2019年10月28日

宮城県大郷町?「犠牲者ゼロの理由」

今朝は、台風19号で大きな被害を受けた地域のひとつ宮城県大郷町からのレポートです。


宮城県の中央部にある大郷町では、台風19号が通過した翌日あさ、町を東西に横切る吉田川が氾濫。堤防が決壊し、100軒以上の家屋が全壊、大規模半壊という、甚大な被害を受けました。特に被害の大きかった中粕川地区の区長、赤間正さんに堤防が決壊した現場でお話を伺いました。

◆犠牲者ゼロ・住民9割が避難
3時前くらいに公民館の所に自主防災の役員、あと消防団ですね、集まりまして、ここ、今回は決壊してしまいましたけど、決壊でなければせいぜい床下(浸水)か、床上でも(それほど)上がらない区域っていうかたちになってましたので、いちおう避難状況を確認して、あと消防団員は1時間ごとに観測地というか、水位を確認とかしてたんです。その後、10時か11時に「避難指示」が出た時に、もし残っていれば必ず避難するようにっていうような(呼びかけをした)。それでも“大丈夫だから2階にいる”って人もいたりしました。あと平屋の人はぜったい“残る”って言っても“それはマズい”ということで強く避難を呼び掛けしましたけど、ただ“どうしても”っていう方は4〜5世帯だったのかなと思うんです。90%以上は避難しましたね。で、翌朝の7時半か40分ごろ、決壊した時には、それ以前に越流してましたので、その越流の勢いもかなり多くなってたので、消防団員も避難しました。この辺に人が近寄れる状態でもなんでもなかったりしたもんですから。


中粕川地区は、建物が土台を残し根こそぎ流された場所もあり、川からあふれ出した水の力の凄まじさを見せつけられる様子でした。


※奥のブルーシートの辺りが決壊した堤防の箇所

ただ中粕川地区。住民およそ100世帯は、一人も被害者が出ませんでした。それどころか台風が来る前に、9割以上の住民が避難を済ませていたといいます。大郷町は、住民と自主防災組織の「備え」がしっかりしていたことによるものです。翌朝、自宅の様子を見に避難所を出てしまった数人がヘリコプターなどの救助を受けることになるなど、課題もあったと赤間区長は話しています。

そこで明日以降は、中粕川地区の人たちが災害にどう備え、そしてどんな「課題」が見えてきたのかを、さらにお伝えしていきます。

2019年10月25日

避難所「喘息やアトピー性皮膚炎」の方へアドバイス

今週は災害が起こったときの「避難所での生活や運営のアドバイス」をお届けしています。

食物アレルギーがあると支援物資や炊き出しが食べられないケースがあります。そこでチェックしてほしいのが、「アレルギーっ子ママが考えた防災ハンドブック」です。アレルギーがある人、炊き出しをする人、両方に役立ちます。

また、このハンドブックには、喘息やアトピー性皮膚炎の方へのアドバイスものっています。お話は、LFA JAPANの代表、大森真友子さんです。

◆喘息やアトピー性皮膚炎、避難所での注意点
食物アレルギーがある方は喘息やアトピー性皮膚炎を一緒に持っている方が多いので、そういった方たちの声も冊子の中には組み込んでいます。例えば、これはわたしもはっとしたのですが、被災地で給水車が来たときに配られた水でアトピーが少し悪化したという声がありました。やはり衛生面の配慮から少し塩素が強めだったところもあるみたいで。被災者の経験者によると、一日お水を置いておいて翌日に使うと塩素が弱まっていいよ、という知恵を教えてもらいました。

またアトピーの方の備蓄には爪切りを入れておいたほうがいいよ、というのほアトピー協会さんに教えてもらって、被災地では爪が長くなってしまうと、掻いたときに皮膚炎がより悪化してしまうので爪切りは必要だなと思いました。

喘息の方は、避難所などでは電気の使用が限られているので、できれば電気式でない吸入器を普段から練習しておいたほうが、いざというときに役立つということでした。そのような内容が載っています。



「アレルギーっ子ママが考えた防災ハンドブック」無料でダウンロードできるサイトはコチラから。
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パーソナリティ 鈴村健一

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