2019年10月4日

保田漁協直営の食堂「ばんや」新館の営業再開!

今週から金曜日は山崎樹範さんが担当する『LOVE & HOPE〜ヒューマンケア・プロジェクト』。
今朝は台風15号の影響で被災した千葉県の南部、鋸南町のレポートです。

場所は保田漁協直営の食堂「ばんや」。台風で食堂の屋根や壁が被害をうけ、また長引く停電で休業が続いていました。そんな中、被害の少なかった「新館」をいち早く復旧させ、9月28日、20日ぶりに営業を再開!しかしお客さんの数は激減しているようです。

「ばんや」の支配人 中村しんいちさんに今の状況、伺いました。

◆「新館が再開するも、風評被害でお客さんは通常の4割」
今回の台風でばんやの本館の50%の建物が被害にあって屋根が飛ばされたり、全然今も業者さんも入っていません。屋根も中も何も手を付けてないです。新館は被害が少なかったので9月28日から復旧して通常営業になっています。土日も先週オープンしたんですけど今までの40%ぐらいの集客です。やっぱり周辺の民家もブルーシートかかったままで被災地のイメージが強くて集客も元通りになってないので、できたら風評被害とかないようにお客様が普通に来てくれると町も活気づいてとても助かります。ばんやも従業員のパートさんが30人くらい出社していない状態なんです。売上や集客が見込めないとパートさんもそのまま待機をさせないといけないので、もしよかったらこちらの鋸南町・千葉県房総半島にお客様出向いてくれると大変ありがたいです。
本館は10月12日をめどに屋根が飛ばなかった方、50%くらいを営業再開に向けて今努力しています。


新館の営業は再開しましたが、客足は戻っていない、とのこと。保田漁港に水揚げされる漁は、100%ではないが徐々に再開しているそうなので、その日にあがった新鮮な魚が食べられます!ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

保田漁協の「ばんや」は、朝9:30〜営業です!

詳しくはコチラのHPで。

2019年10月3日

千葉県南房総市、富浦漁港の漁師に聞く?

今週は、9月の台風15号によって被災した、千葉県南房総市からのレポートです。



良質な近海モノの魚があがる港町、富浦町の富浦漁港に所属する漁船、「嘉一丸」の船長、磨呂信男さん。磨呂さんは、強い台風に備えて、漁船を陸に上げ、いつもよりも多くのワイヤーを使って船を固定していました。ところが台風の強い風は、金属繊維のワイヤーを引き千切って、何トンもある船を海へ押し流し、転覆させました。

翌朝に磨呂さんが海へ見に行くと、港内に船底を上にして浮かんでいる船が何艘も。15〜6隻ある漁船のほとんどが、程度の差はあるが被害を受けたのだそうです。

ところどころが割れたり穴が開いたり、傷を負った船が並ぶ富浦漁港。「嘉一丸」も海水に浸かったエンジンや計器類、配線も交換という大手術を経て、来月か再来月には海に戻ることになっていますが、一方で、そもそも現在は、“港の機能”も失われているといいます。

◆パソコン壊れて清算が出来ない

「こっちは中空っぽ何もない。こっちは一応ベニヤ貼ってさ、雨が入らないようにしてっけどもさ、向こうは全部開かっちゃってるからさ。だからお客船やる船はね、今日から出たんじゃないかな。(遊漁船?)うん。漁船はまだ誰も働いてないけんね。(漁協は何か再開の見通しとかお知らせ来てますか?)それはほら、中が全滅だからさ。今こっちに移動してるんですよ。だからそれが建てば。なんとか働けんじゃないかな。ただ大工さんがいないからね。かかるんじゃないかな日にちが。清算ができないからさ、水揚げしたあれを。コンピューターが入ってるの全部駄目になっちゃったからさ。(データ全部飛んじゃった)雨が降ってパソコンが全部駄目になっちゃったからね。」



漁協の建物は屋根がすべてめくれてまるで廃墟のようでした。現在、隣の無事だった建物に機能を移している最中で、“1か月ほどで復旧できるのではないか”とも言われているそうですが、はっきりした予定はまだ分からないそうです。

現在の富浦漁港、操業を再開している漁船はゼロ。「嘉一丸」の傷んだ船体を見つめる磨呂さんに、本来であれば今の時期、どんな魚が獲れるのか、尋ねてみました。

◆「今の時期はムツとキンメ」

「だいたいムツとキンメ。神津島ってわかんないかな?ここから100マイルぐらい走ってさ、いい漁があったけどさ、台風が来てさ、9月から働いてないからさ。だから被害が他所、島の港入りづらいからね。向こうは修理してんのにさ。だから向こう働ければこっち帰ってきて水揚げしないとさ。いつも向こうに入ってもらわせてさ、3日ぐらい働いてこっち帰ってくるんだけどさ。溜めといてさ。」



通常であれば、神津島近海の漁場で、ムツやキンメダイを獲っているという磨呂さん。仮に自分の船が直っても、神津島をはじめ、島しょ部も船が転覆するなど被害を受けている今、島の港に船を留めさせてもらうのが申し訳ないから、“富浦漁港が再開しないと船を出せない”といいます。

まだ再開が見通せない、南房総市、富浦の漁業の現状。少しでも早く漁港機能が復旧し、船も直って、港に豊漁に湧く日がおとずれるのを願わずにはいられません。

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パーソナリティ 鈴村健一

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