2019年8月22日

せせらぎを聴く古民家 南三陸町・でんでん虫カンパニー?

今週は、宮城県・南三陸町から、でんでん虫カンパニーの代表・中村未來(みく)さんのお話、お届けしてます。

震災後の移住者・中村さん。天然の藍染めなど、南三陸の新たな魅力づくりに奮闘しているわけですが、実は他にも、
新しいプロジェクトを進めているそうです。

それはなにかというと、南三陸の山あいの小さな集落の一角。中村さんの活動拠点から、毎日のように響く、ノコギリや金槌の音が、まさにそれなんです。ラジオ番組「いのちの森」パーソナリティ、高橋万里恵さんが取材しました。

◆小川のせせらぎ聴こえる宿を
高橋:あの、いま藍染めをしていたところの隣に、古民家があって、みなさんが作業をされていましたが、あの古民家も活用されるんですか。

中村:そうです。いままさに改修しているところなんですが、ここはいずれ小さな宿・兼・カフェ・兼・いろんなワークショップをできる場所としてオープンさせる予定で、築120年を超える古民家なんですが、来年の春ぐらいにはオープン出来るようにいま準備を進めているところです。

高橋:いま準備段階っておっしゃってましたけど、さっきお母さんたちが縁側でお茶飲んでるのを見て、すでにうらやましいなと思って。人がたくさん集まる場所になるといいですよね。

中村:そうですね。この町に来て「お茶っこ文化」を知りました。例えば打ち合わせとかフラっと話しに行くだけとかでも、どんどんお漬物が出てきたり果物が出てきたりお菓子が出てきたり、1、2時間ぐらいお茶をする文化があるので。ここも縁側をそのまま残したのは、観光旅行で行くとなかなか地元の方と触れ合う機会って少ないと思うんですけど、私自身この町に留まった理由としてやはり魅力的な人たちというのが大きかったので、そういう方々と初めてこの町に来た方がお話しできる場所を作れたら良いなと思いますし、何より私自身がこの払川集落という場所に魅了されて、そのそばに流れている川の水がきれいのことにも惹かれて、この場所に自分の身をおきたいなと思っているので、そういう柔らかい場所なので、日々の疲れを癒してもらったり、ふと休憩しに来てもらえたら嬉しいなと思います。


この古民家は広さ124平米!このあたりではごく一般的な広さだそうです。


もともと養蚕をやっていた建物で天井高もあってとっても広々。



すぐそばを小川が流れ、いつもせせらぎの音に包まれています。中村さんはこの宿を週に2〜3日、1度に1組〜2組程度のお客さんを受け入れ、ゆったり過ごしてもらうようにしたいと話しています。また、ピアノも置いて音楽会なども開きたいなんてプランも!来年の春のオープンを目指して、きょうも南三陸の山あいからは、トンテンカンという音が響いています。

2019年8月21日

藍は東北を救う? 南三陸町・でんでん虫カンパニー?

宮城県・南三陸町から、藍染めを活用した地域おこしの取り組み、お伝えしています。

お話を伺ったのは、でんでん虫カンパニーの代表・中村未來さん。震災後、被災地でのボランティアなどをきっかけに、大阪の会社を辞めて南三陸に移住。天然の藍染めを活用したプロジェクトに取り組んでいるんですが・・・中村さんはなぜ、「藍染め」を選んだのでしょうか。実はこれ、南三陸のいろんな「ものづくり」と繋がる可能性があるのだそうです。


◆メイドイン南三陸で繋がる
実際に暮らしてみると、復旧復興以外にも地域の課題がすごく見えてきたんですね。それは全国的にもありますが人口減少だったり、それによって学校の統廃合が出てきてしまったり。高齢化で使われなくなった田畑が増えたり空き家が増えたりということが間近に見えてきて。特に仕事柄建築をやっていてまちづくりにも興味があったので、そういう視点もあったのかなと思うんですけど、復旧復興したあとに地域課題に対してもなにかアクションをしていかないと町が未来に続いていかないと思って。私はすごくこの町が大好きになったので、この町をずっと未来に残していくためになにかアクションを起こせればいいなと思って。ちょうど有志の何人かと会って、耕作放棄地を蘇らせようということで2014年に土を耕し始めたのが藍のはじまり。私も藍のことを調べるうちに、藍は漢方として使われていた歴史があったとか、養蚕で栄えた地区があるのでいまも繭細工をしている女性がいたり、あとは震災後にできた羊の牧場で羊毛が取れたり、さらには震災をきっかけに増えたものづくりの女性たち、地元の原料で先程言ったようなゆかりのある素材を染めて、町の方たちがものづくりをすることで、「メイドイン南三陸」のモノができるなということにたどり着いて。私達のモノをつかっていろいろなモノをつないでいくことができるんじゃないかということに1年目くらいでいきついて、続けていこうと。



ということで、南三陸の様々な「ものづくり」と繋がって、藍染め商品は、少しずつ形になりつつあります。商品は、南三陸さんさん商店街内のお店、観光協会のアンテナショップなどで扱い始めているということです。詳しくはフェイスブックページをご覧ください。

ちなみに藍という植物は、実は食べられる!ということで、中村さんは将来的には、藍を使ったグルメなども展開したいと話しています。ということで育てる藍は完全無農薬にこだわり、全て手作業で行っています。


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パーソナリティ 鈴村健一

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