが、突然のアポなし訪問で(笑)
別の方が今回自分の原稿を見てくれたのです。

「今メモできるものある?」と聞かれ、伝えられたのは数字。FAXの番号でした。
「もしこれからネーム(話の下書き)とかできたら送ってくれるかな」ビックリしました。
えぇ!?私ごときがネームの段階から…えぇ!?(°□°;)
急なテンションの上がりように自分でも混乱しながら必死でメモを取ると、最後に担当さんが言ってくれました。

「これから一緒に頑張って考えてこうね」

よろしく

実際の言葉とは少しちがうかもしれないけど…でも私の頭にはそんな形で残ってます。
嬉しかった…ずっと独りの世界でやってきたことに、もう一人仲間が増えたみたいでした。

裏原宿へ行くと、たくさんの店店店!!!これまたさっきとは違うテンションの急上昇に自分でも戸惑いながら、帰りの電車に乗る頃には両手いっぱいの荷物。少し財布をいじめすぎました(笑)

自分の好きなモノを買おう。いっぱいの好きを見つけよう。

お金の事なら一円単位でケチる自分がそう思えたのも、持ち込みで言われた言葉の後押しがあったからこそ。

あなただけが描ける世界を

自分だけが感じる好き、それが個性になればいいな。
そんな自分にしか描けない世界を見つけたいな。強くそう思いました。

8月25日(火)
駅まではおばさんが送ってくれました。都会の平日の朝。田舎では考えられない量の人人人…気を抜いたら弾き出されそうな激しい人の波。一人では絶対に辿り着けないと思いました。おばさんありがとう…

おばさんに別れを告げ、とうとう東京を離れる時。過ぎ去っていく景色が、華やかな高層ビルからだんだんと緑溢れる田園風景に変わっていくのを、ぼんやりと眺めました。

帰りは全くの無計画。気ままに電車を乗り継ぎました。おかげで金沢に着いたのはPM10:16。3日間の旅が終わりました。

ほんの出来心で応募した青春18リップでしたが、当たったその日から毎日が作品との勝負でした。何度もやめたくなったし、何やってんだと思うこともありました。だけど、完成することができたのは、自分の自己満足に手を貸して下さった校長、教頭、RIP先生、SOLのスタッフの方々、そして両親、親戚のおじさん一家の方々のおかげです。もし青春18リップが当たってなかったらきっと何もやらないままだったと思います。確実に自分の中に大切なものが残りました。

今回のことは一生忘れません。心から感謝しています。最高の経験をさせていただいて本当にありがとうございました。

無駄にはしません。
絶対に次に繋げます。

ありがとうございました!!!!