2014年12月9日

12月9日 被災地に年賀状を届けるプロジェクト「元気メール」(2)

今週は、東北の仮設住宅に年賀状を届けるプロジェクト「元気メール」です。

活動の中心となっているのは、神戸のNGO「アセック」の理事長、瓜谷幸孝さんです。始まりは、阪神淡路大震災のとき。国内外から届いた手紙は3万通を超えました。

東日本大震災以降は、東北の仮設住宅に送る「元気メール」を募集。毎年お正月に、瓜谷さんらが東北に足を運んで、仮設住宅のお年寄りに、年賀状を直接手渡しています。
「元気メール」をきっかけに、送る人と送られた人の間で交流が始まることもあると言います。

◆手紙だけではない、心の交流が始まる
「元気メール」がなぜこんなに長く続いているかというと、子どもたちは最初は手紙でお年寄りを励ますが、次第に親や友達、先生に言えない悩みを(文通相手の)お年寄りに相談するようになる。
いま困っていることやつらいことなど。すると仮設のおじいちゃん、おばあちゃんは時間がたくさんあるから、子供たちが悩んでいることに対して一生懸命返事を書く。そこに家族愛のような絆ができる。
今回は、神戸や岡山のひきこもりの子供達に年賀状を書いてもらおうと思っている。そして一緒に東北の仮設に行って自分が書いた元気メールの年賀状をじかに、おじいちゃんおばあちゃんに手渡してもらいたいと思っている。宮城なり福島なりに自分で行って、お年寄りが頑張っている姿を自分でみると、ボランティアはしているほうが実はされている、ということに気が付くと思う。自分は一生懸命仮設のお年寄りを励まそうと行く。ところが、元気なおじいちゃんやおばあちゃんががんばっている姿に、自分が励まされる。だから足を運んで、現場行って、手紙を手渡して、帰ってきたときに、喜んでくれた「ありがとう」の一言がずっと耳の中に残るだろう。子どもたちから悩みを相談されることによって、お年寄りは自分の生きがいにする。自分を頼りにしてくれる子どもがこの世にいるということが自分の支えになる。


アセックでは今年も「元気メール・年賀状」を募集しています。このプロジェクトに参加したい!東北の被災地に年賀状に送りたい!という方は、年賀状にはどんなことを書いたらいいんでしょうか。

◆元気メールの書き方
「元気メール」は自分が思ったことを書けばいい。東日本大震災で災害を受けた人は仮設住宅での生活が4年目になるが、3年間または4年間苦しい生活をしてきた人たちがどんなことを書いたら元気になるか、希望を持てるか、自分で考えてほしい。
漫画を好きな子なら漫画を描いてもいい。思いがこもっていれば、どういうことを書いてもその人の気持ちが相手に伝わると思う。こういうことを書けという決まった定番はない。自分で相手を思いやって書いてくれたらいい。2行でも3行でもいい。絵の得意な人は絵を描いたらいい。自分はサッカーが好きですとか、趣味のことを書いてもいい。相手のことを聞いてもいいし、それぞれ、こんなこと書いたら(被災地の方が)元気や勇気がでるんじゃないかと、自分で考えるのも楽しいんじゃないか。
宛名は「被災された方へ」と書いてほしい。ランダムに配っていくので、どの方の手に届くかわからない。おじちゃん、おばあちゃんかもしれないし、子どもに届くかもしれない。だから宛名は「被災された方へ」としてほしい。で、書いた人の名前を書いてほしい。名前を書かないで名無しの権兵衛だと、気持ちが伝わらないと思う。だからそれぞれの名前を書いてもらって、年齢とか、中学生とかを書いてくれてもいい。もらった人はお礼を伝えたいと思うから、できたら名前と住所を書いてもらうといいと思う。


☆★☆★

アセックでは今、来年のお正月に東北に届ける「年賀状」を募集しています。
このプロジェクトに参加したい!東北の被災地に年賀状を送りたい!という方は、年賀状を書いてそれを封筒に入れ、アセックの事務局あてに送ってください。

<送り先>
〒655−0046
神戸市垂水区舞子台8丁目16番16−604
NPO「アセック」宛

締切は、12月27日。
詳しいお問い合わせはアセックまで。
お問い合わせ
TEL&FAX 078−798−6764
携帯 090−6735−4253

また今回の宮城、福島、長野に行く交通費・宿泊費等のカンパ支援もお願いしています。今回は瓜谷さんはじめ、不登校の中・高校生を連れて直接手渡すということです。

<カンパ支援について>
郵便振替
口座番号:01190−6−15837
口座名 :アセック
□摘要 :元気メール年賀状 活動支援

2014年12月8日

12月8日 被災地に年賀状を届けるプロジェクト「元気メール」(1)

今週は、東北の仮設住宅に年賀状を届けるプロジェクト「元気メール」です。
これまでもこのコーナーで何度かご紹介してきました。

活動の中心となっているのは、神戸のNGO「アセック」の理事長、瓜谷幸孝さん。阪神淡路大震災のとき、全国から「励ましの便り」を募集して、仮設住宅のお年寄りに届けたのが「元気メール」の始まりです。

東日本大震災以降は、東北に向けた「元気メール」を募集。 毎年お正月に、瓜谷さんたちアセックのメンバーが東北に足を運び、仮設住宅で暮らす方々に、年賀状を直接手渡しています。
   
◆年賀状から文通へ、そして「会いたい」に変わる
「元気メール」は阪神淡路大震災のとき、仮設住宅でお年寄りが自殺したり孤独死したりしたのがもとになっている。知らない土地で知らない人たちの間で仮設の部屋でこもりっきりになり、話し相手がいない。そういう人達に、遠く離れていても心配してますよ、という便りを届ける。それが「元気メール」。
阪神淡路大震災のとき、わたし自身自宅が全壊し2時間生き埋めになった。震災の2日目に事務所にいったところ、事務所にFAXが届いていた。わたしは国際ボランティアをやっていたから、(以前)支援した海外の人達から「困ったときに助けるのが真の友」「わたしたちはあなたたちを助ける準備があります」というメッセージを受け取った。日本全国のボランティアからも「瓜谷さん無事ですか」というメッセージが次から次へと入ってきたときに、この一枚のメッセージからわたしは生きる気力をもらった。瞬時にして、家も財産も仕事も失った無気力なわたしが、たった一通のメッセージで「頑張ろう」と思えた。だから、わたしは「元気メール」を仮設住宅の一人暮らしのお年寄りに配って、その年賀状が文通につながるような活動になればと思ってやっている。1995年の阪神淡路大震災からずっと続いている活動。
東日本大震災のあとは宮城県石巻の開成仮設住宅に通って年賀状を届けている。震災から一年目のときには「まだ震災から間もないのに」とか「喪に服している」という人もいた。家族を亡くした人もいた。でも「だから持っていくんです」とわたしは言った。神戸で経験しているから。
新しい年に誰からも便りがこない、電話一本かかってこない、誰一人仮設住宅を訪ねてくる人もいない。そんな寂しい正月が一年の始まりだったら、俺はその一年耐えられない。だから、遠く離れた小学生、中学生があなたを心配してますよ、という便りが来たときに、受け取ったお年寄りの中にはその手紙を朝から晩まで何十回も読み返すという人もいた。やっぱり寂しい。そのとき世界中の誰か、日本の誰かが一人でも自分を心配してくれる人がいたら、なんか元気や勇気が湧いてくるじゃない?自分が元気に生きていくということが、便りをくれた人への答えにもなるでしょ。で、返事を書くでしょ。便りが一回で終わらずに、文通へと続いていく。文通がつながったら、一度会いたい、となる。半年、1年文通したおじいちゃん、おばあちゃんに実際に会いたい、となって、子どもたちは電車に乗ってやってくる。


☆★☆★

アセックでは今、来年のお正月に東北に届ける「年賀状」を募集しています。
このプロジェクトに参加したい!東北の被災地に年賀状を送りたい!という方は、年賀状を書いてそれを封筒に入れ、アセックの事務局あてに送ってください。

<送り先>
〒655−0046
神戸市垂水区舞子台8丁目16番16−604
NPO「アセック」宛

締切は、12月27日。
詳しいお問い合わせはアセックまで。
お問い合わせ
TEL&FAX 078−798−6764
携帯 090−6735−4253

また今回の宮城、福島、長野に行く交通費・宿泊費等のカンパ支援もお願いしています。今回は瓜谷さんはじめ、不登校の中・高校生を連れて直接手渡すということです。

<カンパ支援について>
郵便振替
口座番号:01190−6−15837
口座名 :アセック
□摘要 :元気メール年賀状 活動支援

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パーソナリティ 鈴村健一

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