2015年8月6日

8月5日 SENSEKI TRAIN FES(3)


今週は、先月東北で開催された電車移動型の音楽フェス、「SENSEKI TRAIN FES」の模様をお伝えしています。

宮城県の仙台駅と石巻駅を繋ぐJR仙石線。その再開を祝っておこなわれた音楽イベントで、「本塩釜」と「高城町」、「陸前小野」、仙石線沿線の3会場で行われました。今日お届けするのは、高城町会場。地元・松島高校の体育館で行われ、運営には松島高校の生徒たちも携わりました。


そこで盛り上がったのが、『あまちゃん』でおなじみ、宮城県出身の脚本家、宮藤官九郎さんが登場した「トークショー」。演歌歌手で大の電車好きという徳永ゆうきさん。そして震災以降、被災地を不定期に巡る喫茶店、「Cafe de Monk」を主宰している 金田諦應住職などとともに、仙石線の再開を祝うトークが繰り広げられました。

◆仙石線は復興のシンボル
Q 仙石線の魅力は?
徳永:昔、東京で走っていた車両が仙石線に使われているんですよ。山手線とか京浜東北線とか。鉄道ファンからすると、第二の人生なんだ、と結構テンション上がりますね。ぼくは「撮り鉄」なので、たくさん写真撮って、ファーンって警笛鳴ってすれ違うとテンション上がります。

金田:東名とかあのへんは海がキレイで、シーカヤックをしたような記憶がありますね。その脇を仙石線が、海すれすれに走っていくんです。やっぱり宮城の魅力って海の美しさですよ。それから、そこから獲れる魚介類ですね。震災の1年後ぐらいには海が復活していましたからね。回復力はすごいですよ。

Q あまちゃんでも、ドラマでは「北鉄」が復旧することが、復興のシンボルになっていましたね。
宮藤:地元の人は、バスや車のほうが便利だという人もいますけど、そういうことじゃなくて電車が走っていてくれることがいいことなんだって言うんですよね。北鉄のモデルになった三鉄は、1駅か2駅だけだけど、走っていることが重要だということで、震災の1週間後には走っていたって聞いたんですよね。元気なんだってことをアピールするために、無理矢理、走らせたっていう」

来場者の声
◆仙石線はおじいちゃんが石巻の家に住んでいて、一回だけ一人で乗って行った思い出があるので、また乗れてうれしいです。マグロの直売所で鉄火丼を食べてきたんですけど美味しかったです!
◆仙台の市内に住んでいます。なかなか来る機会がなくて、こっちのほうに。仙石線に乗って。景色と音楽が自分の中でリンクしてグッときて、今日ならではの感じがあって良かった。
◆マイア・ヒラサワさんです。高校のダンス部の子たちと一緒に最後やっていたんですけど、ちょっと泣きました。



今朝は、お休み中の中西さんに代わって、お笑い芸人の厚切りジェイソンさんとお送りしました。

2015年8月4日

8月4日 SENSEKI TRAIN FES(2)


今週は、先月東北で開催された、電車移動型の音楽フェス「SENSEKI TRAIN FES」の模様をお伝えしています。

宮城県・仙台駅と石巻駅を繋ぐJR仙石線。その再開を祝っておこなわれた音楽イベントなんですが、「本塩釜」と「高城町」と「陸前小野」、仙石線沿線の3会場で行われました。会場と会場をつなぐのは、まさに仙石線、ということで、“移動しながらその町の魅力も楽しんじゃおう”、という前代未聞の音楽フェスです。

特徴的だったのは、各会場、地元の方々が運営に携わったこと。「陸前小野駅」の会場で活躍したのは、震災で被災した後、ある“ものづくり”によって日本中から注目されることになったお母さんたちでした。それは、靴下を縫い合わせて作るお人形、「おのくん」、です。おのくんプロジェクト代表の武田文子さんにうかがいました 。

◆里帰りしてくるおのくん、人のつながりができるんです
靴下で作ったお人形「ソックモンキー」。それをまねて、「おのくん」という小野仮設で使っているので「おのくん」と命名して、被災したおかあさんたちが、少しでも自分たちの生活の役に立てばとおもって始めたものなんですね。最初はまさか売れるとも思わないであまりにも暇だったんで始めたんですが、いまのところ予約は1年待ちで、とてもじゃないけどおいつかないんだけど、それで、里親制度、ということにしているんです。おのくんお人形を買うじゃなくて、買った人が里親になるということ。自分の好きなように着飾ったりして、そのあとに、里帰りしてくるんですよ。ヒトのつながりができるんですよ。だから私も生活していてこんな経験もないし家も全部なくなって箸1本残ってなかったけど、人間的なつながりが震災前はあるわけなかったけど、いまの震災後のほうがスゴイ充実した生活、楽しみながらやってますね。ぜんぜん震災になっても、命さえ助かればね。
それまでは、二年ぐらいはかかりましたね、吹っ切るまでね。それまでは涙も出ないんですよ、あまりにも重すぎて。私は車に乗って、近所の親せきのおばさんと二人で津波に流されて、車の中で、首のところまで水が来ていたんですよ。車もあかないし、無理だと思っていたら、いろんな瓦礫が流れてきて、車のガラスを壊してくれて、なんとか助かったという感じですよね。おばさんは助けられなかったですけどね。ようやく涙が出るようになるまで2年かかりました。涙がでたらすっきりして明るくなりました。
全国のみなさん、仙石線を降りるとすぐですから、みなさんが立ち寄って頂いて、ひまつぶしでもいいから寄って頂いて、寝るなり遊ぶなりなんでもしていただいて、そんなのんびりしたお店を作りたいと思っていますから、おじいちゃんやおばあちゃんと話してくれたりしたら嬉しいですねえ。お待ちしていますので皆様どうぞよろしくお願いします。



いままでは、陸前小野駅の前にある「小野駅前・応急仮設住宅」で作って販売をしていたんですが、駅前には、あらたに「空の駅」というコミュニティスペースが誕生しました。この夏、仙石線に乗る機会があるという方は、ぜひ、陸前小野駅前のおかあさんたちに会いにいってみてください!




7月11日に開催された電車移動型の音楽フェス、「SENSEKI TRAIN FES」
ライブは陸前小野会場から、空気公団のステージで「お山参詣登山囃子」お送りしました!
«前の記事へ || 1 | 2 | 3 |...| 572 | 573 | 574 |...| 1066 | 1067 | 1068 || 次の記事へ»

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN