2016年5月5日

5月5日 『GW東北めぐり』(5) 長面浦「はまなすcafe」

この連休中は、「高橋万里恵のGW東北めぐり」と題して、東北のオススメスポットを案内しています。

今朝もきのうに続き、石巻市長面浦にある「はまなすカフェ」のレポートです。
アクセスは、仙台から三陸自動車道 河北ICで降りて、そこから北上川沿いを下って30分。旧大川小学校の横を通り、さらに海側へ車を走らせると見えてくるのが、長面湾を一望できる広いテラスが特徴、浜のおかあさんたちが運営する、「はまなすカフェ」です。

長面浦の牡蛎は、わずか7ヶ月で出荷できる大きさに育ちます。大きくて、加熱しても小さくならない理由は、周囲の山から流れ込む沢の水と、三陸の豊かな海が出会う「汽水域」で育つから、、、だけではないようです。

はまなすカフェ代表、濱畑千代子さんに伺いました。

◆温熱処理した牡蠣だから、栄養たっぷり!縮まない!
「はまなすカフェの牡蠣パスタいただきましたが、長面浦の牡蠣、旨いんですね!」
「1年経たずに育って甘味が凝縮するというか、種つけ終わって夏の熱い日に“温熱処理”をするんですけども、牡蠣にムール貝がいっぱい着いて牡蠣の栄養をみんな持っていってしまうので、65℃のお湯に10秒間入れて、牡蠣にも少し無理をかける。煮すぎてしまうと牡蠣も死んでしまうし、煮すぎないとムール貝も死なないでそのまま育ってしまう。そうして一度牡蠣に無理をかけると、11月頃には鍋にしても何にしても牡蠣が縮まらない牡蠣に育つんです」
「確かにすごく甘味のある牡蠣で洋風な料理にもすごく合う牡蠣だなと思いました。はまなすカフェはいつオープンしたんですか?」
「去年の4月5日にオープンしました。牡蠣剝き処理所の休憩所ってことで。それとコミュニティセンターというかここでみんなで集まれる場所になればいいかなと。全部ここは住めない場所になったので、お彼岸とかお盆とかに帰ってきますよね。その時、せっかくお墓にきてお線香あげて、家がない人はそのまま帰ってしまうけど、こういう場所があれば寄っていって少しでもみんなで話ができたらいいなってことで。そしたら、15年ぶりとか、40何年ぶりに会ってここでお話ができた人も。
あと、来る途中に家がないから、ここは昔から河川敷だったんですか?と兵庫県の方から聞かれたんですけど、ここには200軒ぐらい家があったんですよと。このように津波がきてこのようになった、という話が聴けて、あぁ良かった、来た甲斐がありましたってことで。そういう外からの人たちの交流の場にもなってます。」
「木をたくさん使ってらして、大きな窓もいっぱいあって、目の前にはすごくきれいな海が広がってて、ここ来たらみんな長居しちゃうんじゃないですか?」
「ここの売りはオーシャンビュー!このようにただ見ていると湖みたいで海のようには感じはしないと思うけど。あと震災にあった人はまだ、こっちに来れないと、子ども亡くしている方はまだ、海行けないねって。。でも海はきれいなんですよ。」
「でもお母さん自身も津波を見て逃げて恐い思いをされてきたけど、それでもやっぱりこの場所でお仕事することを選んだというのは」
「自分の生まれ故郷だし、あのように津波見て逃げたけど、いつもそういう海じゃないですからね。だから自分たちの仕事もここにあるし、毎日通ってこなきゃいけないなって。 あと「はまなすカフェ」なので、追々ここに、はまなすいっぱい植えたいと思っています。」


宮城県石巻市、長面地区の「はまなすカフェ」
長面湾の周りにはおよそ200軒家がありましたが、津波で集落は流失し、現在は住んではいけないエリアに指定されています。またこの地区の子どもたちは、犠牲者が多く出た大川小学校に通っていたためお話にあったように、まだ心の傷が癒えていない住民の方も多くいらっしゃるということです。もともと自然に自生していたという「はまなす」の花、これからたくさん植えられたら、地域の方の癒しになるかもしれないですね。

◆『はまなすcafe』◆
日曜日、10:00〜15:00 OPEN!(月〜土 不定期)
アクセス 三陸自動車道河北ICから約20km・30分
電話 090-7330-3311
ホームページ
facebookページ


明日は、石巻から女川へと移動します!お楽しみに。

パーソナリティ 鈴村健一

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