2015年3月26日

3月26日 女川町 復幸祭 女川を担う若い世代


◆復幸祭 来場者の声
(男性)気の毒だな、しか言えないけど、あっちのはじっこのほうで景色を見たけど綺麗なところだったんだなと思いますね。いい港町だったんだなという感じがします。
(女性)電車をみて感動しました。再生へ向けてがんばっているんだなというのを実感できたので来られてすごく良かったと思います。


JR石巻線の全線開通、女川駅の開業。そしてそれを祝う復幸祭。女川町の、若い世代を中心とした町づくりは、ようやく芽を出し始めました。
復幸祭、本当にたくさんの人でにぎわい、ステージではももいろクローバーZのライブや、女川の伝統芸能・獅子舞いなど、ものすごく盛り上がっていたのですが・・・こうした企画も、やはり若い世代が実現させたもの。これから町の未来を創っていく人たちの声です。

◆若者が集まる町を目指して
<商工会青年部の赤間やすひろさん>
牡蠣汁をやっていたんですが午前中で完売しちゃいました。美味しかったですよ。自画自賛ですが(笑) きょうもリアスの戦士イーガーという青年部で制作からデザインから全部作ったご当地ヒーローのショーがありました。イーガーはベルトが赤白灯台になっていたり、足のパーツに笹かまがついていたり、剣は銀じゃ剣という銀鮭をモチーフにしたもの。イーガー自体がウミネコをモチーフにしていて、女川の色々なものを取り入れたキャラクターですね。敵もクララーゲというクラゲ。みんなにイーガーショーをやったんですが、みんなに見てもらえて、盛大に祝って。明日からは日常に戻るんですが、きょうはとりあえず色んなことを忘れてお祝い一色という。私はプロパンガスの燃料店をやっています。人口が半分以下になってしまってみんな経営面では厳しいものがありますが、だからこそこうやって女川に来てもらって、若い人ががんばっている姿を見せて、女川に住んでもらうことが一番の最終的な目標。何度も訪れてほしいと思っています。

<地元高校2年生・木村しゅんやさん>
(今日はどんなブースを?)高校生・大学生が考える女川町の課題解決というブース。もっと女川町に活気を取り戻そうというのと、女川町の特産品であるホヤの消費をもっと伸ばそう、最後は女川町に子どもたちの居場所を作ろうという三つです。今の女川町はすごい仮設に住んでいる人が多くて、家に遊びにおいでとなかなか言えない状況なので、「遊びにおいでよ」と言えるような場所を作りたいと考えています。活気を取り戻すという点では高校生がもっとイベントに参加して盛り上げよう、若者を町に呼ぼうということ。ホヤについてはマーケティングの方法を調査してやっていこうと勧めています。女川町自体はいつか出て行こうとかんがえていて、それは必然的だと思うんですけど、でもいなくなるからこそ今できることをしようと考えていて、故郷はここしかないのでそれは変わらない事実で、いつかは必ず戻ってきたいなと思っています。
(女川町の未来は明るいと思う?)この人の集まりを見ていると、今まで以上に笑顔あふれる町になるんじゃないかなと思います。


ちなみにお話に出て来たリアスの戦士イーガーは、ヤリイカの槍「ヤリイーガー」、養殖日本一を誇った銀鮭の剣「ギンジャ剣」、そして養殖ホタテの盾「ホ盾」を武器に、エチゼンクラゲ怪人クララーゲや、カラスガレイ怪人エンガーワと日々戦っています。


そして今後の女川!5月のゴールデンウィークには、地元 熊野神社の例大祭が開催。こちらの神輿担ぎは全国からボランティアを募る企画になっているということです。

2015年3月25日

3月25日 女川町 復幸祭・復幸男

今朝も、JR石巻線全線開通・女川駅舎開業に沸き立つ宮城県女川町からのレポートです。


先週末21日・22日の2日間、女川町は、真新しい駅前広場を会場に様々な催しが行われました。22日に開かれた復幸祭では、名物 焼きサンマの無料配布ほか、当地の食べ物ブースが立ち並び、県内・県外からのお客さんでにぎわいました。
そしてその前日21日に行われたのが女川の新たな恒例行事、『女川 復幸男』です。

◆復幸男は俺だ!!
・参加は2回目です。地元です。震災は風化してしまい語り継ぐのは難しいと思うんですがこういったイベントみたいな形でずっと続けていけば、防げるんじゃないかなと思って、なるべく参加を続けていきたいと思っていますね。(去年の成績は?)去年は7番だったのでなるべく3番以内にはいきたいなと思います。
・いきごみは・・・とりあえず完走します(笑) 去年は30秒くらいで足が動かなくなってしまったので、運動不足で。体を鍛えていない人間がそういう事態にいきなり陥った時にどれだけやれるものなのか、そういうのが分からないと怖さって実感できないと思いまして。


つまり復幸男は、「走る」イベントなんです。参加者は女川駅前から、300mの坂を上り女川小学校まで全力疾走します。同じように走るイベントとして有名な西宮神社の「福男」からも公認をもらったイベント。地元町づくり会議のメンバー、高橋正樹さんにコンセプトを教えていただきました。

◆津波避難の基礎を後世へ
平らな道を走るのではなくて長い坂路を駆け抜ける。本来のコンセプトは津波が発生した瞬間に逃げる。女川町に第一波が到達した3時32分をスタートに「逃げろ!」という掛け声とともに、100人以上が参加される。命を守るということを伝えることができる人。だから女川町民でなくてもよい。復幸男と言いながら女性でも関係ない。やっちゃってください。とにかく「伝える」こと。1位になった人が伝えるのではなく、今日走った100人以上が全員伝えることになる。津波は女川だけに来るものではないし、危機管理意識を喚起するという意味でも意義深いものだと思います。


津波から高台へ走って逃げる。いわゆる避難訓練を逆転の発想でイベントにする女川復幸男。今年の参加者は200名以上。高台にある女川小学校まで300mの坂をたくさんの参加者が一気に駆け上がりました。トップでゴールした人は「津波伝承一番復幸男」に選ばれます。


今年は千葉県松戸市で中学校の先生をしている高田さんが1位でゴール(40.6秒)高田さんには復幸男の認定証、マグロ3キロなどが授与されました。

明日も、女川駅の再開にわく、女川町からお伝えします。
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パーソナリティ 鈴村健一

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