2019年7月23日

ふくしままっぷ(2)

今週は、福島県が制作した冊子「ふくしままっぷ」にスポットを当てています。

一枚の大きなポスターをA4サイズまで折りたたんだユニークな形で、その中に福島の特産品や観光地、面白い人が所狭しと描かれています。イラストや文字は全て、アートディレクターの寄藤文平さんが担当しました。

制作にあたったのは、福島県の広報課、藤田尚将さん。藤田さんが特に力を入れたのが県内外の人が綴る「福島へのメッセージ」のページです。


◆『あなたの、わたしの、みんなの、ふくしま』
震災以降、福島についていろんな感情を持っている人がいらっしゃいまいた。そういった気持ちをそのまま届けたいと思って、読んだ方が福島について同じ目線で考えてくれたらという想いでみなさんの声を載せました。県民の方もいますし、県外の方もいます。例えば、
東京都30代女性「大好きな人の地元です。だから大好きです。」自分の大切な人の地元なので応援していますというメッセージ。
福島県30代女性「福島でいままでもこれからも笑って泣いて、一日一日生きていく人がいます」。笑って泣いて、というところがすごく心に残って掲載したいなと思ったことを思い出す。
福島県の小学生「わたしはたくさんの人に助けられてきました。なので今度は助ける番だと思う。」
福島県50代女性「福島にはいろんな人、面白い人がいる。理解し合いながら進んでいく必要がある。」
まさにいろんな人、いろんな考えの人がいることを、ごちゃまぜにして載せていいんじゃないかと。あえて整理しないで載せるというコンセプト。文字も寄藤さんが手書きで書いてくださって、全部手書きの「ふくしままっぷ」になっています。


全国の人に、福島について知ってもらいたい!そんな想いから誕生した「ふくしままっぷ」は福島県のHPからダウンロード可能です。
また「日本橋ふくしま館 MIDETTE」でも手に入れることができます。

2019年7月22日

ふくしままっぷ(1)

東日本大震災のあと福島県の広報課が制作した冊子「ふくしままっぷ」が密かな話題を集めています。表紙には、なにやらユーモラスな赤い動物のキャラクターが描かれています。

制作にあたった、福島県総務部広報課の藤田尚将さんに話しを聞きました。


◆写真を一切つかわない、福島の総合情報誌
震災後初めて福島県で総合情報誌を作ろうということになりまして。当時、福島のイメージがネガティブになってしまっていた部分があったので、郡山出身のクリエーター箭内道彦さんに相談をしました。箭内さんから出てきたアイディアが、「写真をいっさい使わないで作ってみよう」ということと、普通なら針金とじにする冊子を「開いていくごとに少しずつ大きくなって、最後は一枚のポスターになるようなものにしたら面白いんじゃないか」という提案でした。まずは手にとったときに、「なんだこれ!」と思ってもらえるようなものにしたいなあという想いがあったので、表紙にインパクトのある「ベコ太郎」というキャラクターが超ドアップで描かれています。福島には「赤ベコ」という民芸品があって、「ベコ」は福島では牛のこと。福島の顔として「ベコ太郎」を表紙に描きました。

表紙を開くと、福島の基礎情報として「県の花」や「県の鳥」が視覚的に目で見て楽しめるように描いてあります。

そしてもう一頁開くと縦型になり、そちらには震災以降に、あのときいろんな感情を持っている方がいて、その気持ちをそのまま届けたいという想いから、県内外の人が福島に対してどんな感情を持っているか、というのを載せました。読んだ方が同じ目線で福島について考えてくれたらという気持ちから、さまざまな人の福島に対するメッセージを掲載させえていただきました。


全国の人に、福島について知ってもらいたい!そんな想いから誕生した「ふくしままっぷ」は福島県のHPからダウンロード可能です。
また「日本橋ふくしま館 MIDETTE」でも手に入れることができます。

明日も藤田さんのお話をお届けします。

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パーソナリティ 鈴村健一

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