2019年9月17日

千葉県館山市 16日大雨の被害「家の中で傘を差さないと」

今朝も台風15号によって大きな被害を受けた千葉県のレポートです。

きのう、朝から昼すぎまで激しい雨が降り「避難勧告」が出ていた館山市と南房総市。屋根が吹き飛んだ家も、ブルーシートで覆うなどの対策は取ったものの
雨漏りで家が水浸しに。

中でも被害が深刻な、館山市布良地区、民宿 富崎館の八代 健正さんに伺いました。

◆「家の中で傘を差さないといられないぐらい雨漏りしていた」
南側にうちの一番見晴らしの良い窓や壁や部屋があったんですけど、そのうちの面積の半分が崩れて、屋根の一つが全部飛んでしまって、正直茫然自失というか、片付けも人力ではできないだろうし、まさかこんなことが起きるとは…といった感じです。
僕だけじゃなく村全体が高齢比率の高い村なので自分たちで屋根にブルーシートもかけられない方たちも多いので、すごく多くのボランティアの方たちも入って下さって非常に助かったなと思っていました。ただ今朝の雨が予想以上に降って、朝のうちに館山市全体に避難勧告が出るくらいの大雨で、僕もその時自分の民宿にいたんですけど、ブルーシートをかけてあったにも関わらず家の中で傘を差さないといられないぐらい雨漏りしていたので、他の家でも同じような状態だったんじゃないかなと心配ではあります。

家に穴があいている状態なのでどんどん傷んでしまうと、要はいっぺんに多くの家が被災してしまったので地域の工務店さんとてもじゃないけど手が回らなくてどんどん傷んでしまう、傷んでしまった結果もう住めなくなってしまう、そうするとさらに人口現象が進んでしまう、街の力を削いでしまう可能性があるなと心配しています。もう1つは地域の人がどんどん疲労していってしまうので、高齢者比率も高いのでどれだけ耐えていけるのか、不安にはなります。



昨年から休業中だった「富崎館」。3階建ての立派な建物だったことがうかがえます。しかし南側の壁と屋根が、なくなってしまっています…
布良の地域の方も、今できることを精一杯やっている中で、昨日の大雨。ブルーシートもかけられなかった家やかけ直す必要のある家もあるので、高い所で作業できる専門の方が駆けつけてくれたら有難い。またボランティアのマッチングもうまくできていない、とのこと。

LOVE&HOPEでは、明日以降も被災地の様子、お届けします。

2019年9月16日

台風15号の被災地、千葉県館山市布良地区

今朝は台風15号によって大きな被害を受けた千葉県のレポートです。



9日に首都圏を直撃した台風15号。1週間が経った今でも、千葉県では10万戸近くが停電。住宅など被害を受けた戸数は今なお全容がつかめていません。県内の各市町村では、壊れた屋根にブルーシートをかけたり、復旧作業が進められていますが、中でも被害が深刻な南房総地方、館山市布良地区の住民の声です。

●「ブルーシート貼る職人さんが必要」
「今は公民館でブルーシートとかちょっと食料頂いてきたんです。今日ぐらいから明日、雨って言ったでしょ?だから屋根、できればブルーシートやったり土嚢つくったり・・・(ご自身でやるんですか?)お父さんがちょっと腰悪いんですけどね、もう待ってらんないから、いま少しずつやってるんです。大工さん頼んだって、相当被害すごいから何番に来るか分からないし、そう2階とかやっぱり危ないのは、素人さんではなかなか怖いからやっぱりそういう職人さんが一人でも先頭に立ってやってくれればいいんですけどね。」




2階建ての家の屋根に上ってブルーシートを貼るのは、慣れた方で無いと危険を伴います。スタッフが見る限り、8割以上の住宅が、屋根や窓が吹き飛ばされるなどの被害を受けていて、そしてほとんどの家屋が停電したまま。ガスと水道は通じている家が多く、食料などの救援物資も概ね足りている印象でした。

昨日は住民と、駆け付けたボランティアの方たちが協力して、夜の雨に備えてブルーシート掛けを急いでいました。そんな布良地区、災害対策スタッフの方に、“いまいちばん必要なもの”を尋ねたら、こんな答えが返ってきました。

●「ボランティアを指揮する人がいない」
「端的に言うとやっぱり『人』ではないですかね。人のコントロールができないんで。いまボランティアさんいっぱい来てるんで、例えば『屋根の上にブルーシートを貼ってください』とか、今日ようやく昼からですけど地元の建設協力会の方々と消防の本署の方ですね。その方がマンパワーで、やっぱり高いところ登らなきゃいけないですから、ようやく動き始めました。それとボランティアさんをコントロールするようにボランティアさん同士で組んで、お互いに情報共有してどこどこを補うというのが、ようやく今日から始まってきました。そんな状態です。」




現在、千葉県では、“おもに県内の方を対象にボランティアの受け入れを行なっている”ということですが、布良地区では“高所作業も出来る経験豊富なボランティアが足りない”、“そのボランティアを生かす指揮系統も確立できていない”という課題が確認できました。こうした細かいニーズがまだまだ把握されていないところもあるということ。

今後も可能な限り、この番組で伝えていきたいと思います。

なお、保田で聞いた話によると、ブルーシートはあっても、それを設営するときに必要な「土嚢袋」が足りない。あと地域によっては、ボランティアどころか消防すら入っていない、手つかずの被災地域もあるということでした。
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パーソナリティ 鈴村健一

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